MLB全30球団紹介!シカゴ・カブス編

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こんにちは、Chanです。

近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBを見る方も増えています。

「MLBに贔屓チームを持ちたい。」

「MLBは30チームもあるし、調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。

私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。

当ブログではMLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLBファンの方にまでMLBの全30球団を紹介しています。

今回はナショナル・リーグ中地区から、シカゴ・カブスをご紹介します。

本記事ではカブスの球団概要から歴史、過去の名選手や日本人選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。

この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。

シカゴ・カブスとは

球団概要

  • 創設: 1876年 (シカゴ・ホワイトストッキングスとして創設)
  • 本拠地: イリノイ州シカゴ
  • ホーム球場: リグリー・フィールド
  • 所属リーグ: ナショナル・リーグ(National League)
  • 地区: ナ・リーグ中地区(NL MIDDLE)
  • 略称: CHC
  • チーム名の由来: 若いクマ(子グマ)を意味する “Cubs” が由来。チームが改称した1902年ごろのカブスは、チームが若手中心だったことため、それを象徴する名称として生まれ定着しました。
  • オーナー: トム・リケッツ
  • クレイグ・カウンセル
  • ワールドシリーズ優勝: 3回(1907, 1908, 2016)
  • リーグ優勝: 17回(1876, 1880–82, 1885–86, 1906–08, 1910, 1918, 1929, 1932, 1935, 1938, 1945, 2016)
  • 地区優勝: 6回(1984, 1989, 2003, 2007, 2008, 2016)
  • ワイルドカード: 3回(1998, 2015, 2018)

カブスの歴史

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生成AIによる画像を使用しています

シカゴ・カブス(Chicago Cubs)は、メジャーリーグベースボール(MLB)のナショナル・リーグ(NL)中地区に所属する球団で、シカゴを本拠地としています。

MLBの中でも特に歴史の長い球団の一つであり、多くのファンに愛されてきました。以下、カブスの歴史について紹介します。

創設期とチーム名変更

カブスの歴史は、1870年に結成された「シカゴ・ホワイトストッキングス(Chicago White Stockings)」に遡ります。

1876年にナショナル・リーグ(以下ナ・リーグ)創設時の所属チームの一つとなり、現在のMLBの礎となっています。

1880年〜1886年の間、強豪チームとしてリーグ優勝を何度も果たします。

1890年〜1897年シカゴ・コルツ(Chicago Colts)に改称。その後、1891年から1901年にかけてはシカゴ・オーファンズ(Chicago Orphans)とチーム名が何度か変わります。

シカゴ・カブスへの改称と黄金期(1900年代初頭)

1902年に現在のシカゴ・カブスに改称すると、1906年から1910年にかけて3度のリーグ優勝と2度のワールドシリーズ制覇を達成するなど、黄金期を迎えます。

主力選手として、モーデカイ・ブラウン(投手)やフランク・チャンス(監督兼選手)、ジョニー・エバース(ショート)、ジョー・ティンカー(セカンド)らが活躍。

1906年には116勝36敗(シーズン最多勝利記録)を記録し、ワールドシリーズに進出するも、同都市に本拠地を置く、シカゴ・ホワイトソックスに2勝4敗で敗れます。

翌1907年、リーグ連覇を達成。ワールドシリーズではデトロイト・タイガースを下し、初のワールドシリーズ制覇を達成。1908年にもタイガースとの2年連続のシリーズを制し、ワールドシリーズ連覇を達成します。

ビリー・ゴートの呪いと長い低迷期

1945年、カブスはワールドシリーズに進出し、タイガースとのシリーズを2勝1敗とリードします。迎えた第4戦、「ある出来事」が起こります。

熱狂的なカブスファンで地元のバー、ビリー・ゴート・タヴァーンのオーナー ビリー・サイアニスがペットのヤギを連れて入場しようとしたところ、球団はヤギの入場を拒否。

これに激怒したビリーは「カブスはもう二度とワールドシリーズを制覇できない」と激怒して球場を後にし、この言葉が呪いとなったとの逸話が生まれます。

実際にカブスはこのシリーズで敗れ、以降2016年までの71年間、ワールドシリーズへの進出すら叶わなくなってしまいます。

スティーブ・バードマン事件

2003年、カブスは地区優勝を果たし、ナ・リーグ チャンピオンシップ・シリーズ(NLCS)まで駒を進めます。

相手はマーリンズ。カブスがリーグ優勝に大手をかけて挑む第6戦。

3-0とカブスのリードで迎えた8回1アウトランナーなし。レフト線へのファウルフライをレフト モイザル・アルーがキャッチしようとした瞬間、スタンドのカブスファンが手を伸ばしてボールに触れたことで弾いてしまい、アルーはボールを捕球できず。

