皆さん、こんちは!Chanです。
現地21日、アメリカの野球殿堂の投票結果が公表され、イチローが資格1年目での殿堂入りとなりました。
今回はイチローの殿堂入りについて振り返るとともに、アメリカ野球殿堂について解説。
2025年に殿堂入りした3選手の功績を振り返りますので、最後まで是非ご覧ください。
野球殿堂とは?
アメリカの野球殿堂(National Baseball Hall of Fame)は、プロ野球界で特に優れた業績を残した選手、監督、審判、野球の発展に大きく貢献した人物を称え展示する野球専門の博物館です。
博物館はニューヨーク州クーパーズタウンに位置し、1936年に設立されました。
野球殿堂の選出方法
野球殿堂は全米記者協会(BBWAA)により選出が行われ、選出されなかった場合はベテランズ委員会の選考対象となります。
全米記者協会(BBWAA)による選出
- 対象者
引退後5年以上経過した選手。
- 選出手順
現役のBBWAA会員による投票が行われます。投票者は殿堂入り資格を持つ選手のリストから最大10人に投票できます。
- 選出条件
選出には、投票総数の75%以上の票を獲得する必要があります。
ベテランズ委員会による選出
- 対象者:
BBWAAの殿堂入りの選出対象から外れた選手、監督、審判など。
- 選出手順:
特定の時代やカテゴリーに分けて、委員会が選出を行います。
- 選出条件:
75%以上の票を得る必要があります。
特別な委員会が選考を行います。
野球殿堂の資格条件
殿堂入りの資格を得るためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 引退後の年数
引退後5年以上経過している
- 現役年数:
MLBで少なくとも10シーズン以上プレーしている
- 特筆すべき功績
野球における顕著な成績や貢献
選出の資格となる期間は最大10年間です。この期間中に投票総数の75%以上の票を得られなかった場合、選出資格を失います。
また、野球殿堂に投票するためには、BBWAAのメンバーであり、少なくとも10年間の会員歴が必要です。
2025年の殿堂入り候補者
初年度候補者(2019年引退)
- イチロー
- CC・サバシア
- ダスティン・ペドロイア
- フェリックス・ヘルナンデス
- ブライアン・マッキャン
- トロイ・トゥロウィツキー
- イアン・キンズラー
- カーティス・グランダーソン
- カルロス・ゴンザレス
- アダム・ジョーンズ
- ラッセル・マーティン
- デビッド・ライト
- ベン・ゾブリスト
- ハンリー・ラミレス
- フェルナンド・ロドニー
継続候補者
- ビリー・ワグナー
- カルロス・ベルトラン
- アンドリュー・ジョーンズ
- チェイス・アトリー
- アレックス・ロドリゲス
- マニー・ラミレス
- アンディ・ペティット
- ボビー・アブレイユ
- ジミー・ロリンズ
- オマー・ビスケル
- マーク・バーリー
- フランシスコ・ロドリゲス
- トリー・ハンター
2025年の殿堂入り選出者
イチロー、CC・サバシア、ビリー・ワグナーの3名が殿堂入りを果たしました!
殿堂入り選出の有効投票数は394票でした。
イチロー
得票数:393票 得票率:99.7%(資格1年目)
ICHIRO.
