この記事はアフィリエイト広告を掲載しています
こんにちは、Chanです。
近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBを見る方も増えています。
「MLBに贔屓チームを持ちたい。」
「MLBは30チームもあるし、調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。
当ブログではMLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLBファンの方にまでMLBの全30球団を紹介しています。
今回はアメリカン・リーグ東地区から、ボルティモア・オリオールズをご紹介します。
本記事ではオリオールズの球団概要から歴史、過去の名選手や日本人選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。
この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。
ボルティモア・オリオールズとは

オリオールズの球団概要
- 創設: 1901年(創設時はミルウォーキー・ブルワーズ)
- 本拠地: メリーランド州ボルティモア
- ホーム球場: オリオール・バールパーク・アット・カムデン・ヤーズ
- 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
- 地区: アメリカンリーグ東地区(AL East)
- オーナー:デビッド・ルーベンスタイン
- 監督: ブランドン・ハイド(シーズン途中からトニー・マンソリーノ監督代行が指揮)
- チーム名の由来: メリーランド州の州鳥、ボラティモア・ムクドリモドキ(Baltimore Oriole)より
- ワールドシリーズ優勝3回(1966年、1970年、1983年)
- リーグ優勝7回(1944年、1966年、1969年、1970年、1971年、1979年、1983年)
- 地区優勝10回(1969年、1970年、1971年、1973年、1974年、1979年、1983年、1997年、2014年、2023年)
参考: Wikipedia
オリオールズの歴史

オリオールズは1901年にウィスコンシン州ミルウォーキーにて、ミルウォーキー・ブルワーズとして創設されました。(現在のナ・リーグ中地区に所属するミルウォーキー・ブルワーズは別のチーム)
ちなみに同年、メリーランド州ボルティモアにはボルティモア・オリオールズが存在していましたが、1903年にニューヨークに移転して、ニューヨーク・ヤンキースとなっています。(MLBでは同チーム名の別チームがしばしば存在しています)
ブルワーズは翌年、セントルイスへ移転し、セントルイス・ブラウンズとなり、1954年にボルティモアに移転。現在のチーム名、ボルティモア・オリオールズとなりました。
黄金期到来なるか
2023年は地区優勝、2024年はワイルドカード獲得と好成績を納めています。
内野にはガナー・ヘンダーソンやアドリー・ラッチマンを中心として若いスタープレイヤーが数多くいます。
オリオールズの内野手の平均年齢は2024年12月31日時点で26.5歳です。MLB全体の平均年齢が28歳前後なので、内野手だけ見ると、若いチームだということがわかります。
今シーズンは2023年のチームプロスペクトランキング4位のコルトン・カウザーがブレイクし、ア・リーグのルーキー・オブ・ザ・イヤーで2位となりました。
また2022年のドラフト全体1位で20歳のジャクソン・ホリデーも今シーズンデビューを果たし、来年以降のブレイクに期待がかかります。
過去オリオールズに所属した主な選手

カル・リプケンJr.(3B/SS)
オリオールズ一筋21年のフランチャイズプレイヤー。歴代1位の2,632試合連続出場記録を持つ通称「アイアンマン」。2007年に野球殿堂入り。
- シーズンMVP:2回
- ルーキー・オブ・ザ・イヤー
- シルバースラッガー賞(ショート部門):8回
- ゴールドグラブ賞(ショート部門):8回
- オールスター選出:19回
- オールスターMVP:2回
ジム・パーマー(RHP)
オリオールズ一筋19年のフランチャイズプレイヤーで、チーム史上屈指の名投手。1990年に野球殿堂入り。
最多勝利:3回
最優秀防御率:2回
サイ・ヤング賞:3回
ゴールドグラブ賞:4回
オールスター選出:6回
エディ・マレー(1B)
通算3000安打・500本塁打を記録した史上最高のスイッチヒッターの1人。2003年に野球殿堂入り。
- ホームラン王:1回(オリオールズ在籍時)
- 打点王:1回(オリオールズ在籍時)
- ルーキー・オブ・ザ・イヤー(オリオールズ在籍時)
- シルバースラッガー賞(ファースト部門):3回(オリオールズ在籍時2回)
- ゴールドグラブ賞(ファースト部門):3回(オリオールズ在籍時)
- オールスター選出8回:(オリオールズ在籍時7回)
アダム・ジョーンズ(CF)
長年オリオールズにセンターを務めたスター選手。晩年はNPBのオリックス・バファローズにも所属。
- シルバースラッガー賞:1回(オリオールズ在籍時)
- ゴールドグラブ賞:4回(オリオールズ在籍時)
- オールスター選出:5回(オリオールズ在籍時)
オリオールズに所属した日本人選手
オリオールズには、2025年から所属している菅野智之を含めて、3人の日本人選手が所属したことがあります。
上原浩治(2009年〜2011年)
試合 | イニング数 | 勝 | 負 | 防御率 | 奪三振 |
98 | 157.2 | 4 | 7 | 3.03 | 165 |
藤浪晋太郎(2023年)
試合 | イニング数 | 勝 | 負 | 防御率 | 奪三振 |
30 | 29.2 | 2 | 0 | 4.85 | 32 |
菅野智之(2025年〜)
試合 | イニング数 | 勝 | 負 | 防御率 | 奪三振 |
30 | 157.0 | 10 | 10 | 4.64 | 106 |
オリオールズの2024年シーズンの成績

チーム戦績
勝利 | 敗戦 | 勝率 | 順位 | 最終戦績 |
91 | 71 | .562 | 2 | ワイルドカード・シリーズ敗退 |
打撃成績
試合数 | 得点 | 平均得点 | HR | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | 786 | 4.85 | 235 | 98 | .250 | .315 | .435 | .751 |
得点数は786点で全体4位、wOBA.324で全体5位、wRC+115は全体3位と軒並み上位です。
投手成績
イニング数 | 平均失点 | 防御率 | HR | 失点 | 自責点 |
1442.0 | 4.31 | 3.94 | 175 | 699 | 632 |
野手成績
名前 | 年齢 | HR | 盗塁 | 打率 | OPS | wRC+ | rWAR |
ガナー・ヘンダーソン(SS) | 23 | 37 | 21 | .281 | .893 | 155 | 9.1 |
コルトン・カウザー(LF) | 24 | 24 | 9 | .242 | .768 | 120 | 3.1 |
アンソニー・サンタンデール(RF) | 29 | 44 | 2 | .235 | .814 | 129 | 2.9 |
アドリー・ラッチマン(C) | 26 | 19 | 1 | .250 | .709 | 104 | 3.4 |
ジョーダン・ウエストバーグ(IF) | 25 | 18 | 6 | .264 | .793 | 125 | 2.4 |
セドリック・マリンズ(CF) | 29 | 18 | 32 | .234 | .710 | 105 | 2.6 |
ライアン・オハーン(DH) | 30 | 15 | 3 | .264 | .761 | 119 | 1.9 |
ライアン・マウントキャッスル(1B) | 27 | 13 | 3 | .271 | .733 | 108 | 2.6 |
ラモン・ウリアス(3B) | 30 | 11 | 1 | .254 | .745 | 115 | 1.5 |
ジャクソン・ホリデー(2B) | 20 | 5 | 4 | .189 | .566 | 63 | 0.1 |
チームの攻撃を牽引するのは2023年のア・リーグ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーで、まだ23歳ながら内野の要、ガナー・ヘンダーソンです。
今シーズンはホームラン37本、21盗塁を決めて、OPS.893、wOBA.381、wRC+155、fWAR9.1をマークし、初のオールスターに出場、MVP投票4位の活躍を見せました。
オリオールズの扇の要は、2022年のルーキー・オブ・ザ・イヤー投票2位で、オールスター出場2回のアドリー・ラッチマンです。
今シーズンは若干打撃成績は落としましたが、ホームラン19本、OPS.709、wOBA.309、fWAR3.4を記録しています。
2024年のトッププロスペクト、ジャクソン・ホリデーはコールアップ後の7月31日の試合で初の満塁ホームランの放つインパクトを残しました。
今後はメジャーレベルのボールへの対応が課題ですが、208打席に立ち、Hard-hit%は45.1%を記録しており、まだ21歳と伸び代は十分です。
投手成績
名前 | 年齢 | 登板 | 投球回 | 奪三振 | WHIP | 防御率 | FIP | rWAR |
コービー・バーンズ(SP) | 29 | 32 | 194.1 | 181 | 1.096 | 2.92 | 3.55 | 3.4 |
グレイソン・ロドリゲス(SP) | 24 | 20 | 116.2 | 130 | 1.243 | 3.86 | 3.66 | 1.4 |
アルバート・スアレス(SP) | 34 | 32 | 133.2 | 108 | 1.294 | 3.70 | 4.24 | 2.1 |
ディーン・クレーマー(SP) | 28 | 24 | 129.2 | 123 | 1.242 | 4.10 | 4.32 | 0.5 |
ケイド・ポービッチ(SP) | 24 | 16 | 79.2 | 69 | 1.431 | 5.20 | 4.79 | -0.5 |
ザック・エフリン(SP) | 30 | 9 | 55.1 | 87 | 1.120 | 2.60 | 3.94 | 1.7 |
キーガン・エイキン(RP) | 29 | 66 | 78.2 | 97 | 0.941 | 3.32 | 2.99 | 1.1 |
イェニーア・カノ(RP) | 30 | 70 | 60 | 65 | 1.300 | 3.15 | 3.55 | 0.8 |
ジェイコブ・ウェブ(RP) | 30 | 60 | 56.2 | 58 | 1.182 | 3.02 | 3.52 | 0.9 |
シオーネル・ペレス(RP) | 28 | 62 | 53.2 | 46 | 1.398 | 4.53 | 3.30 | -0.2 |
クレイグ・キンブレル(RP) | 36 | 57 | 52.1 | 73 | 1.357 | 5.33 | 4.18 | -1.1 |
先発陣は怪我人が続出し、苦しい台所事情となりました。
そんな状況の中、エースのコービー・バーンズは194イニングを投げ、181奪三振、防御率2.92、FIP3.55でfWAR3.4を記録。サイ・ヤング賞投票5位の活躍を見せました。
オリオールズはトレード・デッドラインで同地区ライバルのレイズからザック・エフリンを獲得。
エフリンは途中加入ながら9試合に先発し55.1イニングを投げ、防御率2.60を記録。チームのポストシーズン出場に貢献。
チームの守護神、フェリックス・バディースタは2023年10月にトミー・ジョン手術を受け、シーズン全休となり、今シーズンは38歳のベテラン、クレイグ・キンブレルが務めましたが、奪三振能力の高さは健在だったものの、与四球率 3.4%はキャリアで2番目の悪さ、Hard-hit %は43.1%と、強い打球を打たれるシーンも多くありました。
キンブレルは57試合に登板するも、防御率5.33、fWAR-1.1でキャリアワーストのパフォーマンスとなってしまいました。
2025年シーズンに向けて

オリオールズは2年連続でポストシーズンに進出するも、2023年はALDC、2024年はALワイルドカード・シリーズでスイープを喫し、2年連続で敗退となりました。
来シーズンもコンテンダーとしてリーグを戦いますが、エースのバーンズはFAでダイヤモンドバックスへ移籍となり、ローテーションの柱が抜けてしまうことになります。
チームにとっての好材料は2023年10月にトミー・ジョン手術を受け、2024年シーズンは全休となった守護神フェリックス・バティースタがシーズン開幕から登板可能なことです。
術後とあって序盤は苦労するかもしれませんが、2023年は対戦打席に占める奪三振率であるK%が46.4%と圧倒的な数値を残しており、完全復活となれば頼もしい絶対的守護神です。
同地区ライバルのヤンキース、レッドソックスは今オフ積極的に補強を行っており、オリオールズにとっては脅威的な存在になりそうです。
予想ラインナップ
スタメン
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
ショート | ガナー・ヘンダーソン | 23 | 左 |
キャッチャー | アドリー・ラッチマン | 26 | 両打 |
DH | ライアン・オハーン | 31 | 左 |
レフト | タイラー・オニール | 29 | 右 |
ライト | コルトン・カウザー | 24 | 左 |
ファースト | ライアン・マウントキャッスル | 27 | 右 |
センター | セドリック・マリンズ | 30 | 左 |
サード | ジョーダン・ウエストバーグ | 25 | 右 |
セカンド | ジャクソン・ホリデー | 21 | 左 |
ベンチメンバー
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
キャッチャー | ゲイリー・サンチェス | 32 | 右 |
サード/ファースト | エマヌエル・リベラ | 28 | 右 |
内野 | ラモン・ウリアス | 30 | 右 |
外野 | ダーズ・キャメロン | 28 | 右 |
ライトのサンタンデールがFAで移籍濃厚なため、来季はカウザーがライトへまわり、FAで加入したタイラー・オニールがレフトにつく予想です。
サードにはメインにウエストバーグが入り、ウリアスとプロスペクトのメイヨが控えています。
先発ローテーション
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
先発1 | ザック・エフリン | 30 | 右 |
先発2 | グレイソン・ロドリゲス | 25 | 右 |
先発3 | ディーン・クレーマー | 29 | 右 |
先発4 | 菅野智之 | 35 | 右 |
先発5 | トレバー・ロジャース | 27 | 左 |
ブルペン投手
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
クローザー | フェリックス・バティースタ | 29 | 右 |
セットアッパー | サランソニー・ドミンゲス | 30 | 右 |
セットアッパー | キーガン・エイキン | 29 | 左 |
リリーフ | イェニーア・カノ | 30 | 右 |
リリーフ | グレゴリー・ソト | 29 | 左 |
リリーフ | シオーネル・ペレス | 28 | 左 |
バーンズが抜けたことで、サイ・ヤング、オールスタークラスの先発がいなくなってしまいましたが、来季はエフリンが先発1番手、成長が期待されるグレイソン・ロドリゲスが2番手、3番手にディーン・クレーマー、菅野がローテーション4番手に入る見込みです。
現在、FA市場に残っている主な先発ピッチャーはフラハティとピベッタですが、フラハティは2023年の後半に在籍し、9試合に登板し防御率6.75、fWAR-0.6と結果を残せませんでした。
ピベッタはレッドソックスからクオリファイングオファー(QO)を提示されていますので、同地区のライバルチームにドラフト権を与えてまで、獲得に動かないと見られます。
クオリファイングオファーについてはこちらの記事で解説しています。
オリオールズのオーナーシップは今年、投資ファンドのカーライル・グループが買い取りました。同グループの会長、ルーベンスタイン氏はオリオールズのチャンピオンシップ獲得のために、投手の補強に動くのか、今後の動向が注目されます。
予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs
オリオールズのプロスペクト

オリオールズにはMLB Pipelineのプロスペクトランキングにランクインする選手が2人います。
名前(ポジション) | 年齢 | プロスペクトランク順位 |
コービー・メイヨ(3B/1B) | 22 | 8 |
サムエル・バサーヨ(C/1B) | 19 | 13 |
エンリケ・ブランドフィールド(OF) | 22 | – (チーム内4位) |
チェイス・マクダーモット(P) | 25 | – (チーム内5位) |
コービー・メイヨ
Our 8th-ranked prospect in MLB Coby Mayo is being called up by the Orioles!
— The Call Up | An MLB Prospect Podcast (@The_CallUpPod) August 2, 2024
Mayo has been unreal in Triple-A with a .961 OPS and 20 home runs and will now join a loaded O’s lineup that already added Jackson Holliday earlier this week. pic.twitter.com/xUWFRDkFRq
2020年ドラフト4巡目指名。
2024年シーズンにデビューしたコービー・メイヨはトリプルAの390打席で、打率.287、ホームラン22本、OPS.926、wOBA.397、wRC+135を記録。
Hard-hit%は41.2%と申し分のないパワーを持っています。
2025年シーズンはサード、ファーストで起用される予想ですが、サードにはウエストバーグ、ファーストにはマウントキャッスルがいますので、メイヨがこの2人に割って入って行くことができるか注目です。
引用:MLB.com Prospect Rankings2024
まとめ
オリオールズは1901年創設の歴史あるチームの一つで、強い時期と低迷時期がはっきり分かれるチームです。
現在は再建期を脱し、2023年にはシーズン101勝を挙げ、2024年も地区2位で2年連続のポストシーズン進出を決めており、勢いのあるチームの一つと言えます。
内野にはリーグを代表するスタープレイヤーになった、ガナー・ヘンダーソンやアドリー・ラッチマンを中心に若く有望な選手が多くおり、有数のプロスペクトたちも順調に成長し、黄金期到来を予感させます。
2025年シーズンは菅野智之投手もローテーションに加わりますので、オリオールズに注目してみてはいかがでしょうか。
オリオールズファンの方も、そうでない方もご指摘等ありましたらコメント欄にお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の記事が参考になれば幸いです。
チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

にほんブログ村
コメント