この記事はアフィリエイト広告を掲載しています
こんにちは、Chanです。
近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBを見る方も増えています。
「MLBに贔屓チームを持ちたい。」
「MLBは30チームもあるし、調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。
当ブログではMLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLBファンの方にまでMLBの全30球団を紹介しています。
今回はナショナル・リーグ中地区から、シンシナティ・レッズをご紹介します。
本記事ではレッズの球団概要から歴史、過去の名選手や日本人選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。
この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。
シンシナティ・レッズとは

球団概要
- 創設: 1882年
- 本拠地: オハイオ州シンシナティ
- ホーム球場: グレート・アメリカン・ボールパーク
- 所属リーグ: ナショナル・リーグ(National League)
- 地区: ナ・リーグ中地区(NL MIDDLE)
- オーナー:ボブ・カステリーニ
- 監督: テリー・フランコーナ
- チーム名の由来: チーム創設時はシンシナティ・レッドストッキングスと言うチーム名で、赤いストッキング(靴下)を着用しており、当時はユニフォームの特徴的な部分をチーム名に入れることが一般的。時代の変遷とともに「レッズ」と言う現在の短縮系のチーム名となりました。
- ワールドシリーズ優勝5回(1919年、1940年、1975年、1976年、1990年)
- リーグ優勝9回(1919年、1939年、1940年、1961年、1970年、1972年、1975年、1976年)
- 地区優勝10回(1970年、1972年、1973年、1975年、1976年、1979年、1995年、2010年、2012年)
参考: Wikipedia
レッズの歴史

19世紀に創設された、古参のチームの1つです。1882年、シンシナティ・レッドストッキングスとして創設。
創設と同時にアメリカン・アソシエーションに加盟していましたが、1890年にナショナル・リーグに移籍と同時に現在の「シンシナティ・レッズ」となりました。
1953年から1958年の間は一時的に「シンシナティ・レッドレッグス」というチーム名称が使用されましたが、再び「レッズ」に戻っています。
レッズは1970年代に黄金期を築き「ビッグレッドマシン」と呼ばれる強力なチームで、1975年・1976年にワールド・シリーズ連覇を達成しています。
野手は若手中心の編成 ポストシーズン進出を目指す
レッズのポストシーズン進出は短縮シーズンとなった2020年を除くと2013年が最後です。
2020年シーズンはトレバー・バウワー、ソニー・グレイ、ニック・ カスティヤノスなどの活躍でプレーオフに進出しました。
その後チームは再建期に入り、野手を中心に若い選手が台頭しており、ポストシーズン進出を目指します。
過去に所属した名選手
ジョニー・ベンチ(C)
レッズの黄金期を支えたMLB史上最高の呼び声高い名捕手。レッズ一筋17年のフランチャイズプレイヤー。1989年殿堂入り。
オームラン王:2回
打点王:3回
シーズンMVP:2回
ゴールドグラブ賞:10回
ワールドシリーズMVP:1回
オールスター選出:14回
ジョー・モーガン(2B)
レッズ黄金期を支えた名セカンド。1990年殿堂入り。
- シーズンMVP:2回(レッズ在籍時)
- シルバースラッガー賞:1回
- ゴールドグラブ賞:5回(レッズ在籍時)
- カムバック賞:1回
- オールスターMVP:1回(レッズ在籍時)
- オールスター選出:10回(レッズ在籍時に5回)
ピート・ローズ(OF/INF)
通算4,256安打のMLB最多安打記録保持者。監督在任中に野球賭博でMLBを永久追放処分となった。※没後の2025年に資格回復。
- 首位打者:3回(レッズ在籍時)
- シーズンMVP:1回(レッズ在籍時)
- ルーキー・オブ・ザ・イヤー(レッズ在籍時)
- シルバースラッガー賞:1回
- ゴールドグラブ賞:2回(レッズ在籍時)
- オールスター選出:17回(レッズ在籍時に13回)
トニー・ペレス(1B)
レッズ黄金期の主力の1人。2000年殿堂入り。
オールスターMVP:1回(レッズ在籍時)
オールスター選出:7回(レッズ在籍時)
ジョーイ・ボットー(1回)