— MLB (@MLB) January 21, 2025
HALL OF FAMER! pic.twitter.com/odxvfpDnRn
見事、選出資格1年目での殿堂入りとなりました。
得票率は99.7%と満票には惜しくも1票届きませんでしたが、アジア人史上初のアメリカ野球の殿堂入りとなりました。
イチローの功績を振り返ってみましょう。
キャリア | rWAR | 試合 | 打席 | 安打 | 得点 |
19年 | 60.0 | 2653 | 10734 | 3089 | 1420 |
ホームラン | 盗塁 | 打率 | OPS | wRC+ |
117 | 509 | .311 | .757 | 104 |
- アメリカン・リーグMVP(2001年)
- アメリカン・リーグ ルーキーオブザイヤー(2001年)
- オールスター出場(10回)
- ゴールド・グラブ(10回)
- シルバー・スラッガー賞(3回)
- オールスターゲームMVP(2007)
- 首位打者(2001年,2004年)
この他、2004年にシーズン最多の262安打を達成。シーズン200安打以上10回はピート・ローズと並んで1位タイ。
3000安打と10回のゴールド・グラブ受賞はイチロー含めて史上4人。
もはや説明不要ですが、輝かしい功績の数々です。
筆者は個人的に満票を逃したことに対するコメントに感動しました。
「すごくよかったと思います。しかもジーターと一緒。数字的にはということですけど、人はいろいろなことが足りない。自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生。不完全であると言うのはいいなって。生きていく上で、不完全だから進もうとできるわけで、そういうことを改めて考えさせられる。そこに向き合えるというのはよかったなと思います」
満票ではなかったことについて、イチローさん。「すごくよかったと思います。しかもジーターと一緒。数字的にはということですけど、人はいろいろなことが足りない。自分なりの完璧を追い求めて進んでいくのが人生。不完全であると言うのはいいなって。生きていく上で、不完全だから進もうとできるわけ… https://t.co/WUa7G2GMAU
— Daisuke Sugiura 杉浦大介 (@daisukesugiura) January 22, 2025
またマリナーズはイチローの背番号「51」を永久欠番にすることを発表しました。
永久欠番はケン・グリフィーJr.の「24」、エドガー・マルティネスの「11」、そしてジャッキー・ロビンソンの「42」 に続いて4人目(マリナーズとしては3人目)となり、8月9日の試合前にセレモニーが行われます。
CC・サバシア
得票数:342票 得票率:86.8%(資格1年目)
CC・サバシアも資格1年目での殿堂入りとなりました。
The biggest Dub yet …
— MLB (@MLB) January 21, 2025
CC Sabathia is entering the @BaseballHall! pic.twitter.com/SODNSmn54p
キャリア | rWAR | 試合 | イニング | 勝利 | 防御率 | 奪三振 |
19年 | 61.8 | 561 | 3577.1 | 251 | 3.74 | 3093 |
- サイ・ヤング賞(2007年)
- オールスター出場(6回)
サバシアは左腕としてはランディ・ジョンソン、スティーブ・カールソンに続いて、3人しかいない3000奪三振の達成者の1人です。
キャリアの中で180イニング以上を16回、200イニング以上を8回達成した鉄腕ピッチャーでした。
印象に残っているのは2008年のシーズン途中、トレードでブルワーズに移籍。
7月8日以降、17試合に登板し、130.2イニング、128奪三振、防御率1.65、WHIP1.003、rWAR4.9を記録し、ブルワーズ、26年ぶりのプレーオフ進出に貢献。
特にシーズン終盤の3登板は全て中3日で6イニング以上を投げるという獅子奮迅の活躍を見せました。
翌年はFAで移籍したヤンキースでワールドシリーズ制覇を達成しています。
ビリー・ワグナー
得票数:325票 得票率:82.5%(資格10年目)
ビリー・ワグナーは資格最終年となる10年目での殿堂入りとなりました。
The wait is over …
— MLB (@MLB) January 21, 2025
Billy Wagner has been elected to the Hall of Fame! pic.twitter.com/swO4ClrbFF
キャリア | rWAR | 試合 | イニング | 勝利 | 防御率 | 奪三振 |
16年 | 27.8 | 853 | 903.0 | 47 | 2.31 | 1194 |
- オールスター出場(7回)
ワグナーは身長178cmとメジャーリーガーとしては身長が高くはありませんが、100マイルを超える豪速球でバッターを圧倒する豪腕リリーバーでした。
キャリア16年、903イニングで奪った三振数は1194、K% 33.2は900イニング以上を投げたピッチャーの中で最も高い数値を残しています。
ワグナーは殿堂資格1年目の得票率が10.5%と最終的に殿堂入りした選手の中では2番目に低い得票率でしたが、資格最終年となった10回目の投票でついに殿堂入りとなりました。
まとめ
野球殿堂は野球界において素晴らしい功績や野球の発展に寄与した選手や審判から選ばれます。
投票は全米記者協会(BBWAA)の会員によって投票されます。資格対象者は現役引退から5年以上経過した選手です。
得票率75%以上で殿堂入りとなり、殿堂入りの資格保有年数は10年間です。
2025年の殿堂入りはイチロー、CC・サバシア、ビリー・ワグナーの3人で、イチローとサバシアは資格対象1年目、ワグナーは資格対象最終年での殿堂入りとなりました。
改めて表彰された3人、おめでとうございました!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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