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こんにちは、Chanです。
近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBに興味を持つ方が増えています。
「MLBに贔屓チームを持ちたい。」
「だけど、MLBは30チームもあるし調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。
MLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLB観戦が好きという方向けまで、MLB全30球団をそれぞれ紹介しています。
今回はナショナル・リーグ中地区から、ミルウォーキー・ブルワーズをご紹介します。
本記事ではブルワーズの球団概要から歴史、過去の名選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。
この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。
ミルウォーキー・ブルワーズとは

球団概要
- 創設: 1969年 (創設時はシアトル・パイロッツ)
- 本拠地: ウィスコンシン州ミルウォーキー
- ホーム球場: アメリカン・ファミリー・フィールド
- 所属リーグ: ナショナル・リーグ(National League)※97年まではアメリカン・リーグに所属
- 地区: ナ・リーグ中地区( NL MIDDLE )
- 略称: MIL
- チーム名の由来: ブルワーズ(Brewers)は「ビール醸造者」を意味し、ミルウォーキーのビール産業の歴史にちなんで名付けられました。
- オーナー: マーク・アタナシオ
- 監督: パット・マーフィー
- ワールドシリーズ優勝 なし
- リーグ優勝 1回 (1982)
- 地区優勝 6回(1982, 2011, 2018, 2021, 2023, 2024)
- ワイルドカード獲得 3回(2008,2019, 2020)
ブルワーズの歴史

1969年にシアトル・パイロッツとして創設され、1970年にミルウォーキーへ移転し、現在のミルウォーキー・ブルワーズとなりました。
当初はア・リーグに所属していましたが、1998年にナ・リーグへ移籍しました。
シアトル・パイロッツとして球団創設!本拠地移転しミルウォーキー・ブルワーズへ改称
1969年、シアトルを本拠地とするシアトル・パイロッツとしてア・リーグに新規参入。
1970年、財政難により、シーズン開幕直前にミルウォーキーへ移転し、球団名をミルウォーキー・ブルワーズと改称。
1972年、ワシントン・セネターズのテキサス移転に伴い、レンジャーズと入れ替わる形となってア・リーグ東地区へ移動。
ア・リーグ時代のブルワーズ
チーム創設から間もない1970年代は苦戦が続く苦しいチーム状態でしたが、ハービー・ユースタス監督時代から徐々にチームが安定し始めます。
1982年、ロビン・ヨーント、ポール・モリターらの活躍でフランチャイズ初のワールドシリーズ出場を果たします。
この年のチームは「ハーヴェイの壁(Harvey’s Wallbangers)」と呼ばれ、強力な打撃力を誇りました。
ナ・リーグ移籍から現在まで
1998年、MLBのリーグ再編により、ナ・リーグ中地区へ移籍新球場 ミラー・パーク(現アメリカン・ファミリー・フィールド)が2001年に開場。
2008年、26年ぶりのプレーオフ進出。2011年、地区優勝し、ナ・リーグチャンピオンシップシリーズ(NLCS)に進出(カージナルスに敗退)。
2018年、NLCSでロサンゼルス・ドジャースと激闘を演じるも敗退。この年、クリスチャン・イエリッチがMVPを獲得し、球団のスター選手となりました。
近年では安定してプレーオフに進出する強豪チームとなり、堅実な投手陣と守備、機動力を併せ持つバランス型のチームです。
5種類のソーセージの着ぐるみが球場内を走るソーセージレースが球場の名物イベントです。
ブルワーズの過去の主な所属選手

- ロビン・ヨーント(SS/OF)
ブルワーズ一筋20年のチームの伝説的フランチャイズプレーヤーで、チーム史上最多の通算 3,142安打記録保持者。「19」は永久欠番。1999年に殿堂入り。
- シーズンMVP:2回
- シルバースラッガー賞:2回(ショート部門2回、外野手部門1回)
- ゴールドグラブ賞:1回(ショート部門)
- オールスター選出:3回
- ポール・モリター( 3B/DH)
通算 2,281安打をブルワーズで記録。1987年に記録した39試合連続安打はブルワーズ最長記録。背番号「4」は永久欠番。2004年に殿堂入り。2015年よりブルワーズの監督に就任し、2017年に最優秀監督賞を受賞。
- シルバースラッガー賞:4回(DH部門、ブルワーズ在籍時に2回)
- オールスター選出:7回(ブルワーズ在籍時に3回)
- セシル・クーパー(1B)
1980年にブルワーズ記録となるシーズン219安打を記録。
- 打点王:2回(ブルワーズ在籍時)
- シルバースラッガー賞:3回(ファースト部門)
- ゴールドグラブ賞:3回(ファースト部門)
- オールスター選出:5回(すべてブルワーズ在籍時)
- ライアン・ブラウン(OF)
ブルワーズ一筋14年。2000年代後半〜2010年代のブルワーズの中心選手。通算352本塁打のスラッガー。
- ホームラン王:1回
- シーズンMVP:1回
- シルバースラッガー賞:5回(外野手部門)
- オールスター選出:6回
- ローリー・フィンガーズ(RHP)
1981年にブルワーズに加入し、クローザーとして活躍。1992年に殿堂入り。
- 最多セーブ投手:3回(ブルワーズ在籍時に1回)
- 最優秀救援投手:4回(ブルワーズ在籍時に1回
- サイ・ヤング賞:1回(ブルワーズ在籍時)
- シーズンMVP:1回(ブルワーズ在籍時)
- オールスター選出:7回(ブルワーズ在籍時に2回)
過去に所属した日本人選手
ブルワーズには過去、6人の日本人選手が在籍していました。
- 野茂英雄(1999年)
- マック鈴木(2001年)
- 野村貴仁(2002年)
- 大家友和(2005-2006年)
- 斎藤隆(2011年)
- 青木宣親(2012-2013年)
2024年シーズンの成績