この後、カブスはマーリンズに大逆転を許し、続く第7戦にも敗れワールドシリーズ進出を逃してしまいます。

このファンの妨害行為は「スティーブ・バードマン事件」としてカブスファンの間で語り継がれています。

悲願のワールドシリーズ制覇

2015年、カブスは地区3位ながらワイルドカードを獲得し、NLCSまで進出します。この年はアンソニー・リゾ、クリス・ブライアントが活躍し、当時22歳のハビアー・バエズも台頭し始めます。

2016年、シーズン103勝を挙げて地区優勝を果たしたカブスは、ディビジョン・シリーズ(NLDS)でジャイアンツを3勝1敗で破ると、続くNLCSではドジャースを4勝2敗で破り、1945年以来のワールドシリーズ進出を決めます。

ワールド・シリーズではクリーブランド・インディアンスと対戦。この対戦カードは当時ワールドシリーズ制覇から最も遠ざかっているカブス(107年間)と、2番目に遠ざかっているインディアンス(67年間)と言うカードとなりました。

シリーズはインディアンス優位に進み、第4戦終了時点で3勝1敗とシリーズ制覇に大手をかけます。

しかしカブスは第5戦に逆転勝利し、続く第6戦にも勝利して逆王手をかけます。

第7戦は延長戦までもつれ、ベン・ゾブリストのタイムリーで勝ち越しに成功。最後は粘るインディアンスを振り切ってカブスが勝利。

108年ぶりのワールドシリーズ制覇により、ついにビリー・ゴートの呪いが解かれることになりました。

近年のカブス

ワールドシリーズ制覇した翌年の2017年もNLCSまで進出しますが敗退。2018年はワイルドカードで破れます。

2020年オフにはジョン・レスターとカイル・シュワーバーがFAでチームを去り、2021年はトレードデッドラインで売り手にまわり、リゾ、バエズ、ブライアントがトレード放出され、ワールドシリーズ制覇の主力メンバーのほどんどがチームを去り、チームは解体されました。

チームは再建期を迎え2023年、2024年と地区2位に終わり、プレーオフには届きませんでしたが、プロスペクトを多く抱え、今シーズンはプレーオフ進出に期待がかかります。

過去の主な名選手

  •  アーニー・バンクス (SS/1B

「Mr. Cub(ミスター・カブ)」として親しまれたカブスの象徴的存在。通算512本塁打を記録し、MVPを2度受賞。1977年に殿堂入り。

  • ロン・サント(3B)

9度のオールスター選出、5度のゴールドグラブ賞受賞。通算342本塁打、1,331打点を記録。2012年にアメリカ野球殿堂入り。

  • ファーガソン・ジェンキンス(RHP)

カナダ出身の伝説的投手。カブス所属時の1971年にサイ・ヤング賞受賞。通算284勝、3,192奪三振。1987年にカナダ野球、1991年にアメリカ野球殿堂入りを果たす。

  • ビリー・ウィリアムズ(OF)

6度のオールスター選出。1987年に殿堂入り。

  • ライアン・サンドバーグ(2B)

1984年にMVP受賞。ゴールドグラブ賞受賞9回の守備職人。2005年に殿堂入り。

過去にカブスに所属した日本人選手

カブスには過去10人の日本人選手が所属しており、2022年から鈴木誠也が、2024年から今永昇太が所属しています。

  • 福留孝介(2008〜2011年)
試合打席打率ホームラン打点盗塁
5131967.2623716927
  • 田口壮(2009年)
試合打席打率ホームラン打点盗塁
612.273000
  • 藤川球児(2013〜2014年)
試合勝利敗戦イニング三振防御率
291126.2315.74
  • 高橋尚成(2013年)
試合勝利敗戦イニング三振防御率
3003.036.00
  • 和田毅(2014〜2015年)
試合勝利敗戦イニング三振防御率
2155101.2883.36
  • 川崎宗則(2016年)
試合打席打率ホームラン打点盗塁
1426.333012
  • 上原浩治(2017年)
試合勝利敗戦イニング三振防御率
493443.0503.98
  • ダルビッシュ有(2018〜2020年)
試合勝利敗戦イニング三振防御率
511514294.23713.79
  • 鈴木誠也(2022〜)
試合打席打率ホームラン打点盗塁
3811614.2775519331
  • 今永昇太(2024〜)
試合勝利敗戦イニング三振防御率
29153173.11742.91

