【MLB】トレードの仕組みとよくあるトレードのパターンを解説!2025-2026年トレード候補一覧も紹介!

MLB
本記事にはプロモーションが含まれています

メジャーリーグのオフシーズンは、FAやトレードの話題が最も盛り上がる時期です。

先日も、メッツとレンジャーズの間でブランドン・ニモマーカス・セミエンという“契約総額1億ドル超え”の大物同士が電撃トレード。

さらに、カージナルスとレッドソックス間ではソニー・グレイと若手投手2名のトレードが成立し、大きな話題となりました。

「トレードの仕組みが知りたい」「どんな選手がトレードされるの?」 「注目のトレード候補は?」そんな疑問を持つファンも多いはずです。

本記事では、MLBトレードの仕組みからトレードのよくあるパターン(実例つきで解説)トレード拒否権をわかりやすく解説。2025–2026年のトレード候補選手もご紹介します。

FA市場の動向次第でトレード戦線も大きく変化します。この記事を読むことで、オフシーズンをより深く、より楽しく追えるようになるはずです。

FAについてはこちらの記事で解説しています。

スポンサーリンク

トレードの仕組み

トレードとは、チーム同士が選手の保有権利を交換することです。

MLBでは年間を通じて数百件のトレードが成立しますが、特にオフシーズンとトレードデッドラインに多くのトレードが行われます。

選手トレード

選手同士を交換するトレードで、最も一般的な形式です。

1対1のトレードから実績のある選手1人と若手有望株複数人のトレードまで規模はさまざまです。

金銭トレード

獲得側のチームが相手チームに金銭を支払って選手を獲得するトレード形式です。

選手と金銭のトレードだけでなく、選手同士のトレードに加えて金銭も含めるケースもあります。

高年俸の選手がトレードされる際に、前所属チームから年俸の一部負担として金銭を含む際に用いられます。

三角トレード

3つ以上のチームが介在するトレード形式です。

2チーム同士のトレードでは獲得したい選手と放出したい選手の条件が合致しない場合に、第3のチームを介することで、全てのチームのニーズを満たすために行われます。

トレードの代表的なパターン

では実際にどのような選手がトレードされるのか、代表的なパターンをご紹介します。

パターン目的チーム(買い手)目的チーム(売り手)交換の対象となる選手主要な動機
1:レンタル補強コンテンダー翌シーズン以降に賭けるチーム/中途半端なチーム期間の短いスター選手 ⇔ トップ〜ミドル級プロスペクト短期的な成功(プレーオフ進出、WS制覇)
2:再建のための放出コンテンダー再建期チーム契約残り年数のあるスター選手 ⇔ トッププロスペクト・パッケージ長期的な組織力の再構築
3:サラリーダンプ資金力のあるコンテンダー/中堅財政難のチーム高額年俸選手(年俸負担あり) ⇔ 低ランクプロスペクト贅沢税課税回避、予算削減、贅沢税超過ペナルティのリセット

1:コンテンダー(優勝・プレーオフ進出を狙うチーム)による「レンタル」補強戦略

トレードデッドラインで最も多く見られるトレードのパターンです。

レンタル選手とは、トレードされたシーズン終了後に契約が満了し、フリーエージェント(以下FA)となる選手を指します。このパターンは、優勝を目指すコンテンダーチームがロスターの穴を埋めるためにピンポイントで即戦力選手を獲得する戦略において行われます。

買い手チームは、プレーオフ進出ワールドシリーズ制覇という短期的な目標達成を目的としています。

一方、売り手チームにとっては、FAで失うことがほぼ確定している選手を、プロスペクトに代替えするマネジメント戦略が極めて重要となります。

2016年:アロルディス・チャップマンとプロスペクト複数人によるトレード

過去に行われたこのパターンの代表的な例として、2016年のトレードデッドラインにおけるアロルディス・チャップマンの移籍は、レンタル補強戦略の典型的な成功例です。

当時、カブスは長年の悲願であったワールドシリーズ制覇を目指しており、ブルペン強化が急務でした。カブス(買い手)はヤンキースから、球界最速の剛腕クローザーのチャップマンを獲得しました。

このトレードの対価は、わずか数ヶ月の在籍に対するものとしては高額なものでした。

ヤンキース(売り手)は、当時カブス組織内のトッププロスペクトであり、MLB全体でも24位にランクされていた遊撃手のグレイバー・トーレスを筆頭に、ビリー・マッキニー、アダム・ウォーレンら計4選手を獲得しています。

トレードの評価

このトレードは短期的な成功と長期的な球団戦略の合理的なトレードとなりました。

カブスはチャップマンの貢献によって悲願のワールドシリーズ制覇を果たし、ヤンキースは翌シーズン以降の編成のコアとなるトーレスを獲得し、後にヤンキースの主力打者として成功を収めています。

このケースは短期的な目標達成(買い手チーム)と長期戦略としての若手有望株獲得(売り手チーム)という戦略目標を、両チームが同時に達成できた事例として評価されています。

2:長期再建のためのプロスペクト獲得

再建期にあるチームが将来を担うための資金源とするのがこのパターンです。

放出されるのは、通常FAまで1年以上の契約が残っている主力選手です。

FAまでの残り年数が長ければ長いほど、買い手チームが複数年、選手のパフォーマンスを担保できるため、対価として要求されるプロスペクトのパッケージ規模と質は増大します

再建期のチームの戦略は、将来のチームのコアとなるトッププロスペクトを大量に獲得し、長期的な組織の再構築を図ることにあります。

クリス・セールとプロスペクト複数人によるトレード

2016年オフシーズンに成立したクリス・セールのトレードは、本格的な再建開始を示すトレードの典型です。

ホワイトソックスは、複数年の契約(オプション含む)が残っていた球界屈指のエースを放出することで、チームの全面的な再建へと踏み切りました。

ホワイトソックスが得た対価は、当時のMLB Pipelineでプロスペクトランク5位の内野手ヨアン・モンカダ、100マイルの速球を誇るトップ30プロスペクトのマイケル・コペックを含む4人を獲得しました。

トレードの評価

このトレードが示すのはトッププロスペクトの代替不可能性です。

クリス・セールのような確立されたスター選手をトレードする際、その対価として球界トッププロスペクトが要求される事実は、目先のシーズン成績よりも、若く、安価で、球団が長期保有可能なプロスペクトの潜在的な価値が、チームにとってより重要であることを示した例です。

3:財務的制約による「サラリーダンプ」トレード

サラリーダンプ(年俸削減)トレードは、チームの財務的制約によるトレードパターンです。

このケースの目的はチームのペイロール(年俸額/年俸予算)削減、あるいは贅沢税ペナルティの回避やリセットにあります。

贅沢税についてはこちらの記事で解説しています。

高額年俸選手を放出する際、売り手チームは、買い手チームの財務的負担を軽減するために、残りの年俸の一部または全部を負担します。

年俸負担の割合が大きければ大きいほど、売り手が見返りとして得られるプロスペクトの質は、事実上最低限のものとなります。

ソニー・グレイと若手投手2人のトレード

2025年11月26日(現地時間)にカージナルスとレッドソックスの間で成立したベテラン右腕のソニー・グレイ+金銭と若手有望株2人のトレードがこのパターンの最新の例です。

チームの再建に舵を切ったカージナルスは高額年俸のベテランを放出し、来シーズン26歳のリチャード・フィッツと22歳のブランドン・クラークと入れ替えることでチームの将来を見据えた取引を行いました。

一方のレッドソックスはクロシェに続く先発補強が命題となっており、実績のあるベテラン投手を金銭とともに低コストで獲得。ローテーションの確保に成功しました。

トレードの評価

このケースのトレードは売り手チームがサラリーダンプを優先した結果、放出した選手と金銭の対価としては価値が低い選手をつかまされるケースが散見されます。

今回の例では売り手のカージナルスが既にメジャーデビューを果たしている即戦力投手とチーム7位のプロスペクトの獲得に成功したので、現時点では両チームにメリットのあるトレードと評価できそうです。

スポンサーリンク

トレードは拒否できる?

トレードは拒否することができますが、拒否権を持っていることが前提となります。

トレード拒否権を獲得する主な方法は2つです。

「10-and-5 rights」を取得する

10-and-5 rights」と呼ばれる権利を獲得すると、自動的に全チームへのトレード拒否権を得ることができます。

取得条件は、メジャーリーグでの通算10年以上プレーし、かつ同一チームに5年以上在籍している選手です。

契約にノートレード条項を盛り込む

選手によっては契約内容にノートレード条項と呼ばれるトレード拒否権を盛り込むことがあります。

トレード拒否の対象は一部のチームまたは全チームなどさまざまです。

特にスター選手や大型契約を結ぶ選手には、ノートレード条項が含まれるケースがほとんどです。

トレード拒否権を持つ選手をトレードすることはできる?

トレード拒否権を持つ選手をトレードすることは可能です。

しかし、トレードすることに対して事前に選手の同意を得る必要があります

選手がトレードを拒否すればそのトレードは成立しませんが、選手が同意すればトレードが行われます

2025-2026年のトレード候補

今オフシーズンにトレード候補として挙がっている選手をご紹介します。

カージナルス:ノーラン・アレナド(35)ー 3B

実績十分のベテラン三塁手です。

守備力は健在ですが、打撃は下降線を辿っており、2025年シーズンはキャリア初めてOPS.700を下回りました。

アレナドの残り契約は2年総額3,100万ドルです。カージナルスが望む対価が得られれば、グレイのように年俸を負担しての放出もあり得ます。

試合HR打率出塁率長打率OPSwRC+fWARrWAR
10712.237.289.377.666840.91.3

ナショナルズ:マッケンジー・ゴア(27)ー LHP

縦の変化量の多いカーブとスライダーで多くの三振を奪う、メジャー4年目の左腕。

後半戦はやや失速しましたが、前半戦19登板で110.1回、防御率3.02、FIP2.96と高いパフォーマンス披露し、キャリア初のオールスターにも選出されました。

特に2025年シーズン初登板では6回被安打1、13奪三振と圧巻の投球を披露しています。

FAまで残り年数は2年。ナショナルズの要求する対価次第でトレードの可能性は高くなっています。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
30159.227.29.44.173.742.93.0

カージナルス:ブレンダン・ドノバン(28)ー 2B/LF

三振が少なくコンタクト能力の高さが評価されています。

メジャー4年目の今シーズンは自身初のオールスターにも選出され、メインのセカンドとレフト以外にも複数ポジションの経験があるユーティリティ性の高さも魅力です。

今オフはセカンドのFA選手が少なく、グレイバー・トーレスがタイガースと再契約したこともあり、セカンドや外野を強化したいチームからの需要は高まりそうです。

試合HR打率出塁率長打率OPSwRC+fWARrWAR
11810.287.353.422.7751192.92.7

ロイヤルズ:クリス・ブービッチ(27)ー LHP

トミージョン手術から復帰となった2025年シーズンは先発に転向し、素晴らしいパフォーマンスを披露。

自身初のオールスターにも選出されました。

左肩の腱板損傷で8月以降は欠場となりましたが、現在は投球再開可能となっています。

FAまで残り1年。ロイヤルズは外野とセカンドの強化が必須で、補強に向けてトレード候補筆頭と見られています。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
20116.124.48.22.552.893.33.1

ツインズ:ジョー・ライアン(30)ー RHP

2025年シーズンは31試合に登板し、キャリア最多となる171.0回を投げて防御率3.42を記録。

自身初のオールスターにも選出されました。所属しているツインズは夏のトレードデッドラインで選手を大放出しましたが、先発ローテーションは解体されませんでした。

レッドソックスがトレードデッドライン、ギリギリまでトレードの交渉を行っていたとの報道もあり、ツインズが求める条件と合致すればオフにもトレードの可能性があります。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
31171.028.25.73.423.743.14.5

レイズ:ブランドン・ラウ(31)ー 2B

2025年シーズンは自身4年ぶりの30本塁打超えを達成。

2019年以来のオールスターにも選出されました。セカンドの選手で4年連続の20本塁打超えは魅力的です。

夏のトレードデッドラインでもトレードが検討されていましたので、セカンドを補強したいチームから注目を集めそうです。

試合HR打率出塁率長打率OPSwRC+fWARrWAR
13431.256.307.477.7851231.71.9

ガーディアンズ:スティーブン・クワン(27)ー LF

打撃はコンタクト技術に優れ、リードオフマンの適性があります。

守備範囲の広さと肩の強さを兼ね備え、デビューから4年連続のゴールドグラブ受賞と守備力も一級品です。

毎年のように主力を積極的に放出したきたガーディアンズですが、FAまで残り2年となったクワンがトレードの対象となる可能性は十分にあります。

試合HR打率出塁率長打率OPSwRC+fWARrWAR
15611.272.330.374.705993.23.7

レッドソックス:ジャレン・デュラン(29)ー OF

長打力とスピードが魅力のデュラン。レッドソックスの外野はやや飽和気味となっており、デュランはトレード候補の1人ですが、FAまで3年保有できることを考えると対価は相当なものとなりそうです。

試合HR打率出塁率長打率OPSwRC+fWARrWAR
15716.256.332.442.7741113.94.7

ブルワーズ:フレディ・ペラルタ(29)ー RHP

2025年はキャリアハイのパフォーマンスを披露し、自身2度目のオールスター選出とサイ・ヤング投票5位と素晴らしいシーズンを過ごしました。

ペラルタの契約は2026年までで、今オフはブルワーズがクラブオプションを行使し、800万ドルで残留となりましたが、ブルワーズは過去にもFA残り1年のコービン・バーンズやデビン・ウィリアムズを放出してきた実績があり、トレードの可能性は残されています。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
33176.228.29.12.703.643.65.5

タイガース:タリク・スクーバル(30)ー LHP

2年連続2度目のサイ・ヤング賞を受賞し、名実ともに現役最高投手となりました。

スクーバルはFAまで残り1年。

タイガースはスクーバルに対して契約延長交渉を行っていますが、両者の希望額に2億5,000万ドルから3億ドル程度の開きがあるとの報道があり、契約延長には至っていません。

スクーバルが市場に出れば投手史上最高額となる4億ドル以上の価値が見込まれていますので、契約延長は難航しそうです。

スクーバルは来シーズンの優勝を狙うタイガースにとって必要不可欠な存在なので、オフの間のトレードの可能性は低いと見られています。

仮にタイガースが来シーズンつまずくような事態になると、トレードデッドラインでの放出の可能性は高くなりそうです。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
31195.132.24.42.212.456.66.5

ドジャース:タイラー・グラスナウ(32)ー RHP

ドジャースの先発ローテーションの1人、タイラー・グラスナウのトレードの噂が浮上しています。

ドジャースの来シーズンのローテーションは山本由伸、ブレイク・スネル、大谷翔平、エメット・シーアン、そして先発復帰の佐々木朗希に加え、2025年は全休となっていたギャビン・ストーンやリバー・ライアンもローテーション争いに加わると見られ、先発が余剰気味となっています。

トレードの障壁としては、グラウナウは怪我が多く、稼働面に懸念があることです。

また、残り2年6,500万ドルの契約に2028年の3,000万ドルのクラブオプションが含まれていますので、負担の大きさがハードルとなりそうです。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
1890.129.011.73.193.761.61.9

メッツ:千賀滉大(33)ー RHP

メッツは先発ローテーションの強化とセンターの補強を目指しており、千賀の相次ぐ怪我歴と信頼性の低下からトレードの有力候補の1人とされています。

メッツは今井達也の獲得に乗り出す可能性が高く、千賀の後継者として評価していることも、放出の根拠を高める要因の一つと考えられています。

千賀の契約は残り2年3,000万ドルと、2028年の1,500万ドルのクラブオプションが含まれています。

千賀のポテンシャルを考慮すると、健康的にシーズンを送ることができればエース級のパフォーマンスを期待できるので、契約内容は比較的安価です。

その点でトレード市場での千賀の需要は高いと見られています。

試合投球回K%BB%防御率FIP fWARrWAR
22113.122.611.43.024.121.42.1
スポンサーリンク

まとめ

トレードの仕組みとよくあるトレードのパターン、トレード候補選手の一覧をご紹介しました。

メジャーリーグのオフシーズンはFAとともにトレードによる選手の動きも活発です。

トレードの仕組みやパターンを知っておくことで、トレード候補となる選手の傾向もわかり、オフシーズンの動向も楽しむことができます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が参考になれば幸いです。

あなたのトレード候補選手の予想などをコメント欄で教えてください。

にほんブログ村 野球ブログ MLB・メジャーリーグへ
にほんブログ村

スポンサーリンク
MLB
スポンサーリンク
シェアする
chan-chanをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました