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こんにちは、Chanです。
当ブログでは、MLB初心者の方向けにMLBの全30チームを紹介しています。
大盛況に終わったMLB東京シリーズが終わり、いよいよ本土での開幕まであと一週間を切りました。
今回はアメリカン・リーグ西地区のロサンゼルス・エンゼルスご紹介します。
エンゼルスは1961年のMLBエクスパンションによって創設された球団です。
本記事では、エンゼルスの球団概要や歴史、過去の主なレジェンド選手や日本人所属選手、2024年シーズンの成績、主な選手の紹介、トッププロスペクトを紹介していきます。
MLBを見始めたばかりの方も、長年のファンの方も、ぜひ最後までお付き合いください。
ロサンゼルス・エンゼルスとは

球団概要
- 創設: 1961年
- 本拠地: カリフォルニア州アナハイム
- ホーム球場: エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム
- 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
- 地区: ア・リーグ西地区(AL WEST)
- 略称: LAA
- チーム名の由来: Los Angeles(ロサンゼルス)」はスペイン語で「天使たち」という意味。ロサンゼルスの街の名前にちなんでいて、球団創設時のオーナーであるジーン・オートリーがかつてマイナーリーグに存在したエンゼルスのチーム名を継承。
- オーナー: アルテ・モレノ
- 監督: ロン・ワシントン
- ワールドシリーズ優勝: 1回(2002年)
- リーグ優勝: 1回(2002年)
- 地区優勝: 9回(1979年、1982年、1986年、2004年、2005年、2007年、2008年、2009年、2014年)
- ワイルドカード進出: 1回(2002年)
エンゼルスの歴史

ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)は、MLBのアメリカン・リーグ(AL)西地区に所属する球団で、カリフォルニア州アナハイムを本拠地としています。アナハイムはロサンゼルとは郡が異なり、冠している都市に本拠地を置いていないチームの一つです。
エンゼルス創設初期
ロサンゼルス・エンゼルスは1961年にMLBのエクスパンションチームとして誕生しました。
球団創設者は歌手・俳優としても有名なジーン・オートリーです。
1966年、エンゼルスはロサンゼルスからオレンジ郡のアナハイムに本拠地を移転。新設のアナハイム・スタジアム(現在のエンゼル・スタジアム)を本拠地としました。 これに伴い、球団名をカリフォルニア・エンゼルスに改称。
3度の地区優勝
1979年に初の地区優勝を達成すると、1982年にもレジー・ジャクソンの加入などで地区優勝を果たし、ポストシーズン進出。
1986年には3度目の地区優勝を果たしますが、ア・リーグチャンピオンシップ・シリーズ(ALCS)でボストン・レッドソックスと対戦。あと1勝でワールドシリーズ進出という状況から逆転負けを喫しました。
1990年代の低迷とディズニーの球団経営参加 アナハイム・エンゼルスへ
1990年代に入るとチームは低迷し、優勝争いから遠ざかる時期が続きます。
1997年、ウォルト・ディズニー・カンパニーが球団経営に参加。球団名をアナハイム・エンゼルスに変更。ディズニーのもとで球団のブランド化が進み、スタジアムも改修されました。
2002年 悲願のワールドシリーズ制覇
2002年、マイク・ソーシア監督のもと、ガーシー・モリス、トロイ・グロース、ティム・サーモンらの活躍でワイルドカードからポストシーズンに進出。
ワールドシリーズではサンフランシスコ・ジャイアンツを4勝3敗で破り、球団史上初の世界一に輝きました。
オーナー交代から現在
2003年、ディズニーは球団を実業家アルテ・モレノに売却。
2005年、球団名をロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム(Los Angeles Angels of Anaheim)に変更し、ロサンゼルス市場での知名度向上を図りますが、これには地元アナハイムとの論争も起こりました。
2010年代に入ると、スーパースター マイク・トラウトが台頭。 トラウトは2012年に新人王を獲得し、その後も3度のア・リーグMVP(2014年、2016年、2019年)を受賞するなど、MLBを代表する選手になります。
2018年には日本ハムからポスティング制度により大谷翔平が加入。チームは大谷に二刀流としてプレーすることを承諾し、投打で活躍。2018年に新人王を獲得すると、2021年・2023年には満票でのア・リーグMVPを受賞しています。
