MLB全30球団紹介!シアトル・マリナーズ編

MLB All 30 Teams Guide image MLB

この記事はアフィリエイト広告を掲載しています。

こんにちは、Chanです。

当ブログでは、よりMLBを楽しむために全30チームを紹介しています。

今回はアメリカン・リーグ西地区のシアトル・マリナーズをご紹介します。

マリナーズはMLBのエクスパンションによって1977年に誕生したチームの一つです。

マリナーズは2001年にMLB最多タイ記録となるシーズン116勝を達成する輝かしい記録を持っています。

本記事では、マリナーズの球団概要や歴史、過去の主なレジェンド選手や日本人所属選手、2024年シーズンの成績、主な選手の紹介などを通じて、チーム紹介をしていきます。

MLBを見始めたばかりの方も、長年のファンの方も、ぜひ最後までお付き合いください。

シアトル・マリナーズとは

生成AIによる画像を使用しています

球団概要

  • 創設: 1977年
  • 本拠地: ワシントン州・シアトル
  • ホーム球場: T-モバイル・パーク
  • 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
  • 地区: ア・リーグ西地区(AL WEST )
  • 略称: SEA
  • チーム名の由来: 創設時に一般公募によって選ばれました。シアトルは海に面した港町であり、海運や漁業が盛んな地域であることに由来しています。「Mariners」は英語で「船乗り」や「水夫」を意味し、シアトルの海洋文化を象徴する名前として選ばれました。
  • オーナー: ジョン・スタントン
  • 監督: ダン・ウィルソン
  • ワールドシリーズ優勝(なし)
  • リーグ優勝 (なし)
  • 地区優勝(3回)
  • 1995, 1997, 2001
  • ワイルドカード獲得(2回)
  • 2000, 2022

マリナーズの歴史

image for team history
生成AIによる画像を使用しています

シアトル・マリナーズは1977年に誕生した比較的若い球団で、MLB唯一のワールドシリーズ未経験チームとしても知られています。

1990年代後半から2000年代前半にかけて全盛を迎え、2001年には116勝を挙げMLB最多タイ記録を樹立。過去にはイチローを始め、数多くの日本人選手が所属したチームでもあります。

チーム創設と低迷期

シアトルには1970年にシアトル・パイロッツというMLBチームがありましたが、財政難によりわずか1年でミルウォーキーに移転します(現ミルウォーキー・ブルワーズ)。

この反省を踏まえ、1977年に新球団「シアトル・マリナーズ」が創設されました。

球団創設から1988年の11年間で勝率5割を超えたことは一度もなく、長く低迷が続きました。

ケン・グリフィーJr.の登場と初の地区優勝

1987年のドラフトで指名されたケン・グリフィーJr.が1989年にメジャーデビュー。攻守に優れたスーパースターとなり、マリナーズのアイコン的存在となりました。

同時期にランディ・ジョンソン(1991年移籍加入)エドガー・マルティネスといった名選手も台頭し、チームは徐々に力を付けていきます。

1995年、マリナーズは球団創設以来初のプレーオフ進出を果たします。

8月2日時点で首位のカリフォルニア・エンゼルスに13ゲーム差をつけられていましたが、驚異の追い上げを見せ、同率首位となったエンゼルスとの直接対決を制し、地区優勝達成します。

迎えたALDS のヤンキース戦では2勝2敗で迎えた第5戦、延長11回裏にエドガー・マルティネスのツーベースでグリフィーがサヨナラのホームイン。球団史に残る名場面の一つとなりました。

この年の快進撃はリフューズ・トゥ・ルーズ(負けることを拒む)と称され、地元ファンを熱狂させました。

イチローの加入とMLB最多タイ記録のシーズン116勝達成

1999年オフにケン・グリフィーJr.がレッズへ移籍するも、2000年はエドガー・マルティネスや大魔神こと佐々木主浩らの活躍でワイルドカードを獲得。そのオフ、ポスティング制度でMLB入りを目指していたイチローと契約。ブレッド・ブーンらもFAで加入します。

迎えた2001年、チームは驚異的な快進撃を見せます。6月には15連勝で2位エンゼルスと17ゲーム差をつけて独走態勢に入り、ア・リーグ最多・MLB最多タイ記録となる116勝を挙げ、西地区優勝。

ALCSではインディアンスを3勝2敗で破り、ALCSに進出しますが、ヤンキースに1勝4敗と敗退しました。

2001年のイチローは皆さんご存知の通り、ア・リーグのルーキー・オブ・ザ・イヤー、首位打者、盗塁王、MVPを受賞しています。

しかし、イチローのマリナーズでのプレーオフ出場はこの年が最後となり、チームは20年以上にわたってプレーオフ未進出の低迷状態となります。

マリナーズの現在のチーム事情

2022年、5ツールプレイヤー候補としてフリオ・ロドリゲスがメジャーデビュー。

オールスターにも選出され、132試合で打率.284、HR28本、OPS.853、rWAR6.2を記録し、鮮烈なデビューを果たしア・リーグ ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝きます。

フリオ・ロドリゲスの活躍もあり、チームは2001年以来のプレーオフ進出を達成

2023年もオールスター以降の飛躍により、最後までナ・リーグ優勝争いを展開。2024年は一時、2位チームと10ゲーム差以上話して地区首位に立っていましたが、後半の失速により地区優勝とプレーオフを逃しています。

しかし、近年のマリナーズはMLB屈指の先発陣を擁し、優勝争い・プレーオフ争いの常連となり再び強豪チームとしての地位を築きつつあります。

過去の主な所属選手

  • ランディ・ジョンソン(LHP)

「ビッグ・ユニット」の愛称で知られる身長6フィート10インチ(約208.3㎝)の長身左腕。1995年のプレーオフ進出に貢献。

1990年、チーム史上初のノーヒッター達成

1995年、チーム史上初のサイ・ヤング賞投手となる

2015年に殿堂入り

  •  ケン・グリフィJr.(OF)

マリナーズ黄金期の象徴的存在。

1997年ア・リーグMVP受賞

マリナーズ在籍時の通算本塁打数417本

ゴールドグラブ賞を10回受賞(守備も超一流)

2016年に史上最高得票率(当時)で殿堂入り

  •  イチロー(OF)

稀代のヒットメーカーで日本人野手のパイオニア的存在。

2001年、ルーキー・オブ・ザ・イヤー&MVPを同時受賞(史上2人目)

2004年に年間262安打のMLB記録を樹立

マリナーズ通算2,542安打(MLB通算3,089安打)

10年連続200本安打、オールスター選出、ゴールドグラブ賞

  •  エドガー・マルティネス(DH/3B)

マリナーズ一筋のフランチャイズプレイヤー。最も優れたDH選手に贈られるエドガー・マルティネス賞に名を冠される。

1995年にフルタイムのDH選手としては当時最高のrWAR7.1を記録(2024年に大谷翔平が更新)

2度の首位打者(1992年・1995年)

通算打率.312、OPS.933

2019年、DHの名選手として殿堂入り

  • フェリックス・ヘルナンデス(RHP)

「キング・フェリックス」の愛称で知られ、MLBではマリナーズ一筋15年。

2010年、サイ・ヤング賞受賞

2012年にマリナーズ史上初の完全試合達成

通算169勝136敗、防御率3.42、2,524奪三振(球団記録)、投球回数2,729.2回(球団記録)

過去に所属した日本人選手

マリナーズには現在まで日本人選手が12人在籍していました。

  • マック鈴木(1996年、1998-1999年)
  • 佐々木主浩(2000-2003年)
  • イチロー(2001-2012年、2018-2019年)
  • 長谷川滋利(2002-2005年)
  • 木田優夫(2004-2005年)
  • 城島健司(2006-2009年)
  • 岩隈久志(2012-2017年)
  • 川崎宗則(2012年)
  • 青木宣親(2016年)
  • 菊池雄星(2019-2021年)
  • 平野佳寿(2020年)
  • 藤浪晋太郎(2025)マイナー契約