チーム戦績
| 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 順位 | 最終戦績 |
| 93 | 69 | .574 | 地区1位 | ワイルドカード・シリーズ敗退 |
2024年は93勝を挙げてナ・リーグ中地区制覇。
打撃成績
| 試合数 | 得点 | 平均得点 | HR | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
| 162 | 777 | 4.80 | 177 | 217 | .248 | .326 | .403 | .729 |
チームの打撃成績は、得点数・1試合あたりの平均得点はMLB全体6位。
HRや2ベースはMLB平均を若干下回っています。
しかし、四球数はMLB全体3位で、出塁率は全体4位、盗塁数は全体2位と出塁率の高さと盗塁で長打をカバーし、得点しています。
投手成績
| イニング数 | 平均失点 | 防御率 | 四球 | 失点 | 自責点 |
| 1456.0 | 3.96 | 3.65 | 494 | 641 | 586 |
投手成績は1試合あたりの平均失点数は3.96と全体5位、チーム防御率も全体5位となっています。
主な選手の紹介

野手
※太字選手は新加入 成績は2024年シーズン
| ポジション | 名前(年齢) | 打席 | 試合 | 打率 | HR | OPS | rWAR |
| C | ウィリアム・コントレラス(27) | 右 | 155 | .281 | 23 | .831 | 4.9 |
| 1B | リス・ホスキンズ(32) | 右 | 131 | .214 | 26 | .722 | -0.2 |
| 2B | ブライス・トゥラング(25) | 左 | 155 | .254 | 7 | .665 | 4.7 |
| SS | ジョーイ・オルティーズ(26) | 右 | 142 | .239 | 11 | .726 | 2.7 |
| 3B | ケーレブ・ダービン (25) | 右 | 90 ※マイナーリーグ | .275 | 10 | .839 | – |
| LF | ジェイク・バウアーズ(29) | 左 | 116 | .199 | 12 | .662 | -0.4 |
| CF | ジャクソン・チョーリオ(21) | 右 | 148 | .275 | 21 | .791 | 3.8 |
| RF | サル・フレリック(25) | 左 | 145 | .259 | 2 | .655 | 2.1 |
| DH | クリスチャン・イェリッチ(33) | 左 | 73 | .315 | 11 | .909 | 2.2 |
| C | エリック・ハッス(30) | 左 | 30 | .273 | 5 | .819 | 0.4 |
| UT | ビニー・キャプラー(28) | 右 | 3 | .111 | 0 | .333 | -0.1 |
| OF | ダズ・キャメロン(28) | 右 | 66 | .200 | 5 | .587 | -0.5 |
| UT | アイザック・コリンズ(27) | 両 | 11 | .118 | 0 | .328 | -0.3 |
20-20を達成するなど、昨シーズン鮮烈なメジャーデビューを果たし、チームの生え抜きスター選手となったジャクソン・チョーリオが打撃の中心です。
MLBトップレベルのキャッチャー ウィリアム・コントレラス、昨シーズンは50盗塁をマークしキャリア初のゴールドグラブを受賞したブライス・トゥラングといった20代の野手陣。
リス・ホスキンスやクリスチャン・イェリッチといった実績あるベテラン野手が融合し、非常にバランスのいい布陣となっています。
昨シーズンは69試合に出場しOPS.812をマークし、ネクストブレイク候補となった外野手 ギャレット・ミッチェルは腹斜筋を痛めて10日間の故障者リスト入りしています。
投手
※太字選手は新加入 成績は2024年シーズン
| 役割 | 名前(年齢) | 投 | 試合 | イニング | 奪三振 | 防御率 | rWAR |
| SP1 | フレディ・ペラルタ(28) | 右 | 32 | 173.2 | 200 | 3.68 | 2.5 |
| SP2 | トビアス・マイヤーズ(26) | 右 | 27 | 138.0 | 127 | 3.00 | 2.7 |
| SP3 | チャド・パトリック(26) | 右 | 26 ※マイナーリーグ | 136.1 | 145 | 2.90 | – |
| SP4 | クイン・プリスター(24) | 右 | 1 | 5.0 | 2 | 1.80 | 0.2 |
| SP5 | ホセ・キンタナ(36) | 左 | 31 | 170.1 | 135 | 3.75 | 2.5 |
| CL | トレバー・メギル(31) | 右 | 48 | 46.1 | 50 | 2.72 | 1.3 |
| SU | ジャレッド・ケイニグ(31) | 左 | 55 | 62.0 | 63 | 2.47 | 1.5 |
| SU | エブナー・ウリベ(24) | 右 | 14 | 14.1 | 14 | 6.91 | -0.4 |
| RP | グラント・アンダーソン(27) | 右 | 23 | 26.2 | 29 | 8.10 | -1.1 |
| RP | ニック・ミヤーズ(28) | 右 | 13 | 12.1 | 18 | 7.30 | -0.3 |
| RP | クレイグ・ヨーホー(25) | 右 | 48 ※マイナーリーグ | 57.2 | 101 | 0.94 | – |
ブルワーズ先発陣は多くの故障者を抱えています。肩の手術により24年シーズン全休となったブランドン・ウッドラフ、ハムストリングの負傷により15日間の故障者リスト入りとなったアーロン・シバーリ、広背筋の負傷により60日間の故障者リスト入りとなったDL・ホールなど。
本来ローテーションに入ってくるスターターを複数人欠く厳しい状況です。
今季もフレディ・ペラルタがローテーションの1番手を担い、今季デビューのチャド・パトリックやメッツからFA加入したベテラン左腕 ホセ・キンタナ、4月にレッドソックスからトレードで獲得したクイン・プリスターなどの新戦力でローテーションを回していきます。
昨シーズンの前半、デビン・ウィリアムズ不在の中、見事に代役を務めたトレバー・メギルが今季もクローザーとして9回を投げます。
ブルペンには昨季A +からAAAの三階層で48試合に登板し、防御率0.94、奪三振率42.4%を記録したクレイグ・ヨーホーがデビュー。
今のところ制球に苦労していますが、投球の大部分を占めるチェンジアップや大きく変化するスイーパーを制球できればブルペン陣の中核を担う存在となりそうです。
ブルワーズのプロスペクト

ブルワーズには4人のプロスペクトランキングトップ100入りした選手がいます。
| 名前(ポジション) | 年齢 | プロスペクトランク順位 |
| ヤファーソン・ケロ(C) | 22 | 43 |
| ヘスス・マデ(SS/3B) | 17 | 51 |
| クーパー・プラット(SS) | 20 | 52 |
| ジェイコブ・ミジロウスキー | 23 | 95 |
ヤファーソン・ケロ
A master behind the dish.
— Milwaukee Brewers (@Brewers) November 14, 2023
Congrats to Jeferson Quero, Minor League Baseball’s Gold Glove catcher! pic.twitter.com/tCdZbxQKsG
19年国際FAで加入。
24年は開幕戦で肩を負傷。手術のため、残りシーズン全休となった。
23年はマイナーリーグのゴールドグラブを受賞するなど、フレーミング技術とポップタイム(キャッチャーが投球を捕球してから送球がセカンドベースに到達するまでの時間)の速さを兼ね備え、捕手能力の高さに優れています。
打撃ではAAで90試合に出場し、16HR、打率.262、OPS.779、wRC +105をマーク。
好守に優れたキャッチャーとしてウィリアム・コントレラスの後継者有力候補です。
ジェイコブ・ミジロウスキー
Opening Pitch for Thursday, June 12
— Sean Zerillo (@SeanZerillo) June 12, 2025
Most anticipated Starting Pitcher debuts for the Brewers this century:
2001: Ben Sheets
2007: Yovani Gallardo
2025: Jacob Misirowski
🔗https://t.co/IADZyziuCR pic.twitter.com/pCIVmhQkkW
22年ドラフト2巡目。
6フォート7インチ(201cm)の長身から繰り出される平均99.2マイルの4シームを主体に、スライダー、カーブ、チェンジアップが持ち玉。
マイナー時代から速球には定評がありましたが、制球面に課題を抱えていました。メジャー昇格後も与四球率は12.2%と高いですが、奪三振率も高くエースとしてのポテンシャルを見せています。
ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2025
成績引用:Baseball Reference, FanGraphs
まとめ
ミルウォーキー・ブルワーズは1969年のMLBエクスパンションで創設されたチームの一つです。
ブルワーズはスモールマーケットのチームながら戦略的なチーム運営により近年ではプレーオフの常連となっています。
まだワールドシリーズ制覇はありませんが、そのポテンシャルはありますので、今季のブルワーズの動向にも注目してみてください。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
この記事が参考になれば幸いです。
チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference
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