自重トレーニングを始めたいけれど、何から手をつけたら良いかわからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、特別な器具を使わずに自宅で気軽に始められる自重トレーニングの基本3種目をご紹介します。
今日ご紹介する種目では、大胸筋と上腕三頭筋を効果的に鍛えることができ、男性なら分厚い胸板と太い腕、
女性なら引き締まった二の腕とバストアップ効果が期待できます。
こんな人にオススメ
- 運動初心者の方
ジムに通うのはハードルが高い、器具をそろえるのは大変。
そんな方でも、自重トレーニングなら自宅で気軽に始めることができます。
正しいフォームと継続ができれば、確実に成果が出ます。
- 二の腕のたるみが気になる女性
「振袖肉」と呼ばれるたるんだ二の腕を引き締めたい女性にとって、上腕三頭筋の強化は効果的です。
道具を使わずにできるメニューだから、毎日のスキマ時間に取り組めます。
- 胸板を厚くしたい男性
大胸筋を鍛えることで、Tシャツが似合う男らしい体つきに。
自宅トレーニングでも、しっかり継続すれば分厚い胸板は手に入ります。
- 忙しくてジムに通えない社会人
仕事や家庭で忙しい方でも、10〜15分の自重トレーニングなら続けやすい。
短時間で効率よく鍛えたい方にぴったりです。
- 基礎代謝を上げてダイエット効果を狙いたい人
胸や腕などの大きな筋肉を鍛えると、基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい体になります。
「筋トレで痩せたい」という方にもおすすめのメニューです。
今回紹介するメニューで鍛える部位
大胸筋

大胸筋は胸の前面を覆う大きな筋肉で、鎖骨の内側から腹筋の上部まで広がっています。
日常生活では重いものを持ち上げたり、押したりする動作で使われます。
上腕三頭筋

上腕三頭筋は腕の裏側にある筋肉で、長頭・短頭・外側頭の3つの部位から構成されています。
所謂「二の腕」と言われている箇所で、上腕部の筋肉量の約3分の2を上腕三頭筋が占めています。
太く、逞しい腕を手に入れるには上腕三頭筋を鍛えましょう。
腕立て伏せ

主なターゲット:大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部
腕立て伏せは自重トレーニングの王道です。
正しいフォームを行うことで、上半身の複数の部位を同時に鍛えることができます。
基本フォーム
スタートポジション
- 両手を肩幅より少し低めに開いて、床につける
- 指先は前方を向ける
- 頭からかかとまで一直線に保つ
- 足は腰幅程度に広く
降ろす動作(ネガティブ動作)
- 脇を閉め、肘を絞りながらゆっくりと体を降ろす
- 胸が床につく手前まで降ろす
- 息を吸いながら行いましょう
押し上げる動作(ポジティブ動作)
- 胸と腕の力を使って体を押し上げる
- 息を吐きながら行う
- 体を押し上げたときに肘は完全に伸ばし切らない
ポイント
- 体のラインを維持する
腰が反ったり、お尻が上がらないように注意。
- 呼吸を意識する
動作に合わせた呼吸を意識する。
- 動作速度のコントロール
降ろす動作はゆっくりと、体を持ち上げる時は反動を使わずに素早い動作を心がける。
- 可動域を広く
胸が床につく手前まで深く体を降ろす。体を持ち上げた時は肘が肘が伸びきって、負荷が抜けないように注意する。
レベル別のトレーニング例
レベル別のトレーニング例です。自身のレベルに合わせたトレーニングを行いましょう。
初心者向け
膝つき腕立て伏せ
- 膝を床につけて負荷を減らす
- 正しいフォームの習得を優先させる
- 8〜12回×3セットを目標に行う
中級者向け
標準的な腕立て伏せ(ノーマルプッシュアップ)
- つま先立ちで体を支える
- 8〜12回×3セットを目標に行う
上級者向け
足上げ腕立て伏せ
- 足を椅子やベンに乗せて負荷を増やす
- 大胸筋上部により効果的
- 8〜12回×3セットを目標に行う
ナロープッシュアップ(ダイヤモンドプッシュアップ)

主なターゲット:上腕三頭筋・大胸筋内側
手幅を狭くした腕立て伏せで、主に上腕三頭筋への刺激を高めた種目です。
通常の腕立て伏せより二の腕へ集中的に効かせることができます。
基本フォーム
スタートポジション
- 両手を胸の前に置き、親指と人差し指でダイヤモンド型を作る。
- 手の位置は胸骨の真下にくるように置く(みぞおちより少し上)
- 頭からかかとまで体は一直線に保つ。
- 足は腰幅程度に開く
降ろす動作(ネガティブ動作)
- 肘が体のラインに沿うように、ゆっくりと体を降ろす
- ダイヤモンド型に組んだ手に胸が軽く触れるまで体を降ろす
- 動作中は息を吸いながら行う
押し上げる動作(ポジティブ動作)
- 掌で床を押し、上腕三頭筋を意識しながら体を持ち上げる
- 肘が伸びきる直前で動作を止める
- 息を吐きながら体を持ち上げる
ポイント
- 手の位置を固定する
ダイヤモンド型に組んだ手を崩さないように注意
- 肘の軌道に注意する
肘が外側に開かないように、肘を体のラインに沿わせるようにして動作する
- 体幹を固定させる
腰が反ったり、曲がったりしないように注意。
- 負荷の調整
キツい場合は手幅を少しだけ広げて行う
レベル別のトレーニング例
レベル別のトレーニング例です。自身のレベルに合わせたトレーニングを行いましょう。
初心者向け
膝つきナロープッシュアップ
- 膝を床につけて負荷を減らす
- 手幅はダイヤモンド型に組まずに、少し広めて行う
- 8〜12回×3セットを目標に行う
中級者向け
標準的なナロープッシュアップ
- つま先立ちで体を支える
- 手はダイヤモンド型に組んで行う
- 8〜12回×3セットを目標に行う
上級者向け
足上げナロープッシュアップ
- 足を椅子やベンに乗せて負荷を増やす
- より強い上腕三頭筋への刺激
- 8〜12回×3セットを目標に行う
リバースプッシュアップ(ベンチディップス)