レッズ一筋17年のフランチャイズプレイヤー。2024年に地元のトロント・ブルージェイズとマイナー契約。8月に現役引退を表明。
シーズンMVP:1回
ゴールドグラブ賞:1回
ハンク・アーロン賞:1回
オールスター選出:6回)
過去に所属した日本人選手
レッズに所属したことがある日本人選手は過去1人。2020年〜2021年に秋山翔吾が所属していました。
秋山翔吾(2020〜2021)
試合 | 得点 | HR | 盗塁 | 打率 | OPS |
142 | 32 | 0 | 9 | .224 | .594 |
レッズの2024年シーズンの成績

チーム戦績
勝利 | 敗戦 | 勝率 | 順位 | 最終戦績 |
77 | 85 | .475 | 地区4位 | 地区4位 |
勝率5割を下回り、地区4位でシーズンを終えています。
打撃成績
試合数 | 得点 | 平均得点 | HR | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | 699 | 4.31 | 174 | 207 | .231 | .305 | .388 | .693 |
本拠地のグレイト・アメリカン・ボールパークの球場ごとにホームランなどの項目の偏りを表すパークファクターは、2022年から2024年で105(100が標準。数値が高くなるほど打者有利)を記録しています。
特にホームランパークファクターではMLBトップの128を記録していますが、打撃では軒並みリーグ平均を下回り、打率.231は全体26位、出塁率22位、OPS21位、ホームラン18位となっています。
投手成績
イニング数 | 平均失点 | 防御率 | HR | 失点 | 自責点 |
1428.0 | 4.28 | 4.09 | 196 | 694 | 649 |
失点数はリーグ平均より若干少なく、投手陣はさほど悪くありませんでした。
野手成績
名前 | 年齢 | HR | 盗塁 | 打率 | OPS | wRC+ | rWAR |
エリー・デラクルーズ(SS) | 22 | 25 | 67 | .259 | .810 | 118 | 5.2 |
タイラー・スティーブンソン(C) | 27 | 19 | 1 | .258 | .782 | 112 | 2.4 |
ジョナサン・インディア(2B) | 27 | 15 | 13 | .248 | .749 | 108 | 1.7 |
スペンサー・スティアー(LF/1B) | 26 | 20 | 25 | .225 | .721 | 96 | 1.5 |
TJ・フリードル(CF) | 28 | 13 | 9 | .210 | .690 | 88 | 0.5 |
ジェイク・フレーリー(RF) | 29 | 5 | 20 | .277 | .716 | 95 | 0.3 |
サンティアゴ・エスピナル(3B) | 29 | 9 | 11 | .206 | .674 | 85 | -0.9 |
ジェイマー・キャンデラリオ(DH) | 30 | 20 | 4 | .225 | .708 | 87 | -0.7 |
ウィル・ベンソン(OF) | 26 | 14 | 16 | .187 | .650 | 75 | -1.4 |
タイ・フランス(1B) | 29 | 5 | 1 | .251 | .683 | 82 | -0.4 |
チームの攻撃を牽引するのは2023年にデビューし、ブレイクしたエリー・デラクルーズです。
今シーズンは25本のホームランを放ち、OPS.809、wRC+118、rWAR5.2を記録しています。
デラクルーズは盗塁67、三振218と共にメジャートップを記録するようなダイナミックさが魅力の22歳です。
守備ではOAA 15、肩の強さもトップクラス、スプリントスピードもメジャートップの数値を記録しています。
キャッチャーのスティーブンソンもキャッチャーとしては打撃はハイレベルでOPS.782、wRC+112、rWAR2.4を記録しています。
投手成績
名前 | 年齢 | 登板 | 投球回 | 奪三振 | WHIP | 防御率 | FIP | rWAR |
ハンター・グリーン(SP) | 24 | 26 | 150.1 | 169 | 1.018 | 2.75 | 3.47 | 6.3 |
ニック・ロドーロ(SP) | 26 | 21 | 115.1 | 122 | 1.197 | 4.76 | 3.95 | 1.2 |
ニック・マルティネス(SP) | 33 | 42 | 142.1 | 116 | 1.025 | 3.10 | 3.21 | 4.0 |
アンドリュー・アボット(SP) | 25 | 25 | 138.0 | 114 | 1.297 | 3.72 | 5.04 | 3.3 |
フランキー・モンタス(SP) | 31 | 19 | 93.1 | 78 | 1.436 | 5.01 | 4.92 | 0.6 |
グラハム・アーシュクラフト(SP) | 26 | 15 | 77.1 | 57 | 1.500 | 5.24 | 4.82 | 0.3 |
フェルナンド・クルーズ(RP) | 34 | 69 | 66.2 | 109 | 1.335 | 4.86 | 3.27 | 0.3 |
バック・ファーマー(RP) | 33 | 61 | 71.0 | 70 | 1.197 | 3.04 | 4.00 | 1.7 |
ブレント・スーター(RP) | 34 | 47 | 65.2 | 50 | 1.142 | 3.15 | 4.31 | 1.4 |
ジャスティン・ウィルソン(RP) | 36 | 60 | 46.2 | 51 | 1.457 | 5.59 | 4.73 | -0.2 |
サム・モールRP) | 32 | 48 | 37.2 | 38 | 1.088 | 3.35 | 3.46 | 0.8 |
アレクシズ・ディアス(RP) | 27 | 60 | 56.1 | 55 | 1.296 | 3.99 | 4.57 | 0.5 |
今シーズンは24歳のハンター・グリーンがブレイクし、終盤に怪我で離脱があったものの、防御率2.75、rWAR6.3を記録しています。
グリーンの代名詞は投球の55%を占める4シームで平均球速は97.6マイル。
4シームは2023年シーズンのHard-hit% 50.0%から39.4%に改善されたことから、被打率.184、被長打率.273と素晴らしい内容となり、2023年シーズンの被打率.266、長打率.518から大幅に改善されています。
2024年シーズンのレッズの投手陣の中で大車輪の活躍をした投手といえばニック・マルティネスです。マルティネスはかつてNPB(日本ハムとソフトバンク)にも在籍していたので記憶にある方もいると思いますが、中盤まではリリーフ、終盤は先発にまわり、142.1回で防御率3.10、FIP3.21、rWAR4.0を記録しています。
レッズのクローザーはアレクシズ・ディアスでニューヨーク・メッツのエドウィン・ディアスの弟です。
2024シーズンは対戦打席に占める空振%であるWhiff%とK%が低下し、本人のポテンシャルを考えると、少し不本意なシーズンでしたが、rWAR0.5を記録しています。
2025年シーズンに向けて

予想ラインナップ
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
センター | TJ・フリードル | 29 | 左 |
ショート | エリー・デラクルーズ | 23 | 両 |
セカンド | マット・マクレーン | 25 | 右 |
キャッチャー | タイラー・スティーブンソン | 28 | 右 |
ライト | ジェイク・フレーリー | 29 | 左 |
レフト | スペンサー・スティアー | 27 | 右 |
サード | ジェイマー・キャンデラリオ | 31 | 両 |
ファースト | クリスチャン・エンカーナシオン=ストランド | 25 | 右 |
DH | ギャビン・ラックス | 27 | 左 |
ベンチメンバー
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
キャッチャー | ホセ・トレビーノ | 32 | 右 |
ユーティリティ | クーパー・ボウマン | 25 | 右 |
ユーティリティ | サンティアゴ・エスピナル | 30 | 右 |
外野 | スチュアート・フェアチャイルド | 28 | 右 |
外野 | レース・ハインズ | 24 | 右 |
ポジションプレイヤーの課題は2024年シーズン固定できなかったファーストとサード、DHです。
オフシーズンは余剰気味の内野陣からセカンドのジョナサン・インディアがロイヤルズへトレードされましたが、来季はマット・マクレーンが怪我から復帰し、セカンドにつきます。
マクレーンは2023年にデラクルーズとともにデビューし、89試合の出場で403打席、打率.290、出塁率.357、長打率.507でホームラン16本、14盗塁、OPS.864、wRC+127、rWAR3.7を記録していました。
2025年シーズンは怪我からの復帰シーズンとなりますので、トレードでドジャースから獲得したギャビン・ラックスがセカンドのバックアップに入る布陣となりそうです。
ファーストにはキャンデラリオがメインで入り、エンカーナシオン=ストランドがバックアップ、またラックスがつくことも予想されます。
サードにはノエルビ・マルテ、サンティアゴ・エスピナルがメインで入り、ラックスとキャンデラリオもバックアップで入る内野守備陣となりそうです。
先発ローテーション
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
先発1 | ハンター・グリーン | 25 | 右 |
先発2 | ブレンディ・シンガー | 28 | 右 |
先発3 | アンドリュー・アボット | 25 | 左 |
先発4 | ニック・マルティネス | 34 | 右 |
先発5 | ニック・ロドーロ | 26 | 左 |
ブルペン投手
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
クローザー | アレクシズ・ディアス | 28 | 右 |
セットアッパー | エミリオ・パガン | 33 | 右 |
セットアッパー | トニー・サンティラン | 27 | 右 |
リリーフ | サム・モール | 33 | 左 |
リリーフ | グラハム・アーシュクラフト | 26 | 右 |
リリーフ | カーソン・スパイアーズ | 27 | 右 |
2025年シーズンはグリーンがローテーション1番手、2番手にはトレード加入のシンガーが入ります。
またFAとなったマルティネスはクオリファイング・オファー(QO)を受諾し、再契約となりました。
2023年にレッズから1巡目(全体7番目)で指名され、2024年終盤にデビューしたトッププロスペクトランキングで全体33位のレット・ラウダーは先発6試合で初登板の試合を除く5試合で5回以上投げて、全て3失点以内と結果を残し、防御率1.17を記録しています。
2025年シーズン、先発ローテションに割って入る存在になると、元々粒揃いの先発陣ですので、面白いローテションになりそうです。
予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs
レッズのプロスペクト

レッズにはMLB Pipelineのプロスペクトランキングトップ100にランクインした選手が6人います。
名前(ポジション) | 年齢 | プロスペクトランク順位 |
チェイス・バーンズ(RHP) | 21 | 21 |
レット・ラウダー(RHP) | 22 | 33 |
エドウィン・アローヨ (SS) | 21 | 65 |
サル・スチュアート(2B/3B) | 21 | 76 |
キャム・コリア(3B) | 20 | 93 |
チェイス・バーンズ
With the 2nd pick in the 2024 Draft, the @Reds select @WakeBaseball right-handed pitcher Chase Burns, No. 6 on the Top 250 Draft Prospects list.
— MLB Draft (@MLBDraft) July 14, 2024
Watch LIVE: https://t.co/eLMJAXDe7Z pic.twitter.com/apjs98bCUy
2024年のドラフトでレッズから1巡目(全体2位)指名。
イタリア、ナポリ出身の21歳です。
2024年は16登板で100イニングを投げ、191奪三振を記録。
平均90マイル後半の4シームとスライダーのコンビネーションで、高い奪三振能力を誇ります。
将来はエースのハンター・グリーンのようになるポテンシャルを秘めた存在です。
ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2024
成績引用:Baseball Reference
まとめ
シンシナティ・レッズはMLB最古のチーム「シンシナティ・レッドストッキング」を前進として、1882年に創立された歴史のあるチームです。
現在はチーム再建期ですが、個性ある若い選手達が台頭してきており、2025年シーズンは2020年以来のプレーオフ進出を狙います。
次世代のスーパースター、エリー・デラクルーズを始め、マット・マクレーンやエースとして成長したハンター・グリーンなど25歳以下の若いタレントが揃っています。
チーム傘下のマイナーには全体100位以内に入るプロスペクトが6人おり、伸び代の多いチームで、今後が楽しみなチームの一つでもあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回の記事が参考になれば幸いです。
チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

にほんブログ村
コメント