MLB全30球団紹介!ボルティモア・オリオールズ編

MLB

こんにちは、Chanです。

近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍によりMLBを観る方が増えていると思います。

前回からMLB初心者の方向けにMLBの全30チームを紹介しています。

第二弾はアメリカン・リーグ東地区からボルティモア・オリオールズをご紹介します!

ボルティモア・オリオールズとは

球団概要

  • 創設: 1901年(創設時はミルウォーキー・ブルワーズ)
  • 本拠地: メリーランド州ボルティモア
  • ホーム球場: オリオール・バールパーク・アット・カムデン・ヤーズ
  • 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
  • 地区: アメリカンリーグ東地区(AL East)
  • オーナー:デビッド・ルーベンスタイン
  • チーム名の由来: メリーランド州の州鳥、ボラティモア・ムクドリモドキ(Baltimore Oriole)より
  • ワールドシリーズ優勝3回(1966年、1970年、1983年)
  • リーグ優勝7回(1944年、1966年、1969年、1970年、1971年、1979年、1983年)
  • 地区優勝10回(1969年、1970年、1971年、1973年、1974年、1979年、1983年、1997年、2014年、2023年)

参考: Wikipedia

球団の歴史

オリオールズは1901年にウィスコンシン州ミルウォーキーに本拠地を置く、ミルウォーキー・ブルワーズとして創設されました。(現在のナ・リーグ中地区に所属するミルウォーキー・ブルワーズとは別)

ちなみに同年、メリーランド州ボルティモアにはボルティモア・オリオールズが存在していたが1903年にニューヨークに移転して、ニューヨーク・ヤンキースとなっています。(MLBでは同チーム名の別チームがしばしば存在しています)

翌年、セントルイスへ移転し、セントルイス・ブラウンズとなり、1954年にボルティモアに移転。現在のチーム名、ボルティモア・オリオールズとなりました。

黄金期到来なるか

2023年は地区優勝、2024年はワイルドカード獲得と好成績を納めています。

内野の布陣はガナー・ヘンダーソンやアドリー・ラッチマンを中心として若いスタープレイヤーが数多くいます。

オリオールズの内野手の平均年齢は2024年12月31日時点で26.5歳です。MLB全体の平均年齢が28歳前後ですので、内野手だけ見ると平均より若いチームだということがわかります。

今シーズンは2023年のチームプロスペクトランキング4位のコルトン・カウザーがブレイクし、ア・リーグ新人王投票で2位となりました。

また2022年のドラフト全体1位で20歳のジャクソン・ホリデーも今シーズンデビューを果たし、来年以降のブレイクに期待がかかります。

2024年シーズンの成績

チーム戦績

勝利敗戦勝率順位最終戦績
9171.5622AL ワイルドカード敗退

打撃成績

試合数得点平均得点HR盗塁打率出塁率長打率OPS
1627864.8523598.250.315.435.751

投手成績

イニング数平均失点防御率HR失点自責点
1442.04.313.94175699632

野手成績

名前年齢HR盗塁打率OPSwRC+rWAR
ガナー・ヘンダーソン(SS)233721.281.8931559.1
コルトン・カウザー(LF)24249.242.7681203.1
アンソニー・サンタンデール(RF)29442.235.8141292.9
アドリー・ラッチマン(C)26191.250.7091043.4
ジョーダン・ウエストバーグ(IF)25186.264.7931252.4
セドリック・マリンズ(CF)291832.234.7101052.6
ライアン・オーハン(DH)30153.264.7611191.9
ライアン・マウントキャッスル(1B)27133.271.7331082.6
ラモン・ウリアス(3B)30111.254.7451151.5
ジャクソン・ホリデー(2B)2054.189.566630.1

オリオールズは打撃の強いチームです。

得点数は786点で全体4位、wOBA.324で全体5位、wRC+115は全体3位と軒並み上位です。

チームの攻撃を牽引するのは2023年のア・リーグ新人王で23歳ながら内野の要、ガナー・ヘンダーソンです。

今シーズンはホームラン37本、21盗塁を決めて、OPS.893、wOBA.381、wRC+155、fWAR9.1をマークし、初のオールスターに出場、MVP投票4位の活躍でした。

オリオールズの扇の要は、2022年の新人王投票2位で2回のオールスター出場をほこるアドリー・ラッチマンです。

今シーズンは若干打撃成績は落としましたが、ホームラン19本、OPS.709、wOBA.309、fWAR3.4を記録しています。

2024年のトッププロスペクト、ジャクソン・ホリデーはコールアップ後の7月31日の試合で初の満塁ホームランの放つインパクトを残しました。

今後はメジャーレベルのボールへの対応が課題ですが、208打席に立ち、Hard-hit%は45.1%を記録しており、まだ21歳と伸び代は十分です。

投手成績

名前年齢登板投球回奪三振WHIP防御率FIPrWAR
コービー・バーンズ(SP)2932194.11811.0962.923.553.4
グレイソン・ロドリゲス(SP)2420116.21301.2433.863.661.4
アルバート・スアレス(SP)3432133.21081.2943.704.242.1
ディーン・クレーマー(SP)2824129.21231.2424.104.320.5
ケイド・ポービッチ(SP)241679.2691.4315.204.79-0.5
ザック・エフリン(SP)30955.1871.1202.603.941.7
キーガン・エイキン(RP)296678.2970.9413.322.991.1
イェニーア・カノ(RP)307060651.3003.153.550.8
ジェイコブ・ウェブ(RP)306056.2581.1823.023.520.9
シオーネル・ペレス(RP)286253.2461.3984.533.30-0.2
クレイグ・キンブレル(RP)365752.1731.3575.334.18-1.1

先発陣は怪我人が続出し、苦しい先発事情となりました。

そんなチームの苦しい状況の中、エースのコービー・バーンズは194イニングを投げ、181奪三振、防御率2.92、FIP3.55でfWAR3.4を記録。サイ・ヤング賞投票5位の活躍を見せました。

オリオールズはトレード・デッドラインで同地区ライバルのレイズからザック・エフリンを獲得。

エフリンは途中加入ながら9試合に先発し55.1イニングを投げ、防御率2.60を記録。チームのポストシーズン出場に貢献しました。

チームの守護神、フェリックス・バディースタは2023年10月にトミー・ジョン手術を受けシーズン全休となり、今シーズンは38歳のベテラン、クレイグ・キンブレルが務めましたが、奪三振能力の高さは健在だったものの、BB%13.4%はキャリアで2番目の悪さ、Hard-hit%43.1%と強い打球を打たれるシーンも多くありました。

キンブレルは57試合に登板するも防御率5.33、fWAR-1.1はキャリアワーストを記録しました。

2025シーズンに向けて

オリオールズは2年連続でポストシーズンに進出するも、それぞれALDC、ALワイルドカードシリーズでスイープを喫し、2年連続で緒戦敗退となりました。

来シーズンもコンテンダーとしてリーグを戦いますが、エースのバーンズはFAでダイヤモンドバックスへ移籍したことでローテーションの柱が抜けてしまうことになります。

チームにとっての好材料は2023年10月にトミージョン手術を受け2024年シーズンは全休となった守護神フェリックス・バティースタがシーズン開幕から登板可能ということでしょうか。

術後とあって序盤は苦労するかもしれませんが、2023年は対戦打席に占める奪三振率であるK%が46.4%と圧倒的な数値を残しており完全復活となれば頼もしい絶対的守護神となる存在です。

同地区ライバルのヤンキース、レッドソックスは今オフ積極的に補強を行っており、オリオールズにとっては脅威的な存在になりそうです。

来季の予想ラインナップ

ポジション名前年齢打席
ショートガナー・ヘンダーソン23
キャッチャーアドリー・ラッチマン26両打
DHライアン・オーハン31
レフトタイラー・オニール29
ライトコルトン・カウザー24
ファーストライアン・マウントキャッスル27
センターセドリック・マリンズ30
サードジョーダン・ウエストバーグ25
セカンドジャクソン・ホリデー21

ベンチメンバー

ポジション名前年齢打席
キャッチャーゲイリー・サンチェス32
サード/ファースト
エマヌエル・リベラ28
内野ラモン・ウリアス30
外野ダーズ・キャメロン28

先発ローテーション

役割名前年齢
先発1ザック・エフリン30
先発2グレイソン・ロドリゲス25
先発3ディーン・クレーマー29
先発4菅野智之35
先発5トレバー・ロジャース27
役割名前年齢
クローザーフェリックス・バティースタ29
セットアッパーサランソニー・ドミンゲス30
セットアッパーキーガン・エイキン29
リリーフイェニーア・カノ30
リリーフグレゴリー・ソト29
リリーフシオーネル・ペレス28

予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs

来季の攻撃陣

ライトのサンタンデールがFAとなっており、来季はカウザーがライトへまわり、FAで加入したタイラー・オニールがレフトにつく模様です。

サードにはメインにウエストバーグ、ウリアスとプロスペクトのメイヨが控えます。

エースピッチャーの不在

来季の先発陣

バーンズが抜けたことで、サイ・ヤング、オールスタークラスの先発がいなくなってしまいましたが、来季はエフリンが先発1番手、成長が期待されるグレイソン・ロドリゲスが2番手、3番手にディーン・クレーマー、菅野がローテーション4番手に入る見込みです。

現在FA市場に残っている主な先発ピッチャーはフラハティとピベッタですが、フラハティは2023年の後半に在籍し、9試合に登板し防御率6.75、fWAR-0.6と結果を残せませんでした。

ピベッタはレッドソックスからQOを提示されていますので、同地区のライバルチームにドラフト権を与えてまで獲得に動かないと見られます。

オリオールズのオーナーシップは今年、投資ファンドのカーライル・グループが買い取り、同グループの会長、ルーベンスタイン氏はオリオールズのチャンピオンシップ獲得のために、投手の補強に動くのか注目されます。

プロスペクト

名前(ポジション)年齢プロスペクトランク順位
コービー・メイヨ(3B/1B)228
サムエル・バサーヨ(C/1B)1913
エンリケ・ブランドフィールド(OF)22– (チーム内4位)
チェイス・マクダーモット(P)25– (チーム内5位)

昨年、デビューしたコービー・メイヨはトリプルAで390打席で打率.287、22ホームラン、OPS.926、wOBA.397、wRC+135を記録。

Hard-hit%41.2%と申し分のないパワーを持っています。

来季はサード、ファーストで起用される予想ですが、サードにはウエストバーグ、ファーストにはマウントキャッスルがいますので、メイヨがこの2人にどう切り込んでいけるか注目です。

引用:MLB.com Prospect Rankings2024

まとめ

オリオールズは1901年創設の歴史あるチームの一つで、強い時期と低迷時期がはっきり分かれるチームです。

現在は再建期を脱し、2023年にはシーズン101勝を挙げ、2024年も地区2位で2年連続のポストシーズン進出を決めており、勢いのあるチームの一つと言えます。

内野にはリーグを代表するスタープレイヤーになった、ガナー・ヘンダーソンやアドリー・ラッチマンを中心に若く有望な選手が多くおり、有数のプロスペクト等も順調に成長し、これからの黄金期到来を予感させます。

来季は菅野智之投手もローテーションに加わりますので、是非オリオールズに注目してみてはいかがでしょうか。

オリオールズファンの方もそうでない方もご指摘等ありましたらコメント欄にお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の記事が参考になれば幸いです。

チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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