エンゼルスは2019年のオフにワシントン・ナショナルズから7年2億4,500万ドルの大型契約でアンソニー・レンドンを獲得しますが、エンゼルス移籍後は度重なる故障により5年間で257試合にしか出場できておらず、ファンからは史上最悪の大型契約と揶揄されています。
エンゼルスはトラウト、大谷を抱えながらプレーオフに手が届かない状況が続き、大谷のドジャース移籍後は補強を行いながら若手選手を育成し、プレーオフ進出を狙っています。
歴代の名選手
- ノーラン・ライアン(RHP)
MLB史上最多の通算5,714奪三振を誇る伝説の剛腕投手。
エンゼルス史上初のノーヒッターを達成(エンゼルス在籍時に4回達成)
エンゼルス在籍時の通算奪三振2,416
1973年に383奪三振を記録(MLBシーズン最多奪三振記録)
オールスター選出8回(エンゼルス在籍時に5回選出)
- ロッド・カルー(1B)
ツインズ時代に7度の首位打者を獲得したヒットメーカー。1983年にはエンゼルスで通算3,000本安打を達成。
オールスター選出18回(エンゼルス在籍時に6回選出)
1991年にアメリカ野球殿堂入り
- ティム・サーモン(OF)
エンゼルス一筋14年のフランチャイズプレイヤー。2002年のワールドシリーズ優勝の立役者。
「Mr. Angel」として球団史上最も愛された選手の一人。
1993年ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞(打率.283、31本塁打、95打点)
- マイク・トラウト(CF)
2012年にデビュー。エンゼルス一筋のフランチャイズプレイヤーで2010年代のMLBの顔の1人。
通算打率.300、400本塁打超え(2024年終了時点)
2012年ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞(打率.326、30本塁打、49盗塁)
ア・リーグMVP受賞3回(2014年、2016年、2019年)
オールスター選出11回
- 大谷翔平(TWP)
ご存知、説明不要の二刀流プレイヤー。2018年のルーキーオブザイヤー。2023年にはアジア人初のホームラン王。2021・2023年の2度のア・リーグMVP。2022年にはMLB史上初の投打でのW規定到達の快挙を達成。
2018年ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞(打者:打率.285、22本塁打、投手:4勝2敗、防御率3.31)
ア・リーグMVP受賞3回(エンゼルス在籍時は2回:2021年、2023年)
オールスター選出5回(エンゼルス在籍時3回)
過去に所属した日本人選手
エンゼルスには現在までに6人の日本人選手が所属していました。
- 長谷川滋利(1997-2001年)
- 松井秀喜(2010年)
- 高橋尚成(2011-2012年)
- 大谷翔平(2018-2023年)
- 田澤純一(2018年)
- 菊池雄星(2025年-)
エンゼルスの2024年シーズンの成績

チーム戦績
勝利 | 敗戦 | 勝率 | 順位 | 最終戦績 |
63 | 99 | .389 | 地区5位 | 地区5位 |
打撃成績
試合数 | 得点 | 平均得点 | HR | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | 635 | 3.92 | 165 | 133 | .246 | .301 | .369 | .671 |
攻撃陣は主力のトラウト、レンドンの早期離脱により、チーム打率・OPS・得点数が全体28位と低調でした。
投手成績
イニング数 | 平均失点 | 防御率 | 四球 | 失点 | 自責点 |
1431.0 | 4.92 | 4.56 | 601 | 797 | 725 |
先発陣の成績は防御率・WHIP・BB/9・K/9が28位。H/9・HR/9は26位と全体的に下位。
ブルペン陣は防御率・WHIPは全体で中位ですが、BB/9・K/9がそれぞれ27位と24位と下位になっており、投手陣全般の制球力と奪三振数が少ないことが課題となっています。
主な選手の紹介と2024年シーズンの成績

野手成績
※太字選手は新加入 成績は2024年シーズン
ポジション | 名前(年齢) | 打席 | 試合 | 打率 | HR | OPS | rWAR |
C | ローガン・オハッピー(25) | 右 | 136 | .244 | 20 | .712 | 2.7 |
1B | ノーラン・サニュエル(23) | 左 | 147 | .250 | 13 | .706 | 1.3 |
2B | ルイス・レンヒーフォ(28) | 両 | 78 | .300 | 6 | .763 | 1.9 |
SS | ザック・ネト(24) | 右 | 155 | .249 | 23 | .761 | 5.1 |
3B | ヨアン・モンカダ(29) | 両 | 12 | .275 | 0 | .756 | 0.3 |
LF | テイラー・ウォード(31) | 右 | 156 | .246 | 25 | .748 | 2.3 |
CF | ジョー・アデル(26) | 右 | 130 | .207 | 20 | .682 | 0.9 |
RF | マイク・トラウト(33) | 右 | 29 | .220 | 10 | .867 | 1.1 |
DH | ホルヘ・ソレア(33) | 右 | 142 | .241 | 21 | .780 | 1.1 |
SS/2B | ケビン・ニューマン(31) | 右 | 111 | .278 | 3 | .686 | 2.2 |
C | トラビス・ダーノウ(36) | 右 | 99 | .238 | 15 | .739 | 1.1 |
INF/OF | ティム・アンダーソン(31) | 右 | 65 | .214 | 0 | .463 | -1.5 |
OF | ミッキー・モニアック(26) | 左 | 124 | .219 | 14 | .646 | -0.1 |
3B | アンソニー・レンドン(34) | 右 | 57 | .218 | 0 | .574 | 0.6 |
マイク・トラウトの2024年シーズンとコンバート
24年シーズンはトラウトが両リーグ最速で二桁ホームランを達成するも、4月29日に左膝半月板を裂傷。5月に手術を行い夏頃復帰予定でしたが、別箇所の裂傷が判明し、24年シーズンを終了しています。
トラウトは短縮シーズンとなった2020年を除く21年以降は怪我によって出場試合数が減っています。
21年はふくらはぎの負傷によりわずか36試合の出場にとどまると、22年には背中を負傷し119試合の出場、23年は左手の骨折により82試合の出場にとどまっていました。
今シーズン中に34歳となるトラウトの年齢的な面も考慮し、守備での負担を減らすため、ライトへコンバートされることになりトラウトも承諾しています。
まだ打撃力は健在ですので、健康的にシーズンを送って、エンゼルス打線を牽引することが期待されます。
野手の2025年シーズンの布陣
ショートのザック・ネトは2024年シーズン155試合に出場し、70得点、23HR、30盗塁、OPS.761、rWAR5.1を記録する急成長を遂げ、低迷するチームの希望となっています。
しかし、24年11月に肩の手術を行い開幕を故障者リスト入りして迎えることになりました。
ネトに代わるショートとして、今季は新加入のユーティリティープレイヤー ケビン・ニューマンがメインでつとめる見込みです。
セカンドにはティム・アンダーソン。
サードにはスプリングトレーニング前の2月12日に股関節の手術を受けることになり、既に今季の長期離脱が決まっているアンソニー・レンドンのバックアップとしてヨアン・モンカダを獲得していますが、モンカダも故障により2022年以降は稼働率が落ちており、24年の出場はわずか12試合のみ。
今季も親指の負傷により開幕に間に合うか微妙な状況で、サードにはレンヒーフォが入ることが多くなりそうです。
ファーストには昨季147試合に出場し、打率.250、13HRを記録し、着実に成長しているノーラン・サニュエル。
キャッチャーのオハッピーは24年はホームラン20本、OPS.712を記録し、強打のキャッチャーとして正捕手の位置を確固たるものとしています。またブレーブスからベテラン捕手で強打のトラビス・ダーノウを獲得しています。
外野はレフトにウォード、センターにアデル、ライトにトラウトという布陣にモニアックが控えます。
DHには昨年はジャイアンツ・ブレーブスでプレーしたホルヘ・ソレアが新加入。
今シーズンのチーム状況によっては今オフにFAとなるレンヒーフォ、来季FA予定のウォードがトレードで放出される可能性もあります。
投手成績
※太字選手は新加入 成績は2024年シーズン
役割 | 名前(年齢) | 投 | 試合 | イニング | 奪三振 | 防御率 | rWAR |
SP1 | 菊池雄星(33) | 左 | 33 | 175.2 | 206 | 4.05 | 1.4 |
SP2 | ホセ・ソリアーノ(26) | 右 | 22 | 113.0 | 97 | 3.42 | 1.9 |
SP3 | タイラー・アンダーソン(35) | 左 | 31 | 179.1 | 142 | 3.81 | 3.0 |
SP4 | カイル・ヘンドリクス(35) | 右 | 29 | 130.2 | 87 | 5.92 | -1.5 |
SP5 | レイド・デトマーズ(25) | 左 | 17 | 87.1 | 109 | 6.70 | -1.1 |
CL | ケンリー・ジャンセン(37) | 右 | 54 | 54.2 | 62 | 3.29 | 1.3 |
SU | ベン・ジョイス(24) | 右 | 31 | 34.2 | 33 | 2.08 | 1.6 |
SU | ブロック・バーク(28) | 左 | 21 | 20.1 | 25 | 3.54 | 0.3 |
RP | ホセ・キハダ(29) | 左 | 22 | 19.1 | 24 | 3.26 | 0.3 |
RP | ライアン・ゼファージャン(27) | 右 | 12 | 17.0 | 18 | 2.12 | 0.5 |
RP | ホセ・スアレス(27) | 左 | 22 | 52.1 | 56 | 6.02 | -0.6 |
先発ローテーションに菊池、ヘンドリクスが新加入 ソリアーノはさらなる飛躍が期待される
先発には同地区のライバル、アストロズより菊池雄星を、カブスからベテラン右腕のカイル・ヘンドリクスを獲得しています。
昨季はブルペンから先発に転向したホセ・ソリアーノがプチブレイクし、今季も先発2番手として期待されます。
ソリアーノは全投球の46%を占める平均97.7マイルのシンカーでゴロを量産。
MLBでも上位3%に入るグランドボールピッチャーです。次に投球割合の多いカーブを磨いて空振りを取れるボールを増やし、今季はさらなる飛躍を遂げたいところです。
ブルペンにはベテラン右腕 ケンリー・ジャンセンが加入
ブルペン陣にはレッドソックスからベテランのクローザー、ケンリー・ジャンセンを獲得。
ジャンセンは37歳とキャリア終盤に差し掛かっていますが、奪三振率の高さは健在です。エンゼルスは9回のジャンセンに繋ぐセットアッパーとして昨シーズン105マイルを計測し話題となった、ベン・ジョイスが8回を任されます。
ジョイスはデビューイヤーとなった23年はわずか2%しか投げていなかったシンカーの割合を24年は36%に増やし、ゴロアウトの山を築きました。
エンゼルスはイニング終盤に投げる投手が固まってきましたので、先発陣が長いイニングを稼ぎ、後ろに繋げるかが鍵となりそうです。
エンゼルスのトッププロスペクト

エンゼルスにはMLB Pipelineのプロスペクトランキング100位以内に入る選手が2人います。
名前(ポジション) | 年齢 | プロスペクトランク順位 |
クリスチャン・ムーア(2B) | 22 | 67 |
カーデン・デナ(RHP) | 21 | 77 |
- クリスチャン・ムーア
With the 8th pick in the 2024 #MLBDraft, the @Angels select Christian Moore from the University of Tennessee. pic.twitter.com/iSmzJJwOPL
— MLB Network (@MLBNetwork) July 14, 2024
2024年ドラフト全体8位指名。
2024年の大学でのシーズンは、72試合でホームラン34本を記録する凄まじいパフォーマンスを見せました。
プロ入り後もAAで23試合に出場して打率.322、ホームラン5本、OPS.911、wRC+169を記録。バットスピードが速く、パワーポテンシャルが評価されています。
三振率は高めですが、空振りは減っており、アプローチの改善が見られ、将来的にはメジャーでも年間25〜30本のホームランが期待されています。
ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2025
成績引用:Baseball Reference, FanGraphs
まとめ
ロサンゼルス・エンゼルスは1961年にエクスパンションにより創設されました。
チームは2014年に地区優勝をしたのを最後にプレーオフから10年以上遠ざかっています。
エンゼルスはオフに積極的に補強に動いていますが、同地区の上位3チームとはまだ力に差があり、再建にもう少し時間がかかりそうです。
しかし、若手選手の成長は見られていますので、2026年シーズンまでのレンドンとの契約が終了すれば、FAで大型補強に乗り出すことも可能になり、その時はコンテンダーとしてシーズンを戦えるチームとなりそうです。
2023年まで大谷翔平が所属していたこともあり、知っている選手が多いと思いますが、今季からは菊池雄星が加入しますので、動向に注目してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回の記事が参考になれば幸いです。
チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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