主なターゲット:上腕三頭筋・三角筋後部
主に上腕三頭筋をターゲットにした種目です。
床で行うリバースプッシュアップは他の2種目に比べて負荷が軽めなので、初心者にもオススメです。
基本フォーム
スタートポジション
- 体育座りの体勢から手を肩幅程度に開いて、床に手をつきます。
- 指先は前方に向ける
- 膝は90度程度に曲げる
押し上げる動作(ポジティブポジション)
- 手のひらで床を押し、お尻を持ち上げる
- 肘が伸びきる直前まで体を押し上げる
- 息を吐きながら体を持ち上げる
降ろす動作(ネガティブ動作)
- 肘を曲げてお尻を床に近づくまで降ろす
- 肘の角度は90度程度まで曲げる
- 息を吸いながら体を降ろす
ポイント
- 肩への負担に注意する
肘を曲げすぎるまで体を降ろすと肩を痛める可能性がある
- 視線を前方に向ける
体のバランスを保つために前を見る
- 負荷の調整
膝を伸ばすと負荷が増加する
レベル別のトレーニング例
レベル別のトレーニング例です。自身のレベルに合わせたトレーニングを行いましょう。
初心者向け
可動域を浅くする
- お尻を少し持ち上げる程度から始める
- 正しいフォームの習得を優先させる
- 8〜12回×3セットを目標に行う
中級者向け
標準的なリバースプッシュアップ
- 肘が90度になるまで体を降ろす
- 8〜12回×3セットを目標に行う
上級者向け
椅子やベンチを使用
- 椅子やベンチに手をついて負荷を増やす
- 可動域が広がり、より効果的に上腕三頭筋に刺激が入る
- 8〜12回×3セットを目標に行う
レベル別トレーニングメニュー例
今回の記事で紹介した3種目で構成したトレーニングメニュー例をレベル別にご紹介します。
自身のレベルに合わせて参考にしてみてください。
初心者向け(週2〜3回)
- 膝つき腕立て伏せ:5〜8回×2セット
- リバースプッシュアップ:8〜10回×2セット
中級者向け(週3〜4回)
- 腕立て伏せ:10〜15回×3セット
- ナロープッシュアップ:6〜10回×3セット
- リバースプッシュアップ:12〜15回×3セット
上級者向け(週4〜5回)
- 足上げ腕立て伏せ:10〜15回×4セット
- 足上げナロープッシュアップ:8〜12回×4セット
- リバースプッシュアップ(椅子・ベンチ使用):8〜12回×4セット
安全に行うための注意点
ウォーミングアップを忘れずに
- 軽い有酸素運動や動的ストレッチを5〜10分行う
- 肩回しや腕回しで関節をほぐす
正しいフォームを習得する
- 回数よりもフォームの正確性を意識する
- 鏡やスマホで自分のフォームをチェックする
無理をしない
- 関節に痛みを感じたらトレーニングは中止する
- 痛みがひくまでトレーニングは休む
段階的に負荷を上げる
- 急に回数やセット数を増やさない
- 毎週少しずつ負荷を上げる
十分な休息を取る
- 同じ部位の筋肉は24〜48時間の休息が必要です
- 睡眠をしっかり取ることで筋合成を促進させるこができます
より安全にトレーニングを続けるために
ヨガマットを使用してトレーニングを行うとより安全にトレーニングができます。
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効果を高めるコツ
呼吸を意識する
- 体を押し上げる時(ポジティブ動作)に息を吐く
- 体を降ろす時(ネガティブ動作)に息を吸う
- 息を止めない
筋肉への意識
- どの筋肉を使っているかを意識する
- ターゲットとする筋肉の収縮を感じながら行う
動作のスピード
- 降ろす動作をゆっくり行う
- 2〜3秒かけて降ろし、1〜2秒で押し上げる意識
- 体を押し上げる時に反動を使わない
よくあるエラー動作と修正方法
エラー動作
- 腰が反っている、お尻が上がっている
- 可動域が浅い
- 肘が外に開いている
- 肘を曲げすぎている(リバースプッシュアップ)
正しい動作
- 腹筋に力を入れて体を一直線に保つ、体幹を意識する
- 胸が床につく直前まで深く降ろす(ナロープッシュアップは組んだ手に胸が軽く触れるまで)
- 脇を絞め肘を絞りながら、体を降ろすことを意識する
- 肘は90度・上腕と肩が並行になる位置で体を降ろす動作を止める
まとめ
今回紹介した3種目は、特別な器具を使わずに大胸筋と上腕三頭筋を効果的に鍛えることができる基本種目です。
重要なポイントの再確認です。
- 正しいフォームで行うことが最優先
- 自分のレベルに合った負荷から始める
- 無理をせず怪我防止
筋トレは継続することが重要です。
まずは週2〜3回から始めて、徐々に習慣化していきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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