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こんにちは、Chanです。
近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBを見る方も増えています。
「MLBに贔屓チームを持ちたい。」
「MLBは30チームもあるし、調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。
当ブログではMLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLBファンの方にまでMLBの全30球団を紹介しています。
今回はアメリカン・リーグ中地区から、シカゴ・ホワイトソックスをご紹介します。
本記事ではホワイトソックスの球団概要から歴史、過去の名選手や日本人選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。
この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。
シカゴ・ホワイトソックスとは

球団概要
- 創設: 1900年
- 本拠地: イリノイ州シカゴ
- ホーム球場: ギャランティード・レート・フィールド
- 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
- 地区: ア・リーグ中地区(AL MIDDLE )
- 略称: CWS
- オーナー: ジェリー・ラインズドルフ
- 監督: ウィル・ベナブル
- ワールドシリーズ優勝3回(1906年、1917年、2005年)
- リーグ優勝6回(1901年、1906年、1917年、1919年、1959年、2005年)
- 地区優勝6回(1983年、1993年、2000年、2005年、2008年、2021年)
- ワイルドカード1回(2020年)
参考: Wikipedia
球団の歴史

ホワイトソックス創設と初期
シカゴ・ホワイトソックスは、1900年に誕生し、1901年からメジャーリーグに所属しています。※1900年時点ではア・リーグはマイナーリーグ扱い。
1906年には「ヒットレス・ワンダーズ(Hitless Wonders)」と呼ばれた貧打のチームながら、ワールドシリーズでシカゴ・カブスを破り、初優勝を果たしました。
ブラックソックス事件(1919年)
1919年のワールドシリーズでは、シンシナティ・レッズを相手に戦いましたが、賭博スキャンダル(ブラックソックス事件)が発覚し、8名の主力選手が永久追放されるという大スキャンダルに見舞われました。この影響で、チームはしばらく低迷することになります。
88年ぶりのワールドシリーズ制覇(2005年)
2005年、オジー・ギーエン監督のもと、強力な投手陣とバランスの取れた打線で快進撃を続け、88年ぶりのワールドシリーズ優勝を果たしました。
特にプレーオフでは11勝1敗という圧倒的な成績を残しています。
現在のチーム状況
2021年に地区優勝を果たして以降、徐々にチームは低迷し、主力選手を放出。2023年シーズンは61勝101敗。
2024年も開幕前にディラン・シースを放出。
5月24日から6月6日にかけて14連敗。7月13日から8月5日にかけてア・リーグタイ記録の21連敗を喫し、さらにトレードで主力選手を放出します。
最終的にチームは41勝121敗、勝率.253で、メッツが1962年に記録したシーズン120敗のメジャー記録を更新しました。
深刻な低迷期を迎えています。
過去に所属した名選手

- ネリー・フォックス(2B)
長期間にわたってチームの要として活躍した2塁手。安定した守備と確実な打撃で1960年代を代表する選手となり、1997年にアメリカ野球殿堂入りを果たしました。
- ミニー・ミノーソ(OF)
Mr.White Sox として愛された外野手。キューバ出身。ラテン系選手に大きな影響を与えました。
- フランク・トーマス(OF)
1990年代から2000年代初頭にかけて活躍した、通算521本塁打を誇るパワーヒッター。2014年にアメリカ野球殿堂入り。
過去に所属した日本人選手
ホワイトソックスには過去3人の日本人選手が所属していました。
- 高津臣吾(2004〜2005年)
登板 | 勝利 | 敗戦 | イニング | 三振 | 防御率 |
90 | 7 | 6 | 91.0 | 82 | 3.46 |
- 井口資仁(2005〜2007年)
試合 | 打席 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 |
363 | 1586 | .273 | 39 | 169 | 34 |
- 福留孝介(2012年)
試合 | 打席 | 打率 | HR | 打点 | 盗塁 |
24 | 51 | .171 | 0 | 4 | 0 |
ホワイトソックスの2024年シーズンの成績

チーム戦績
勝利 | 敗戦 | 勝率 | 順位 | 最終戦績 |
41 | 121 | .253 | 地区5位 | 地区5位 |
勝率.253はMLBワーストを記録し、地区最下位となりました。
打撃成績
試合数 | 得点 | 平均得点 | HR | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | 507 | 3.13 | 133 | 90 | .221 | .278 | .340 | .618 |
打撃陣は特に精彩を欠き、打率、出塁率、OPS、得点、HRで全体30位となっています。
投手成績
イニング数 | 平均失点 | 防御率 | 四球 | 失点 | 自責点 |
1420 | 5.02 | 4.68 | 643 | 813 | 738 |
失点数、平均失点、防御率、でワースト3位となっています。
野手成績
名前(ポジション) | 年齢 | 試合 | 打席 | HR | 盗塁 | 打率 | OPS | wRC+ | rWAR |
コーリー・リー(C) | 25 | 125 | 394 | 12 | 6 | .210 | .591 | 64 | 0.1 |
アンドリュー・ボーン(1B) | 26 | 149 | 619 | 19 | 2 | .246 | .699 | 97 | 0.2 |
ニッキー・ロペス(2B) | 29 | 124 | 445 | 1 | 5 | .241 | .606 | 77 | 0.2 |
ポール・デヨング(SS) | 30 | 102 | 363 | 18 | 2 | .228 | .706 | 97 | 0.2 |
レニン・ソーサ(3B) | 24 | 100 | 369 | 8 | 3 | .254 | .642 | 80 | -0.4 |
アンドリュー・ベニンテンディ(LF) | 29 | 135 | 522 | 20 | 3 | .229 | .685 | 93 | -0.8 |
ルイス・ロバートJr.(CF) | 26 | 100 | 425 | 14 | 23 | .224 | .657 | 84 | 1.4 |
ドミニク・フレッチャー(RF) | 26 | 72 | 241 | 1 | 0 | .206 | .508 | 43 | -0.3 |
エロイー・ヒメネス(DH) | 27 | 65 | 249 | 5 | 3 | .240 | .642 | 82 | -0.5 |
マーティン・マルドナード(C) | 37 | 48 | 147 | 4 | 0 | .119 | .403 | 11 | -1.3 |
ギャビン・シーツ(UT) | 28 | 139 | 501 | 10 | 2 | .233 | .660 | 88 | -1.0 |
トミー・ファム(OF) | 36 | 70 | 297 | 5 | 6 | .266 | .710 | 104 | 0.0 |
70試合以上出場した選手のうち、wRC+がリーグ平均の100を超えたのはトレードで放出されたファムのみでした。
攻撃の中心はベニンテンディと2023年にブレイクしたルイス・ロバートJr.ですが、ベニンテンディはシーズン20本のホームランを打ったものの、レフトの守備でDRS -13、OAA -7と大幅なマイナスを記録し、rWARは-0.8を記録。
ロバートJr.は故障にも苦しみました。元々、三振の多いフリースインガーですが、空振り率、三振率共にリーグワーストに近い数値となり、2023年シーズンから大きく成績を落としてしまいました。
投手成績
先発投手
名前(役割) | 年齢 | 登板 | 投球回 | 勝 | 敗戦 | 奪三振 | WHIP | 防御率 | FIP | rWAR |
クリス・フレクセン(SP) | 29 | 33 | 160.0 | 3 | 15 | 123 | 1.519 | 4.95 | 4.80 | 1.6 |
ギャレット・クロシェ(SP) | 25 | 32 | 146.0 | 6 | 12 | 209 | 1.068 | 3.58 | 2.69 | 4.1 |
ジョナサン・キャノン(SP) | 23 | 23 | 124.1 | 5 | 10 | 91 | 1.327 | 4.49 | 4.65 | 1.9 |
エリック・ファディ(SP) | 31 | 21 | 121.2 | 7 | 4 | 108 | 1.142 | 3.11 | 3.77 | 4.7 |
マイケル・ソロカ(SP) | 26 | 25 | 79.2 | 0 | 10 | 84 | 1.381 | 4.74 | 4.95 | 0.6 |
ブルペン投手
名前(役割) | 年齢 | 登板 | イニング | 勝 | 敗 | セーブ | 奪三振 | 防御率 | FIP | WHIP | rWAR |
マイケル・コーペック(CL) | 28 | 43 | 43.2 | 2 | 8 | 9 | 59 | 4.74 | 4.84 | 1.351 | 0.3 |
ジャスティン・アンダーソン(RP) | 31 | 56 | 53.1 | 1 | 2 | 1 | 57 | 4.39 | 4.22 | 1.500 | 0.5 |
ジョン・ブレビア(RP) | 34 | 54 | 48.2 | 0 | 6 | 2 | 58 | 6.29 | 4.42 | 1.418 | -0.6 |
タナー・バンクス(RP) | 32 | 41 | 48.0 | 2 | 2 | 3 | 55 | 4.13 | 3.29 | 1.292 | -0.1 |
ジャレッド・シュースター(RP) | 25 | 39 | 73.1 | 2 | 5 | 0 | 56 | 4.30 | 4.58 | 1.459 | 1.0 |
ギャレット・クロシェが先発に転向し、大ブレイク。平均97.1マイルの4シームと平均91.5マイルのカッターを軸に打者から多くの空振りを奪い。ボール球を多く振らせました。奪三振率35.1%はMLBトップクラスを誇ります。
先発ではクロシェとフレクセン。23歳のジョナサン・キャノンがイニングを稼げる先発投手としてローテーションを回しています。
2025年シーズンに向けて

来季の予想ラインナップ
スタメン
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
ライト | マイク・トークマン | 34 | 左 |
センター | ルイス・ロバートJr. | 27 | 右 |
セカンド | ジョシュ・ロハス | 30 | 左 |
ファースト | アンドリュー・ボーン | 26 | 右 |
DH | レニン・ソーサ | 25 | 右 |
レフト | ジョーイ・ギャロ | 31 | 左 |
サード | ミゲル・バルガス | 25 | 右 |
ショート | コルソン・モンゴメリー | 23 | 左 |
キャッチャー | コーリー・リー | 26 | 右 |
ベンチメンバー
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
キャッチャー | マット・タイス | 29 | 左 |
内野 | ブランドン・ドゥルーリー | 32 | 右 |
外野 | オースティン・スレイター | 32 | 右 |
外野 | マイケル・A・テイラー | 33 | 右 |
昨シーズンは大不振となった打撃陣ですが、まずは打撃の中心となるロバートJr.が2023年シーズンほどまで言わずともパフォーマンスを戻せるかです。
2019年のドラフト全体3位のアンドリュー・ボーンは今季で26歳。成績自体はそこまで悪くはないですが、アプローチを改善して、打撃陣を引っ張る存在になるとチームの打撃も安定しそうです。
ショートのコルソン・モンゴメリーはプロスペクトランキング39位、ホワイトソックスのNo.4プロスペクトです。
今シーズンのメジャー定着に期待がかかります。
投手陣の予想
先発ローテーション
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
先発1 | マーティン・ペレス | 33 | 左 |
先発2 | ジョナサン・キャノン | 24 | 右 |
先発3 | デービス・マーティン | 28 | 右 |
先発4 | ショーン・バーク | 25 | 右 |
先発5 | ブライス・ウィルソン | 27 | 右 |
ブルペン投手
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
クローザー | ジャスティン・アンダーソン | 32 | 右 |
クローザー | フレイジャー・イーランド | 27 | 左 |
クローザー | ガス・バーランド | 28 | 右 |
リリーフ | キャム・ブーザー | 32 | 左 |
リリーフ | ジョナサン・リージャー | 26 | 右 |
リリーフ | タイラー・ギルバート | 31 | 左 |
リリーフ | シェーン・スミス | 24 | 右 |
オフにギャレット・クロシェをトレードでレッドソックスへ放出。
先発には経験豊富なベテラン左腕のマーティン・ペレスを獲得しています。
昨シーズンデビューしたジョナサン・キャノンやショーン・バーク、デービス・マーティンの生え抜きの若手でローテーションが形成されます。
ショーン・バークは25歳の右腕で2024年にデビュー。4登板ながら19イニングで22奪三振、防御率1.42を記録。
平均95.3マイルの4シームとスライダー、カーブのコンビネーションで多くの空振りを奪っており、今シーズンはブレイクとなるか注目です。
ブルペン陣は多くの新加入選手がおり、かなり顔ぶれが一新されました。
予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs
ホワイトソックスのプロスペクト

ホワイトソックスにはMLB Pipelineのプロスペクトランキング100位以内に入る選手が6人います。
名前(ポジション) | 年齢 | プロスペクトランク順位 |
ノア・シュルツ(LHP) | 21 | 16 |
カイル・ティール(C) | 23 | 32 |
ヘイゲン・スミス(LHP) | 21 | 34 |
コルソン・モンゴメリー(SS) | 23 | 39 |
ブレイデン・モンゴメリー(OF) | 21 | 54 |
エドガー・クエロ(C) | 21 | 65 |
- ノア・シュルツ
LHP Noah Schultz (0-1, 1.93) in the 2024 All-Star Futures Game. pic.twitter.com/HcWOsx0juA
— Birmingham Barons (@BhamBarons) July 2, 2024
2022年のドラフト全体26位指名。
約205㎝の長身で、小さいテイクバックからサイド気味のスリークウォーターで90マイル後半の4シームと切れ味鋭いスライダーを投げる左腕です。
長身とフォームからランディ・ジョンソンやホワイトソックスでも活躍したクリス・セールを彷彿とさせます。
2024年はA+とAAで23試合に登板し、防御率2.24、88.1イニングで115奪三振を記録。奪三振率32.1%と高い奪三振能力を有し、与四球率も6.7%と優秀です。
セールやクロシェのようにホワイトソックスの左腕エースの系譜を歩めるか、成長に注目です。
- ヘイゲン・スミス
With the No. 5 pick in the 2024 MLB Draft, the @whitesox select Hagen Smith, LHP, @RazorbackBSB pic.twitter.com/mqGjokgDpB
— Baseball America (@BaseballAmerica) July 14, 2024
2024年ドラフト全体5位指名。
190㎝の長身左腕。サイド気味のアングルから94〜97マイルの速球とスライダーのコンビネーションで打者を翻弄します。
スプリッターとチェンジアップにも磨きをかけて、近い将来シュルツとスミスの大型左腕コンビがローテーションに定着できるとチームの再建も進みそうです。
- コルソン・モンゴメリー
Huge shout-out to former Kannapolis Cannon Baller, Colson Montgomery, who recently had his contract selected and added to the 40-Man Roster for the Chicago @whitesox!#RoadtotheSouthside pic.twitter.com/i9rdooXlXk
— Kannapolis Cannon Ballers (@Kcannonballers) November 21, 2024
2021年のドラフト1巡目指名。
フィジカル型のショートストップで、その体格とパワーからコリー・シーガーと比較されます。
2024年はAAAで130試合に出場し、ホームラン18本を記録。三振率が28.6%と上昇しましたが、四球率は12%と四球は選べており、引っ張り方向に高いフライ率も記録しています。
今シーズンはショートでメジャーに定着し、低迷するチームの中で再建のキープレイヤーとなれるか、期待がかかります。
ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2025
成績引用:Baseball Reference, FanGraphs
まとめ
シカゴ・ホワイトソックスはア・リーグのメジャーリーグ加盟以前の1900年に創設された、長い歴史を持つチームです。
同じシカゴに本拠地を持つカブスに人気が集まりがちですが、南シカゴエリアではホワイトソックスも人気があり、長い歴史と3度のワールドシリーズ制覇の実績がある伝統チームです。
ホワイトソックスは今、最もMLBで苦しんでいるチームの一つですが、マイナーにはトッププロスペクトも多く抱えており、チームの再建を図っているところです。
今後ブレイクしそうな選手もいますので、ホワイトソックスの再建に注目してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の記事が参考になれば幸いです。
チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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