マリナーズの2024年シーズン成績

チーム戦績

勝利敗戦勝率順位最終戦績
8577.549地区2位地区2位

2024年のマリナーズは前年度のワールドシリーズ王者 レンジャーズの不振やアストロズの序盤の躓きもあり、地区首位を快走し、6月18日時点で44勝31敗と2位アストロズに10ゲーム差をつけていました。

しかし、そこから負けが先行し始め、1ヶ月後の7月19日には52勝47敗で2位アストロズに同率で並ばれます。

その後は鍔迫り合いの状態が続き、8月13日に1.5ゲーム差をつけられると、その後マリナーズが首位に返り咲くことはなく、プレーオフ進出もタイガースの快進撃により逃してしまいました。

マリナーズの本拠地、T-モバイル・パークのパークファクターは90で、MLB全球場の中で最も投手有利な球場です。得点パークファクターは81と最も低く、平均的な球場と比べて19%も得点が入らず、HRパークファクターも89と平均より約10%ホームランが出づらい球場となっています。

打撃成績

試合数得点平均得点HR盗塁打率出塁率長打率OPS
1626764.17185140.224.311.376.687

得点や打率はMLB下位ですが、球場補正の入ったOPS+で見ると103となります。

投手成績

イニング数平均失点防御率四球失点自責点
1433.03.753.49369607556

先発陣はMLB屈指のローテーションを誇ります。失点率・失点・被安打・防御率は全体でも上位で、球場補正をかけているERA+でも106と平均を上回っています。

マリナーズの主な選手の紹介と2024年シーズンの成績

主な野手の成績

太字選手は新加入 成績は2024年シーズン

ポジション名前(年齢)打席試合打率HROPSrWAR
Cカル・ローリー(28)153.22034.7484.7
1Bルーク・レイリー(30)137.24322.7833.2
2Bライアン・ブリス(25)33.2222.6870.4
SSJP・クロフォード(30)105.2029.6252.7
3Bホルヘ・ポランコ (31)118.21316.6511.3
LFランディ・アロザレーナ(30)54.2315.7331.0
CFフリオ・ロドリゲス(24)143.27320.7344.3
RFビクター・ロブレス(27)77.3284.8603.1
DHロウディ・テレズ(30)131.24313.691-0.3
Cミッチ・ガバナー(34)114.17215.627-0.1
内野ドノバン・ソラーノ(37)96.2868.7601.0
UTマイルス・マストロブオーニ(29)50.1940.470-0.2
UTディラン・ムーア(32)135.20110.6872.2

オフには補強に積極的に動かなかったものの、開幕直前にカル・ローリーと6年1億500万ドルでの契約延長が発表されました。

ローリーはMLB屈指の強打のキャッチャーで、2年連続30HR以上を達成しています。

キャッチャーとしての能力はブロッキングは平均を下回りますが、フレーミングはMLB上位で、盗塁阻止もプラスと高い能力を有しています。

その他の補強としてパドレスからドノバン・ソラーノを獲得。ソリッドな活躍を期待できるベテランをチームに加えています。

今季もフリオ・ロドリゲスを中心にローリー、レイリーが攻撃の中心を担い、オフに1年700万ドルで契約延長したホルヘ・ポランコもツインズ時代のパフォーマンスが期待されます。

また、昨シーズン加入したビクター・ロブレスはマリナーズで復活を果たし、2年975万ドルで契約延長しています。

主な投手の成績

太字選手は新加入 成績は2024年シーズン

役割名前(年齢)試合イニング奪三振防御率rWAR
SP1ローガン・ギルバート(27)33208.22203.232.8
SP2ルイス・カスティーヨ(32)30175.11753.641.8
SP3ルイス・F・カスティーヨ(30)登板なし
SP4ブライス・ミラー(26)31180.11712.943.4
SP5ブライアン・ウー(25)22121.11012.892.3
CLアンドレス・ムニョス(26)6059.1772.122.0
SUトレント・ソーントン(31)

