2024年のワールドシリーズはドジャース対ヤンキースという東西の大都市に本拠地を置き、ビッグマーケットの名門チーム同士が43年ぶりに顔を合わせることになりました。
この記事ではワールドシリーズに進出した両チームの紹介から、現地時間25日(日本時間26日)に開幕するワールドシリーズの展望をしていきますので、最後まで読んでいただけると幸いです。
ワールドシリーズを戦うドジャースとヤンキースの紹介

対戦する2チームの紹介からしていこうと思います。
両チームともにレギュラーシーズンでは勝率1位となりました。
両リーグ勝率1位同士の対戦は2020年のドジャース対レイズ以来となり、2020年の新型コロナウィルスパンデミックによる短縮シーズンを除くと2013年のカージナルス対レッドソックス以来となります。
ロサンゼルス・ドジャースの概要

創設は1883年。創設当初は現在のニューヨーク市ブルックリンに本拠地を構えており、ブルックリン・アトランティックスを名乗っていました。
1932年からブルックリン・ドジャースの名称になり、1958年に現在のカリフォルニア州ロサンゼルスに移転し、ロサンゼルス・ドジャースとなりました。
獲得タイトルはリーグ優勝がナ・リーグ最多の25回、ワールドシリーズ優勝は7回。人気・実力ともにトップの名門球団です。
ニューヨーク・ヤンキースの概要

創設は1901年。アメリカン・リーグ創設時はボルティモア・オリオールズとしてチームがスタート。1903年にニューヨークに移転し、1913年に現在のチーム名であるニューヨーク・ヤンキースに改称されました。
主な獲得タイトルはリーグ優勝41回がMLB全チームで最多。ワールドシリーズ優勝27回もMLBトップで、屈指の名門チームとして知られています。
ワールドシリーズでの過去のドジャース対ヤンキースの対戦成績

年度 | 戦績 | 勝利チーム |
1941年 | ヤンキース 4-1 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1947年 | ヤンキース 4-3 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1949年 | ヤンキース 4-1 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1952年 | ヤンキース 4-3 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1953年 | ヤンキース 4-2 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1955年 | ドジャース 4-3 ヤンキース | ドジャース勝利 |
1956年 | ヤンキース 4-3 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1963年 | ドジャース 4-0 ヤンキース | ドジャース勝利 |
1977年 | ヤンキース 4-2 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1978年 | ヤンキース 4-2 ドジャース | ヤンキース勝利 |
1981年 | ドジャース 4-2 ヤンキース | ドジャース勝利 |
ワールドシリーズではロサンゼルス移転前のブルックリン・ドジャース時代を含めて過去11回の対戦があり、ヤンキースが8勝3敗と大きく勝ち越しています。
両チームは今回のシリーズで12回目の対決となり歴代最多の対戦カードとなります。
2024年のレギュラーシーズンでは2勝1敗とドジャースが勝ち越しており、通算の対戦成績は11勝11敗の互角です。
両チームのシーズン成績

打撃成績
チーム | 得点数 | ホームラン | 打率 | OPS |
ドジャース | 842(全体2位) | 233(全体3位) | .258(全体4位) | .781(全体1位) |
ヤンキース | 815(全体3位) | 237(全体1位) | .248(全体8位タイ) | .761(全体3位) |
ホームラン数以外はドジャースが上回っていますが、ヤンキースもチーム打率以外の打撃成績はMLB全体でも上位ですので、どちらも強力打線のチームと言えます。
投手成績
チーム | 防御率 | 被安打 | 失点 | 被ホームラン | FIP | WHIP |
ドジャース | 3.90(全体13位) | 1273(全体7位) | 686(全体13位) | 198(全体26位) | 4.18(全体21位) | 1.227(全体14位) |
ヤンキース | 3.74(全体4位) | 1272(全体6位) | 668(全体8位タイ) | 181(全体16位) | 4.06(全体18位) | 1.243(全体12位タイ) |
両チーム共に投手成績はほぼ互角です。
2024年ポストシーズンの両チームの成績

ドジャースとヤンキースのポストシーズンの成績です。ワールドシリーズまでドジャースは11試合、ヤンキースは9試合を戦っています。
打撃成績
チーム | 試合数 | 得点数 | ホームラン | 打率 | OPS |
ドジャース | 11 | 70 | 20 | .251 | .785 |
ヤンキース | 9 | 43 | 13 | .237 | .759 |
試合数に2試合の差はありますが、全てドジャースが上回っています。
投手成績
チーム | 試合 | 防御率 | 被安打 | 失点 | FIP | WHIP |
ドジャース | 11 | 4.36 | 89 | 47 | 4.18(全体21位) | 1.32 |
ヤンキース | 9 | 3.27 | 76 | 30 | 4.06(全体18位) | 1.32 |
投手成績はWHIP以外全てヤンキースが上回っています。
ワールドシリーズの展望と見どころ

ご存知の通り、ドジャースとヤンキースには、数多くのスター選手が在籍しています。
その中でもア・リーグホームラン王のジャッジとナ・リーグホームラン王の大谷の対決に注目が集まっていますが、両リーグのホームラン王が在籍するチーム同士のワールドシリーズは6回目で、1956年のミッキー・マントルとデューク・スナイダー以来68年ぶりとなります。
ワールドシリーズでシーズン50本以上ホームランを打ったバッターが在籍するチーム同士の対戦カードは史上初です。
ドジャースの展望
打撃陣
ドジャースの攻撃陣はベッツが打率.295、4ホームラン、12打点、出塁率.404、OPS.1063と今ポストシーズン絶好調。
さらにNLCSで絶好調だったマンシーは打率.242、3ホームラン、5打点、出塁率.468、OPS1.014。
大谷が打率.286、3ホームラン、10打点、出塁率.434、OPS.934。
NLCS、MVPのエドマンが打率.341、12打点、OPS.810。
ポストシーズン男ことキケ・ヘルナンデスが.303、2ホームラン、5打点、OPS.863とドジャース打線も好調です。
ここにNLCSでは当たりのなかった、テオスカー・ヘルナンデス。怪我の為、本調子ではないフリーマンにも当たりが戻ってくると、ドジャース打線が完全体になると言っていいでしょう。
投手陣
一方の投手陣は第1戦の先発がアナウンスされたフラハティ、第2戦の山本、そしてビューラーと、先発が3枚しかいませんので、NLDS・NLCS同様に途中でブルペンデーが設けられることになります。
ブルペン陣ではシーズン終盤から復調しポストシーズン でも終盤のリリーフを任されていたフィリップスがNLCS第6戦で腕の痛みを感じていた為、ワールドシリーズのロースターから外れました。
ドジャースにとってフィリップスの離脱は痛手となりますが、代わってグラテロルと左腕のベシアがロースター入りしています。
NLDS・NLCSと投手起用が冴え渡っていたロバーツ監督の投手采配がワールドシリーズでも発揮されるか見ものです。
ヤンキースの展望
打撃陣
ジャッジが今ポストシーズンは打率.161、OPS.704と本来の調子ではありませんが、一度不信を抜け出すと、爆発力がありますので、ジャッジが本来の姿を取り戻すして打ち始めるとヤンキース打線は手がつけられなくなりそうです。
ここまでのヤンキースの攻撃陣はスタントンが打率.294、ホームラン5本、11打点、出塁率.385、OPS1.179。
ソトが打率.333、ホームラン3本、8打点、出塁率.439、OPS1.106とポストシーズン絶好調。
さらには、トーレスが打率.297、出塁率.400、OPS.823。
ボルピーが打率.310、出塁率459、OPS.804。
怪我のため、出場は5試合ですがリゾが.429、出塁率.500、OPS1.000と好調な選手が多いことから、打撃ではジャッジ復活がシリーズを優位に進める為の鍵となるでしょう。
投手陣
コール、ロドン、シュミット、ルイス・ヒルと先発投手は揃っており。ワールドシリーズからストローマンとロドンもロースターに加わっています。
リリーフ陣はティム・ヒル、ウィーバー、ホームズ、ケインリー、カズンズと今ポストシーズンでも大車輪の活躍を見せています。
ヤンキースとしてはトップバッターを務め、シーズン終盤からは得点圏で打ちまくっている大谷を抑えたいところ。
エースのコールは過去に大谷と21打席対戦しており、20打数4安打、打率.200、ホームラン1本、7奪三振、OPS.638と抑えています。
またワールドシリーズから戦線に加わったロドンも過去に大谷と12打席対戦があり、12打数2安打、打率.167、OPS.333と完全に大谷を封じ込めています。
またもう1人の左腕、ヒルも過去の対大谷は5打席で4打数1安打と対戦数こそ少ないですが、抑えています。
両投手ともにゲーム中盤から終盤の勝負どころで対大谷の打席で登板してくることが予想されますので、注目です。
まとめ
名門チーム同士の対戦、またスーパースターを擁するチーム同士の対戦ということで今年のワールドシリーズは日米での注目度が高まっています。
筆者はワールドシリーズの勝敗は4勝2敗でドジャースがワールドチャンピオンになると予想しています。
展開としてはNLDSのパドレス戦のようになるかと思っています。ドジャースは攻撃陣の好調が継続し、テオスカー・ヘルナンデスにも当たりが戻ると予想。
ブルペン陣もヤンキーズ打線をある程度は抑えられると予想しています。
どちらのチームにも言えることですが、ドジャースでは大谷・ベッツ。ヤンキースはソト・ジャッジ・スタントンの前に如何にランナーを出さないかが重要になってきます。
皆さんのワールドシリーズの予想も是非コメント欄で教えてください!
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