MLB全30球団紹介!カンザスシティ・ロイヤルズ編

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こんにちは、Chanです。

近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBを見る方も増えています。

「MLBに贔屓チームを持ちたい。」

「MLBは30チームもあるし、調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。

私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。

当ブログではMLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLBファンの方にまでMLBの全30球団を紹介しています。

今回はアメリカン・リーグ中地区から、カンザスシティ・ロイヤルズをご紹介します。

本記事ではロイヤルズの球団概要から歴史、過去の名選手や日本人選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。

この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。

カンザスシティ・ロイヤルズとは

生成AIによる画像を使用しています

ロイヤルズの球団概要

  • 創設: 1969年
  • 本拠地: ミズーリ州カンザスシティ
  • ホーム球場: カウフマン・スタジアム
  • 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
  • 地区: アメリカン・リーグ中地区(AL MIDDLE)
  • 略称: KC
  • オーナー: ジョン・シャーマン
  • 監督: アット・クアトラーロ
  • チーム名の由来: カンザスシティで行われる「アメリカン・ロイヤル」という大規模な農業・畜産ショーより
  • ワールドシリーズ優勝2回(1985年、2015年)
  • リーグ優勝4回(1980年、1985年、2014年、2015年)
  • 地区優勝7回(1976年、1977年、1978年、1980年、1984年、1985年、2015年)

参考: Wikipedia

ロイヤルズの歴史

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生成AIによる画像を使用しています

ロイヤルズ創設と2度のワールドシリーズ優勝

1967年、カンザスシティ・アスレチックス(現 アスレチックス)がオークランドに移転。ミズーリ州にチーム創設の声が高まり、エクスパンションによって1969年、カンザスシティ・ロイヤルズが誕生しました。

初代オーナーに就任した事業家のユーイング・カウフマンの名を冠したカウフマン・スタジアム(1993年まではロイヤルズ・スタジアム)をホームグラウンドとしています。

カウフマン・スタジアムの外野に設置されている巨大な噴水は球場名物となっています。

1976年から1978年にかけて3年連続でア・リーグ西地区(当時は各リーグ2地区制)を制覇し、強豪チームへと成長していきました。

1985年に初のワールドシリーズ制覇を達成。その後、2014年のポストシーズン進出まで長い低迷期を経て、2015年に2度目のワールドシリーズ制覇を達成しました。

再建期脱出、コンテンダーへ

ワールド・シリーズを制覇した2015年以降、翌年2016年は勝率5割だったものの、暫くは低迷が続き、再建期に入りました。

2018年、2019年、2023年にはシーズン100敗を喫するなど、低迷が続いていました。

2023年オフにセス・ルーゴ、マイケル・ワカを獲得。すると2人が2024年シーズンの先発ローテーションとして活躍。

また2023年オフにボビー・ウィットJr.と11年2億8,877万ドルの長期契約を結ぶと、ウィットJr.は2024年シーズン打率.332、ホームラン32本、31盗塁、OPS.977、wRC+168、rWAR9.4を記録するパフォーマンスを見せ、MVP投票2位を獲得する活躍でチームを牽引。

ロイヤルズはア・リーグ中地区2位となり、ポストシーズン進出を果たしました。

過去にロイヤルズに所属した主な選手

ジョージ・ブレッド(3B)

ロイヤルズ一筋21年のフランチャイズ・プレイヤーで、コンタクト能力に優れた名プレイヤー。1999年に野球殿堂入り。

  • 首位打者:3回
  • シーズンMVP:1回
  • シルバースラッガー賞:3回(サード部門:2回、ファースト部門:1回)
  • ゴールドグラブ賞:1回
  • リーグチャンピオンシップ・シリーズMVP:1回
  • オールスター選出:13回

フランク・ホワイト(2B)

ロイヤルズ一筋18年のフランチャイズプレイヤー。高校時代以降をカンザスシティ近くで過ごしていたため、地元出身のフランチャイズプレイヤーとしてファンに愛された。

  • シルバースラッガー賞:1回
  • ゴールドグラブ賞:8回
  • オールスター選出:5回
  • リーグチャンピオンシップ・シリーズMVP:1回

ブレット・サバーヘイゲン(RHP)

ロイヤルズ史上屈指の名投手。与四球数が非常に少なく抜群の制球力を誇る。

  • 最多勝利:1回(ロイヤルズ在籍時)
  • 最優秀防御率:1回(ロイヤルズ在籍時)
  • サイ・ヤング賞:2回(ロイヤルズ在籍時)
  • ゴールド・グラブ賞:1回(ロイヤルズ在籍時)
  • ワールドシリーズMVP:1回(ロイヤルズ在籍時)
  • オールスター選出:3回(ロイヤルズ在籍時に2回)

ダン・クインゼベリー(RHP)

1980年代前半のロイヤルズを支えた絶対的クローザー。

  • 最多セーブ投手:5回(ロイヤルズ在籍時)
  • 最優秀救援投手:5回(ロイヤルズ在籍時)
  • オールスター選出:5回(ロイヤルズ在籍時)

エリック・ホズマー(1B)

2015年のワールドシリーズ優勝の中心選手の1人。広角に打ち分けるバッティング技術の高さが持ち味。

  • シルバースラッガー賞:1回(ロイヤルズ在籍時)
  • ゴールドグラブ賞:4回(ロイヤルズ在籍時)
  • オールスター選出:1回(ロイヤルズ在籍時)
  • オールスターMVP:1回(ロイヤルズ在籍時)

過去にロイヤルズに所属した日本人選手

ロイヤルズには過去5人の日本人選手が在籍したことがあります。

マック鈴木(1999年〜2001年、2002年)

試合投球回勝利敗戦防御率奪三振
76333.212204.96223

薮田安彦(2007年〜2009年)

試合投球回勝利敗戦防御率奪三振
4351.2347.1434

野茂英雄(2008年)

試合投球回勝利敗戦防御率奪三振
34.10018.693

青木宣親(2014年)

試合HR打点盗塁打率OPS
13214317.285.710

ロイヤルズの2024年シーズンの成績

チーム戦績

勝利敗戦勝率順位最終戦績
8676.5313ALDS 敗退

2023年のシーズン106敗から大躍進を遂げ、86勝76敗でア・リーグ中地区2位となり、ポストシーズン進出を果たしました。

打撃成績

試合数得点平均得点HR盗塁打率出塁率長打率OPS
1627354.53170134.248.306.403.709

得点数735点は全体13位で,MLB平均の711点を上回っていますが、wOBA.307はポストシーズン進出チームで3番目に低く、wRC+は96で全体20位となっており、得点力はポストシーズン進出チームの中では低めでした。

投手成績

イニング数平均失点防御率HR失点自責点
1428.04.313.98146644596

野手成績

名前年齢HR盗塁打率OPSwRC+rWAR
ボビー・ウィットJr.(SS)243231.332.977168
9.4
サルバドール・ペレス(C)34270.271.7861152.5
マイケル・マッシー(2B)26141.259.7431021.6
ビニー・パスカンティーノ(1B)26191.262.761108
1.1
カイル・イズベル(CF)27811.229.65481
1.8
マイケル・ガルシア(3B)24737.231.613691.2
MJ・メレンデス(LF)25174.206.67485-0.9
ハンター・レンフロー(RF)32151.229.689920
ネルソン・ベラスケス(DH)3282.200.64076-0.5
フレディ・ファーミン(C)2962.271.685911.1

チームの攻撃を牽引するのはボビー・ウィットJr.が中心。

ベテランキャッチャーのサルバドール・ペレスがホームラン27本、OPS.786、wRC+115、rWAR2.5を記録しています。

ロイヤルズの内野陣はキャッチャーのペレスを除くと20代中盤の若い選手が主力となっています。

一方、外野手とDHは火力不足で、センターのイズベルを除いてレギュラーでrWARで+を稼げる選手がいません。

レフトのMJ・メレンデスはデビューから3年目でワーストrWAR-0.9を記録するなど不本意なシーズンとなりました。

打席に占める四球率7.8%は前年の10.3%から悪化。各投球に対する指標も軒並み悪化しているのが気になるところです。

しかし、まだ26歳になったばかりと若く、打球速度は上位にいますので、来シーズンの奮起に期待したいところです。

投手成績

名前年齢登板投球回奪三振WHIP防御率FIPrWAR
セス・ルーゴ(SP)3433206.21811.0893.003.255.3
コール・レイガンズ(SP)2632186.12231.1433.142.994.9
ブレディー・シンガー(SP)2732179.21701.2753.713.933.1
マイケル・ワカ(SP)3229166.21451.1943.353.653.5
アレク・マーシュ(SP)2626129.01231.2564.534.340.9
アンヘル・ゼルパ(RP)246053.2491.4533.863.970.6
クリス・ストラトン(RP)295758.1441.4745.554.62-0.7
ジョン・シュレイバー(RP)305951.2461.3163.663.030.5
クリス・ブービッチ(RP)272730.1391.0222.671.950.8
ジェームズ・マッカーサー(RP)275756.2491.4474.924.17-0.5
ルーカス・アーセグ(RP)292325.0310.8402.881.170.8

強力な先発ローテーション

ロイヤルズの先発陣はかなり強力です。

2023年のオフに獲得したセス・ルーゴは先発に転向し、206.2イニングを投げ、防御率3.00、FIP3.15、rWAR5.3を記録し、ア・リーグのサイ・ヤング投票2位となりました。

同じく2023年オフに加入したマイケル・ワカも166.2イニングを投げて、防御率3.35、FIP3.65、rWAR3.5をマーク。

さらに2023年にテキサス・レンジャーズからトレードで加入したコール・レイガンズも186.1イニングで防御率3.14、FIP2.99、rWAR4.9を記録し、サイ・ヤング投票4位となりました。

また今オフにシンシナティ・レッズにトレードとなったブレディー・シンガーもrWAR3.1を記録し、先発ローテーション4人がrWAR3超をマークし、強力なローテーションを形成しました。

課題のあるブルペン陣で輝くルーカス・アーセグ

一方のブルペン陣は少し心許無く、リリーフの防御率はMLB全体で20位、WHIP23位、また9イニングあたりの奪三振率、K/9は28位となっています。

そんな苦しいブルペン陣の中でも、トレードデッドラインでオークランド・アスレチックスから獲得したルーカス・アーセグは23登板で25.1イニングを投げ、31奪三振、WHIP0.84、防御率2.88、FIP1.17を記録。 

対戦打席に占める奪三振の割合であるK%は32.0%で、対戦打席に占める与四球の割合は3.1%、差分となるK-BB%は28.9%と支配力のあるクローザーとしてチームのポストシーズン進出に貢献しました。

2025年シーズンに向けて

攻撃力を強化したいロイヤルズですが、今オフは先発のブレディー・シンガーを放出し、かねてよりトレードの噂があったジョナサン・インディアを獲得。

インディアは本来はセカンドですが、来季はDHメインの起用になると予想されています。

もう一枚、外野のソリッドな選手が欲しいところですが、現時点ではトレードなどの動きはなく、MJ・メレンデスのブレイクに期待がかかります。

予想ラインナップ

スタメン

ポジション名前年齢打席
DHジョナサン・インディア28
ショートボビー・ウィットJr.24
ファーストビニー・パスカンティーノ27
キャッチャーサルバドール・ペレス34
セカンドマイケル・マッシー26
ライトハンター・レンフロー32
レフトMJ・メレンデス26
サードマイケル・ガルシア24
センターカイル・イズベル27

ベンチメンバー

ポジション名前年齢打席
キャッチャーフレディー・ファーミン29
内野
ニック・ロフティン26
外野ダイロン・ブランコ31
外野ネルソン・ベラスケス26

FanGraphsの予想では出塁能力の高いインディアがトップバッターに入り、ウィット、パスカンティーノ、ペレスと続く上位打線となります。

ここにメレンデスがブレイクすると面白い打線に打線になりそうです。

先発ローテーション

役割名前年齢
先発1コール・レイガンズ29
先発2セス・ルーゴ35
先発3マイケル・ワカ33
先発4クリス・ブービッチ27
先発5アレク・マーシュ26

ブルペン投手

役割名前年齢
クローザールーカス・アーセグ29
セットアッパーハンター・ハービー30
セットアッパージョー・シュレイバー30
リリーフアンヘル・ゼルパ25
リリーフダニエル・リンチ28
リリーフクリス・ストラトン34

先発投手の動きは、11月にワカと3年契約を結び、再契約となりました。

シンガーがトレードでチームを去り、来季はブービッチが先発転向となり、ローテーションに加わります。

ブルペン陣はゼルパ、リンチ、ストラトンが中盤を任され、シュレイバー、ヒーニー、そしてアーセグへの継投パターンとなる見込みです。

8回のセットアッパーを任されるヒーニーは2024年シーズンのパフォーマンスは精彩を欠き、Hard-hit%は 48.1%でMLBワーストレベルでした。

4シームのバリューはプラスでしたが、スライダーとスプリッターの、痛打されてしまうケースが多く見られました。

来シーズンは2023年シーズン並のパフォーマンスが発揮できるか期待がかかります。

予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs

ロイヤルズのプロスペクト

ロイヤルズにはMLB Pipelineのプロスペクトランキング100位にランクインする選手が2人います。

名前(ポジション)年齢プロスペクトランク順位
ジャック・カグリオン(3B/1B)2117位
ブレイク・ミッチェル(C/1B)2051位
Ben Kudrna (RHP)21チーム内3位
ブレイク・ウォルターズ(RHP)20チーム内4位

ジャック・カグリオン

大学時代はネクスト大谷翔平と呼ばれるツーウェイ・プレイヤーで、ロイヤルズから2024年のドラフトで1巡目に指名されました。

打者としての能力が高く評価されており、プロでは主にファーストとサードメインで起用される見込みです。

今秋のアリゾナ・フォール・リーグでは100打席でホームラン5本、打率.231、出塁率.300、長打率.449、OPS.749をマーク。

来シーズン以降、順調にステップアップし、コールアップされるか期待がかかります。

ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2024

成績引用:Baseball Reference

まとめ

ロイヤルズは1969年に創設され、2回のワールドシリーズ制覇後は長く低迷が続きましたが、現在は3回目のピークを迎えようとしているチームです。

今シーズンは2015年以来のポストシーズン進出となり、ワイルドカードではオリオールズを下して地区シリーズまで進出しました。

内野にはリーグを代表するスーパースター、ボビー・ウィットJr.を中心に若い選手が多くレギュラーにいます。

先発はリーグ屈指の強力なローテーションを形成しており、今季はルーゴがサイ・ヤング投票2位、レイガンズが4位とサイ・ヤング5位以内に2人の投手が入りました。

また、チーム傘下のトップ・プロスペクトには大学時代から二刀流で話題となっていたカグリオンがおり、次のロイヤルズのスター候補の1人となるでしょう。

今後、チーム史上3度目の黄金期を迎えるかもしれないロイヤルズに注目です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回の記事が参考になれば幸いです。

チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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