7172.1773.610.3
SUグレゴリー・サントス(25)87.164.91-0.1
RPコリン・スナイダー(29)4241.2471.940.9
RPテイラー・ソセイドー(31)5338.2383.490.4
SPゲイブ・スパイヤー(30)2923.2335.70-0.5

マリナーズの先発ローテーションはかなり強力です。ローガン・ギルバート、ルイス・カスティーヨ、ジョージ・カービーはMLB先発投手のトップ15に入り、ブライス・ミラーもチームによってはローテーション1番手、ブライアン・ウーも3・4番手には入れるような先発陣を擁しています。

開幕前にジョージ・カービーが肩の炎症により15日間のIL入りをしましたが、4月下旬ごろには復帰の目処がたっているとの情報があります。

先発には24歳のエマーソン・ハンコックも控えており、ネクストブレイク候補の1人です。

リリーフは60試合に登板したムニョスが不動のクローザーとなっていて、ムニョスにつなげるセットアッパーにソーントン、昨季は故障により8試合の登板にとどまったグレゴリー・サントスが7回を任される見込みです。

マリナーズのトッププロスペクト

マリナーズにはMLB Pipelineのプロスペクトランキング100位以内に入る選手が7人と、MLBでも屈指のプロスペクトを抱えています。

名前(ポジション)年齢プロスペクトランク順位
コルト・エマーソン(SS/3B)1919
ラザロ・モンテス(OF)2040
コール・ヤング(SS/2B)2147
ハリー・フォード(C)2262
フェルニン・セレステン(SS)1971
ジョニー・ファーメロ(OF)2093
マイケル・アローヨ(2B/SS)2095
  • コルト・エマーソン

23年ドラフト1巡目、全体22位指名の高卒野手。

特にヒットツールの評価が高く、総合的に見ても平均を上回るポテンシャルを有しています。

24年はルーキリーグ、A、A+で70試合に出場し、wOBA.376、wRC +119を記録。

今季はA+ スタートで3試合13打席で打率.400と快調な滑り出しを見せています。今後はパワーに磨きを変えることが課題ですが、まだ20歳と伸び代は十分です。

  • コール・ヤング

22年ドラフト1巡目、全体21位指名。

24年はAAで124試合に出場し打率.271、HR9本、23盗塁でwRC+ 119をマーク。

四球率12.1%、三振率17.5%と非常に優秀です。マリナーズの空白のセカンド・サードのうち、セカンドを担える人材となれるか注目です。

ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2025

成績引用:Baseball Reference, FanGraphs

まとめ

シアトル・マリナーズは1977年にエクスパンションチームとして創設。

2001年にはMLB最多タイ・ア・リーグ最多の116勝を挙げる輝かしい記録を持っていますが、まだワールドシリーズ進出がない唯一のチームとなっています。

近年は自前のドラフト指名選手が成長し、MLB屈指のローテーションを形成。チームは地区優勝・プレーオフ争いをできる位置まで来ていますので、野手の補強でワールドシリーズ制覇も狙えそうですが、今オフは大物FA選手の補強には動きませんでした。

しかし今期こそは地区優勝・プレーオフを決めていところ、夏のトレードデッドラインで動きがあるかもしれませんので、動向に注目してみましょう。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。

この記事が参考になれば幸いです。

チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

2025年のMLB選手名鑑はこちらから

MLBの人気誌、Sluggerが編集を手がけた選手名鑑はこちら

にほんブログ村 野球ブログ MLB・メジャーリーグへ
にほんブログ村
スポンサーリンク
MLB
スポンサーリンク
シェアする
chan-chanをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました