MLB全30球団紹介!シンシナティ・レッズ編

MLB

こんにちは、Chanです。

近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍によりMLBを観る方が増えていると思います。

MLB初心者の方向けにMLBの全30チームを紹介しています。

今回はナショナル・リーグ中地区からシンシナティ・レッズをご紹介します!

紹介順は筆者の独断と偏見ですので、ご容赦ください笑

シンシナティ・レッズとは

球団概要

  • 創設: 1882年
  • 本拠地: オハイオ州シンシナティ
  • ホーム球場: グレート・アメリカン・ボールパーク
  • 所属リーグ: ナショナル・リーグ(National League)
  • 地区: ナ・リーグ中地区(NL MIDDLE)
  • オーナー:ボブ・カステリーニ
  • チーム名の由来: チーム創設時はシンシナティ・レッドストッキングスと言うチーム名で、赤いストッキング(靴下)を着用しており、当時はユニフォームの特徴的な部分をチーム名に入れることが一般的。時代の変遷とともに「レッズ」と言う現在の短縮系のチーム名となりました。
  • ワールドシリーズ優勝5回(1919年、1940年、1975年、1976年、1990年)
  • リーグ優勝9回(1919年、1939年、1940年、1961年、1970年、1972年、1975年、1976年)
  • 地区優勝10回(1970年、1972年、1973年、1975年、1976年、1979年、1995年、2010年、2012年)

参考: Wikipedia

球団の歴史

19世紀に創設された、古参のチームの1つです。1882年、シンシナティ・レッドストッキングスとして創設。

創設と同時にアメリカン・アソシエーションに加盟していましたが、1890年にナショナル・リーグに移ったと同時に現在の「シンシナティ・レッズ」となりました。

1953年から1958年の間は一時的に「シンシナティ・レッドレッグス」というチーム名称が使用されましたが、再び「レッズ」に戻っています。

レッズは1970年代に黄金期を築き「ビッグレッドマシン」と呼ばれる強力なチームで、1975年・1976年にワールド・シリーズ連覇を達成しています。

野手は若手中心の編成 ポストシーズン進出を目指す

レッズのポストシーズン進出は短縮シーズンとなった2020年を除くと2013年が最後です。

2020年シーズンはトレバー・バウワー、ソニー・グレイ、ニック・ カスティヤノスなどの活躍でプレーオフに進出しました。

その後チームは再建期に入り、野手を中心に若い選手が台頭しており、ポストシーズン進出を目指します。

2024年シーズンの成績

チーム戦績

勝利敗戦勝率順位最終戦績
7785.4754

打撃成績

試合数得点平均得点HR盗塁打率出塁率長打率OPS
1626994.31174207.231.305.388.693

投手成績

イニング数平均失点防御率HR失点自責点
1428.04.284.09196694649

野手成績

名前年齢HR盗塁打率OPSwRC+rWAR
エリー・デラクルーズ(SS)222567.259.810118
5.2
タイラー・スティーブンソン(C)27191.258.7821122.4
ジョナサン・インディア(2B)271513.248.7491081.7
スペンサー・スティアー(LF/1B)262025.225.72196
1.5
TJ・フリードル(CF)28139.210.69088
0.5
ジェイク・フレーリー(RF)29520.277
.716950.3
サンティアゴ・エスピナル(3B)29911.206.67485-0.9
ジェイマー・キャンデラリオ(DH)30204.225.70887-0.7
ウィル・ベンソン(OF)261416.187.65075-1.4
タイ・フランス(1B)2951.251.68382-0.4

本拠地のグレイト・アメリカン・ボールパークは球場ごとにホームランなどの項目の偏りを表すパークファクターによると、2022年から2024年で105(100が標準。数値が高くなるほど打者有利)を記録しています。

特にホームランパークファクターではMLBトップの128を記録していますが、打撃では軒並みリーグ平均を下回り、打率.231は全体26位、出塁率22位、OPS21位、ホームラン18位となっています。

チームの攻撃を牽引するのは2023年にデビューし、ブレイクしたエリー・デラクルーズです。

今シーズンは25本のホームランを放ち、OPS.809、wRC+118、rWAR5.2を記録しています。

デラクルーズは盗塁67、三振218と共にメジャートップを記録するようなダイナミックさが魅力の22歳です。

守備ではOAA15、肩の強さもトップクラス、スプリントスピードもメジャートップの数字を記録しています。

キャッチャーのスティーブンソンもキャッチャーとしては打撃はトップクラスでOPS.782、wRC+112、rWAR2.4を記録しています。

投手成績

名前年齢登板投球回奪三振WHIP防御率FIPrWAR
ハンター・グリーン(SP)2426150.11691.0182.753.476.3
ニック・ラドーロ(SP)2621115.11221.1974.763.951.2
ニック・マルティネス(SP)3342142.11161.0253.103.214.0
アンドリュー・アボット(SP)2525138.01141.2973.725.043.3
フランキー・モンタス(SP)311993.1781.4365.014.920.6
グラハム・アーシュクラフト(SP)261577.1571.5005.244.820.3
フェルナンド・クルーズ(RP)346966.21091.3354.863.270.3
バック・ファーマー(RP)336171.0701.1973.044.001.7
ブレント・スーター(RP)344765.2501.1423.154.311.4
ジャスティン・ウィルソン(RP)366046.2511.4575.594.73-0.2
サム・モールRP)324837.2381.0883.353.460.8
アレクシズ・ディアス(RP)276056.1551.2963.994.570.5

一方の投手陣は本拠地が打者有利の球場ということを考慮すると、さほど悪くはありません。

今シーズンは24歳のハンター・グリーンがブレイクし、終盤に怪我で離脱があったものの、防御率2.75、rWAR6.3を記録しています。

グリーンの代名詞は投球の55%を占める4シームで平均球速は97.6マイル。

2024年シーズンの4シームは2023年シーズンのHard-hit%50.0%から2024年には39.4%に改善されたことから打率.184、被長打率.273と素晴らしい内容となり、2023年シーズンの被打率.266、長打率.518から大幅に改善されています。

2024年シーズンのレッズの投手陣の中で大車輪の活躍をした投手といえばニック・マルティネスです。マルティネスはかつてNPB(ファイターズとホークス)にも在籍していたので記憶にある方もいると思いますが、中盤まではリリーフ、終盤は先発にまわり、142.1回で防御率3.10、FIP3.21、rWAR4.0を記録しています。

レッズのクローザーはアレクシズ・ディアスでニューヨーク・メッツのエドウィン・ディアスの弟です。

2024シーズンは対戦打席に占める空振%であるWhiff%とK%が低下し、本人のポテンシャルを考えると少し不本意なシーズンでしたが、rWAR0.5と+のWARを記録しています。

2025シーズンに向けて

ポジションプレイヤーの中で課題は2024年固定できなかったファーストとサード、DHです。

今オフシーズンは余剰気味の内野陣からセカンドのジョナサン・インディアがロイヤルズへトレードされましたが、来季はマット・マクレーンが怪我から復帰し、セカンドにつきます。

マクレーンは2023年にデラクルーズとともにデビューし89試合の出場で403打席に立ち、打率.290、出塁率.357、長打率.507でホームラン16本、14盗塁、OPS.864、wRC+127、rWAR3.7を記録していました。

25年シーズンは怪我からの復帰シーズンとなりますので、先日トレードでドジャースから獲得したギャビン・ラックスがセカンドのバックアップに入るような布陣となりそうです。

ファーストにはキャンデラリオがメインで入り、エンカーナシオン=ストランドがバックアップ、またラックスがつくことも予想されます。

サードにはノエルビ・マルテ、サンティアゴ・エスピナルがメインで入り、ラックスとキャンデラリオもバックアップで入るような流動的な内野守備陣となりそうです。

インディアのトレード対価で獲得したブレディ・シンガーが先発に加わりますので、計算が立つ先発投手のローテーション加入は投手陣に大きなプラスとなります。

来季の予想ラインナップ

ポジション名前年齢打席
センターTJ・フリードル29
ショートエリー・デラクルーズ23
セカンドマット・マクレーン25
キャッチャータイラー・スティーブンソン28
ライトジェイク・フレーリー29
レフトスペンサー・スティアー27
サードジェイマー・キャンデラリオ31
ファーストクリスチャン・エンカーナシオン=ストランド25
DHギャビン・ラックス27

ベンチメンバー

ポジション名前年齢打席
キャッチャーホセ・トレビーノ32
ユーティリティ
クーパー・ボウマン25
ユーティリティサンティアゴ・エスピナル30
外野スチュアート・フェアチャイルド28
外野レース・ハインズ24

先発ローテーション

役割名前年齢
先発1ハンター・グリーン25
先発2ブレンディ・シンガー28
先発3アンドリュー・アボット25
先発4ニック・マルティネス34
先発5ニック・ラドーロ26
役割名前年齢
クローザーアレクシズ・ディアス28
セットアッパーエミリオ・パガン33
セットアッパートニー・サンティラン27
リリーフサム・モール33
リリーフグラハム・アーシュクラフト26
リリーフカーソン・スパイアーズ27

予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs

来季の攻撃陣

怪我から復帰のマクレーンが3番に入りますので、上位打線の攻撃力が増すでしょう。

課題のファースト・サード・DHが改善されるとチームとしての攻撃力向上が期待されます。

2024年にメジャーデビューを果たしたスプリントスピードと打球スピードが魅力のレース・ハインズも外野のポジションに割って入りブレイクできるか楽しみです。

来季の先発陣

来季はグリーンがエースとなり、2番手にはトレード加入のシンガーが入ります。

またFAとなったマルティネスはQOを受諾し再契約となりました。

2023年にレッズから1巡目(全体7番目)で指名され2024年終盤にデビューしたトッププロスペクトランキングで全体33位のレット・ラウダーは先発6試合で初登板の試合を除く5試合を5回以上投げて、全て3失点以内と結果を残し、防御率1.17を記録しています。

25年シーズン、先発ローテションに割って入る存在になると元々粒揃いの先発陣ですので、面白いローテションになりそうです。

プロスペクト

名前(ポジション)年齢プロスペクトランク順位
チェイス・バーンズ(RHP)2121
レット・ラウダー(RHP)2233
エドウィン・アローヨ (SS)2165
サル・スチュアート(2B/3B)2176
キャム・コリア(3B)2093

2024年のドラフトでレッズから1巡目(全体2番目)に指名された、チェイス・バーンズはイタリア、ナポリ出身の21歳です。

2024年は16登板で100イニングを投げ、191奪三振と1試合9イニングあたりの奪三振率K/9は17.2を記録。

平均90マイル後半の4シームとスライダーのコンビネーションで高い奪三振能力を誇ります。

将来はエースのハンター・グリーンのようになるポテンシャルを待ち合わせる楽しみな存在です。

ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2024

成績引用:Baseball Reference

まとめ

シンシナティ・レッズはMLB最古のチーム「シンシナティ・レッドストッキング」を前進として、1882年に創立された歴史のあるチームです。

現在はチーム再建期ですが、個性ある若い選手達が台頭してきており、25年シーズンは2020年以来のプレーオフ進出を狙います。

次世代のスーパースター、エリー・デラクルーズを始め、マット・マクレーンやエースとして成長したハンター・グリーンなど25歳以下の若いタレントが揃っています。

チーム傘下のマイナーには全体100位以内に入るプロスペクトが6人おり、伸び代の多いチームで、今後が楽しみなチームの一つでもあります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の記事が参考になれば、幸いです。

チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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