カブスの2024年シーズンの成績

チーム戦績

勝利敗戦勝率順位最終戦績
8379.512地区2位地区2位

地区2位でポストシーズン進出を逃しています。

打撃成績

試合数得点平均得点HR盗塁打率出塁率長打率OPS
1627364.52170143.244.317.378.710

チームの打撃はほぼMLB平均程度。ホームラン数は20位と下位でした。

投手成績

イニング数平均失点防御率四球失点自責点
1432.14.133.78485669602

先発の防御率、WHIPは全体でも上位ですが、奪三振は今永とスティール以外が少ないため、全体で26位と下位でした。

野手成績

名前(ポジション)年齢試合打席HR盗塁打率OPSwRC+rWAR
ミゲル・アマヤ(C)2511736380.232.64483
1.9
マイケル・ブッシュ(1B)26152567212.248.7751192.8
ニコ・ホーナー(2B)27151641731.273.7081033.7
ダンズビー・スワンソン(SS)301495931619.242.70199
4.0
クリストファー・モレル(3B)25103421187.199.67592
0.2
イアン・ハップ(LF)291546572513.243.7821223.9
ピート・クロウ=アームストロング(CF)221234101027.237.670872.3
鈴木誠也(RF)291325852116.283.8481383.5
コディ・ベリンジャー(DH)29130569189.266.751109
2.2
マイク・トークマン(RF)3310935076.248.723111 0.6
イサック・パレイデス(3B)255221231.223.633860.4
パトリック・ウィズダム(1B/3B)327517485.171.62975-0.4

鈴木誠也は打率.283、ホームラン21本で、チームトップのwRC+138をマーク。

イアン・ハップ、オフにトレード加入したマイケル・プッシュが打線を牽引しました。

ダンスビー・スワンソンはスピードのある好守のショートで、2024年はDRS 7、OAA 18と大幅なプラスを記録し、打撃でもソリッドな活躍を見せています。

また、デビューを果たした22歳のピート・クロウ=アームストロングは俊足のセンターでDRS 11、OAA 14を記録しています。

選手紹介で使用している指標はこちらの記事で解説しています。

投手成績

名前(役割)年齢登板投球回敗戦奪三振WHIP防御率FIPrWAR
今永昇太(SP)3029173.11531741.0212.913.723.0
ジェームソン・タイヨン(SP)3228165.11281251.1313.273.922.2
ハビアー・アサド(SP)2629147.076   
124
1.4013.734.641.6
ジャスティン・スティール(SP)2824134.2551351.0993.073.231.9
カイル・ヘンドリクス(SP)3429130.2412871.4545.924.98-1.6
名前(役割)年齢登板イニングセーブ奪三振防御率FIPWHIPrWAR
ヘクター・ネリス(CL)354644.08417463.894.101.5230.1
ドリュー・スマイリー(RP)355058.2480563.844.901.3980.0
タイソン・ミラー(RP)284950.1511422.153.620.8151.3
ポーター・ホッジ(RP)233943.0319521.882.750.8841.3
マーク・ライターJr.(RP)333936.1240534.212.121.101-0.3

今永は173.1イニングを投げて防御率2.91とチームトップの成績を記録。1年目にしてカブス先発陣を牽引しました。

ブルペン陣は全体的に中位の成績ですが、四球数が若干多めでした。

23歳のポーター・ホッジがデビューし39試合、43イニングで防御率1.88、奪三振率31.7%を記録しており、素晴らしいパフォーマンスを見せました。

2025年シーズンの展望

生成AIによる画像を使用しています

予想ラインナップ

予想スタメン

ポジション名前年齢打席
レフトイアン・ハップ30
DH鈴木誠也30
ライトカイル・タッカー28
ファーストマイケル・プッシュ27
ショートダンズビー・スワンソン31
センターピート・クロウ=アームストロング22
サードマット・ショウ23
キャッチャーミゲル・アマヤ26
セカンドジョン・バーティ35

ベンチメンバー

ポジション名前年齢打席
キャッチャーカーソン・ケリー30
内野ジャスティン・ターナー40
UTゲージ・ウォークマン25
ユーティリティビダル・ブルハン27

ベリンジャーをヤンキースへトレード放出。アストロズからカイル・タッカーを獲得を獲得しています。

鈴木誠也はDHメインのシーズンとなりそうです。

また、マリナーズから40歳のベテラン、ジャスティン・ターナーを1年契約で獲得。

タッカー獲得の対価で放出したパレイデスに代わり、サードにはカブスNo.1プロスペクトのマット・ショウが開幕スタメンに名を連ねる見込みです。

投手陣の予想

先発ローテーション

役割名前年齢
先発1今永昇太31
先発2ジャスティン・スティール28
先発3ジェイムソン・タイヨン33
先発4マシュー・ボイド34
先発5コリン・レイ34

ブルペン投手

役割名前年齢
クローザーライアン・プレスリー36
セットアッパーポーター・ホッジ24
セットアッパーライアン・プレイジャー37
リリーフタイソン・ミラー29
リリーフネイト・ピアソン28
リリーフケイレブ・シルバ38
リリーフジュリアン・メリーウェザー33

東京での開幕投手が決まっている今永が先発1番手となり、スティール、タイヨンと続きます。4番手にはガーディアンズからFAで獲得したベテラン左腕のマシュー・ボイドが入り、5番手にはかつてソフトバンクにも所属していたコリン・レイが加わりました。

ブルペン陣にはアストロズからトレードで獲得したライアン・プレスリーがクローザーとなり、セットアッパーの1人にはドジャースからトレード加入したライアン・プレイジャーが入ります。

予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs

カブスのプロスペクト

カブスにはMLB Pipelineのプロスペクトランキング100位以内に入る選手が7人いますので、ピックアップしてご紹介します。

名前(ポジション)年齢プロスペクトランク順位
マット・ショウ(INF)2319
ケイド・ホートン(RHP)2351
オーウェン・ケイシー(OF)2253
モイゼス・バレステロス(C/1B)2168
ジェームズ・トリアントス(2B/OF)2272
ケビン・アルカンタラ(OF)2289
ジェファーソン・ロハス(SS/SB)1996
  • マット・ショウ

2023年ドラフト全体13位指名。

昨年のプレミア12でもアメリカ代表メンバーとして来日し、最多打点を記録。

175センチと小柄ながら、広角に強い打球を打てるのが魅力。2024年はマイナーでホームラン21本、OPS.867、31盗塁を記録しています。

  • ケイド・ホートン

2022年のドラフト全体7位指名。

2024年は故障により9登板にとどまりましたが、2023年はA+とAAで21試合に登板し、防御率2.65、奪三振率33.5%を記録。

4シームを中心にスライダー、カーブ、チェンジアップで組み立て、打者を翻弄します。

  • オーウェン・ケイシー

2020年のドラフトでパドレスから2巡目指名を受けます。

カブスへはダルビッシュのトレード対価の1人として加入。

2024年はAAAで打率.278、ホームラン19本、OPS.848、wRC+121を記録し、申し分ないパワーを見せました。

四球は多いですが、三振率も高いので、コンタクト能力を高められればメジャーでも実力を発揮できそうです。

ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2025

成績引用:Baseball Reference, FanGraphs

まとめ

シカゴ・カブスは1876年のナ・リーグ創設とともに誕生したMLBで最も長い歴史を持つ球団の一つです。

1900年代初頭に黄金期を築き上げますが、ビリー・ゴートの呪い以降、2016年まで108年間ワールド・シリーズ制覇から遠ざかります。

現在はプレーオフを狙える戦力を有し、多くのプロスペクトを抱えていて、これからが楽しみなチームの一つです。

東京シリーズでは今永昇太が開幕を務め、2番DHに鈴木誠也と2人の日本人選手が出場予定です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の記事が参考になれば、幸いです。

チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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