MLB30球団紹介!テキサス・レンジャーズ編

MLB

こんにちは、Chanです。

近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍によりMLBを観る方が増えていると思います。

MLB初心者の方向けにMLBの全30チームを紹介しています。

MLBを見始めたけど、色々なチームのことを知りたいと言う方!MLBに贔屓チームを作りたい方!是非記事を読んでいただきその一助になれば幸いです。

今回はアメリカン・リーグ西地区からテキサス・レンジャーズをご紹介します!

テキサス・レンジャーズとは

球団概要

  • 創設: 1961年(ワシントン・セネターズとして設立)
  • 本拠地: テキサス州アーリントン
  • ホーム球場: グローブライフ・フィールド
  • 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
  • 地区: ア・リーグ中地区(AL WEST)
  • オーナー:レイ・デービス、ボブ・R・シンプソン
  • チーム名の由来: テキサス州の警察組織「テキサス・レンジャーズ」より
  • ワールドシリーズ優勝1回(2023年)
  • リーグ優勝3回(2010年、2011年、2023年)
  • 地区優勝7回(1996年、1998年、1999年、2010年、2011年、2015年、2016年)
  • ワイルドカード2回(2012年、2023年)

参考: Wikipedia

球団の歴史

1901年からワシントンに本拠地を置いていたワシントン・セネターズは1960年にミネソタ州ミネアポリス移転しミネソタ・ツインズとなりました。

翌年、1961年の球団拡張により新たにワシントン・セネターズが創設。

1972年にテキサス州・アーリントンへの移転を機に現在のチーム名「テキサス・レンジャーズ」に改称。

移転後もしばらくは優勝に手が届かず、初の地区優勝は96年でした。

初のリーグ優勝となった2010年と翌2011年にア・リーグ連覇を達成し、ワールドシリーズに2年連続で進出しますが、共にワールドシリーズで敗退となりました。

特に2011年のワールドシリーズでは3勝2敗とワールドシリーズ制覇に大手をかけた第6戦で、2度のツーアウト、ツーストライクから同点打を許し、逆転負け。

結局、シリーズ3勝4敗でセントルイス・カージナルスに惜しくも敗れました。

2023年シーズン、レンジャーズはシーズン最終戦に敗れ、同率のアストロズに地区優勝を譲ったものの、ワイルドカードから勝ち上がり、リーグ優勝決定戦では激闘の末、4勝3敗で同地区のライバル、アストロズを破り、リーグ優勝を勝ち取りました。

ワールドシリーズでは同じくワイルドカードから勝ち上がってきたダイヤモンドバックスを4勝1敗で下し、念願のワールド・チャンピオンに輝きました。

主な在籍選手

  • ノーラン・ライアン

ライアンエクスプレスがニックネームで7度のノーヒッターを達成した伝説の剛腕投手。シーズン最多の383奪三振と通算5714奪三振は共にMLB記録となっています。1999年にアメリカ野球殿堂入り、2003年にレンジャーズの野球殿堂入り。背番号34は永久欠番。

  • イバン・ロドリゲス

ゴールドグラブ賞13回、シルバースラッガー賞7回受賞の強肩・強打のキャッチャーです。2013年レンジャーズ野球殿堂入り、2017年にアメリカ野球殿堂入り。背番号7は永久欠番。

  • エイドリアン・ベルトレ

コールドグラブ賞5回、ドミニカ出身選手として初の3000本安打達成。攻守に優れたサードベースマンです。2021年レンジャーズ野球殿堂入り、2024年アメリカ野球殿堂入り。背番号29は永久結番。

過去に所属した日本人選手

レンジャーズでは過去8人の日本人選手がプレーしています。

  • 伊良部秀輝
  • 大塚晶文
  • 福盛和男
  • 建山義紀
  • 上原浩治
  • ダルビッシュ有
  • 藤川球児
  • 有原航平

2024年シーズンの成績

チーム戦績

勝利敗戦勝率順位最終戦績
7884.4813

打撃成績

試合数得点平均得点HR盗塁打率出塁率長打率OPS
1626834.2217697.238.305.380.686

投手成績

イニング数平均失点防御率HR失点自責点
1427.24.564.35198738690

野手成績

名前年齢HR盗塁打率OPSwRC+rWAR
コーリー・シーガー(SS)30301.278.865140
5.0
マーカス・シミエン(2B)33238.237.699994.1
ワイアット・ラングフォード(LF)221619.253.7401103.9
ナサニエル・ロー(1B)28162.265.765121
2.7
ジョシュ・スミス(3B)261311.258.731111
3.2
レオディ・タベラス(CF)251223.229.641820.5
アドリス・ガルシア(RF)252511.224.684920.3
ジョナ・ハイム(C)29131.220.602701.1
ロビー・グロスマン(DH)3431.238.6981030.2
エゼキエル・デュラン(3B)2531.246.609740
トラビス・ジャンコウスキー(DH)33111.200.508480.3
ジョシュ・ヤング(3B)2674.264.7191020.6
エバン・カーター(LF)2152.188.633800.6

攻撃陣は精彩を欠き、チーム打率.263、OPS.790、wRC+116を記録した23年から一転、打率.238、OPS.686、wRC+95は軒並みMLB20位以下と奮いませんでした。

野手の中心となるのは23年のア・リーグMVP2位のコーリー・シーガーと同MVP3位のマーカス・シミエンの強打の二遊間コンビです。

野手のラインナップを見るとrWARがマイナスを記録している選手はいませんが、前年MVP投票3位だったシミエンやア・リーグ2位の39本のホームランを放ったアドリス・ガルシアと言った主力選手が前年より成績を落としています。

また昨年は9月のコールアップされ打率.306、ホームラン5本、OPS1.058、wOBA.435を記録し鮮烈なメジャーデビューを飾ったエバン・カーターは24年シーズンのア・リーグ、ルーキーオブザイヤーの最有力候補に挙げられまていましたが、背中の怪我の影響もあり、前年のようなパフォーマンスを発揮できず、5月26日の試合が最後の出場となりました。

投手成績

名前年齢登板投球回奪三振WHIP防御率FIPrWAR
ネイサン・イオバルディ(SP)3429170.21661.1073.803.832.3
アンドリュー・ヒーニー(SP)3332160.01591.2504.284.040.8
ジョン・グレイ(SP)3223102.2861.3154.473.700.5
マイケル・ロレンゼン(SP)3219101.2751.2793.815.171.5
ダン・ダニング(SP)292695.0911.4425.315.17-0.6
コディ・ブランドフォード(SP)261476.1701.0093.543.591.1
マックス・シャーザー(SP)39943.1401.1543.954.180.4
ホセ・ウレーニャ(RP)3233109.0701.3213.804.620.6
デービッド・ロバートソン(RP)396872.0991.1113.002.651.7
ホセ・ルクラーク(RP)306466.2891.3204.323.480.0
ジェイコブ・ラッツ(RP)284643.2401.5113.715.040.3
カービー・イェーツ(RP)376161.2850.8271.172.503.3

怪我の多いイオバルディですが、24年シーズンは170イニングを投げエースとしてローテーションを守りました。

しかし先発2番手以降がイニングを稼げず、160イニング以上を投げたヒーニーも数字は悪くありませんが、先発2番手としては物足りなさを感じます。

リリーフ陣では39歳の大ベテラン、デービット・ロバートソンが68試合を投げ、72.0イニングで99奪三振、rWAR1.7を記録するパフォーマンスを見せると、37歳のクローザー、カービー・イェーツは61試合、61.2イニングを投げ85奪三振、WHIP0.827、防御率1.17、rWARはリリーフピッチャーとしては驚異的な3.3を記録するなど、ベテランリリーバーが非常に元気なシーズンとなりました。

2025シーズンに向けて

来季の予想ラインナップ

ポジション名前年齢打席
セカンドマーカス・シミエン34
ショートコーリー・シーガー30
レフトワイアット・ラングフォード23
DHジョク・ピーダーソン32
ライトアドリス・ガルシア31
サードジョシュ・ヤング26
センターエバン・カーター22
ファーストジェイク・バーガー28
キャッチャージョナ・ハイム29

ベンチメンバー

ポジション名前年齢打席
キャッチャーカイル・ヒガシオカ34
ユーティリティ
エゼキエル・デュラン25
ユーティリティジョシュ・スミス27
外野レオディ・タベラス27

先発ローテーション

役割名前年齢
先発1ネイサン・イオバルディ34
先発2ジェイコブ・デグロム36
先発3ジョン・グレイ33
先発4タイラー・マーリー30
先発5コディ・ブランドフォード26
役割名前年齢
クローザークリス・マーティン38
セットアッパーロバート・ガルシア28
セットアッパージェイコブ・ウェブ31
リリーフショーン・アームストロング34
リリーフボビー・ミルナー34
リリーフジェイコブ・ラッツ28
リリーフダン・ダニング30

予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs

来季の攻撃陣

FAでキャッチャーのカイル・ ヒガシオカを獲得。ヒガシオカは昨季はパドレスでプレーし、17HR、OPS.739、wRC+105と打撃面で良いシーズンを送りました。キャッチャーとしての能力も高い選手ですので、25年はジョナ・ハイムとの併用となり、 層が厚くなります。

ファーストはナサニエル・ローがナショナルズへトレードとなりましたが、代わってマーリンズからジェイク・バーガーを獲得しました。バーガーは24年シーズン、29HR、OPS.760、wRC+106をマークしていますので、チームにとっては強力なパワーソースが1人加わることになります。

もう1人のパワーソースとして、ダイヤモンドバックスからFAとなっていたジョク・ピーダーソンを獲得。昨季のレンジャーズはDHの火力不足に悩まされましたが、ピーダーソンは昨季23HR、OPS.908、wOBA.391、wRC+151、fWAR2.9を記録しています。

ピーダーソンの加入によりレンジャーズの課題の一つであったDHの問題は解消されるでしょう。

今季背中の負傷の影響で45試合の出場に留まったカーターは手術を受け、来季は開幕から復帰できると見込まれています。

昨季は2試合のみの出場だったセンターが中心に守備に就き、タベラスと併用しながら試合に出ると予想されていてます。

カーターには健康な状態でプレーしてもらい、また高いパフォーマンスに期待したいですね。

来季の投手陣

先発陣は昨季、トミー・ジョン手術から復帰登板を果たしたジャイコブ・デグロムが開幕から投げられることと、昨年は肩の張りの影響で8月が最終登板となってしまったタイラー・マーリーが復帰します。

怪我明けでイニング数を稼ぐことは期待できませんが、イオバルディを含めて3番手まで強力なローテーションの柱となることは間違い無いでしょう。

特に昨シーズン終盤に復帰したデグロムは3試合に登板し10.2イニングで14奪三振。全体の45.9を投じた4シームの平均球速は97.3マイルと球速も出ていますので、今季はどれほどのパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。

プロスペクト

名前(ポジション)年齢プロスペクトランク順位
セバスチャン・ウォルコット(SS/3B)1823
クマー・ロッカー(RHP)2558
アレハンドロ・ロサリオ(RHP)2386
  • セバスチャン・ウォルコット

23年のインターナショナルFAで契約したバハマ出身の有望株。

パワー面の評価が高く、打球スピードは110マイル超えを記録しており、24年はA+とAAで515打席(内AAでは24打席)に立ち、HR11本、OPS.796、wOBA.362、wRC+125を記録。

K%が25.6%と高めですが、将来的にはパイレーツのオニール・クルーズやレッズのエリー・デラクルーズのようなスケールの大きい選手に成長することが期待されます。

  • クマー・ロッカー

トミー・ジョン手術を乗り越えて24年にメジャーデビューを果たした右腕。

平均96マイルを記録する4シームが全体の40%、スライダーが全体の39%。この2球種を軸に平均95.1マイルのシンカーが17%、チェンジアップとカーブがそれぞれ1%。

GB% 52.9とゴロを打たせて取るピッチング主体にK%25.5%という奪三振能力の高さを持ち合わせており、25歳と遅咲きながら今季は先発ローテション入りが期待されます。

ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2024

成績引用:Baseball Reference, FanGraphs

まとめ

テキサス・レンジャーズは1961年のエキスパンションで創設されたチームです。

日本人選手は過去に8人在籍していましたので、日本人にも馴染みのチームだと思います。

チームは21世紀に入りワールド・シリーズに3回進出し、23年には念願のワールドチャンピオンとなりました。

野手はコーリー・シーガーとマーカス・シミエンと言う打撃能力の高い二遊間を中心に、外野にはワイアット・ラングフォードとエバン・カーターといった今後のレンジャーズの中心選手となるであろう若手選手が融合しており、打撃能力の高い選手が多く在籍しています。

先発投手にはかつて惑星最高の投手と呼ばれたサイ・ヤング賞2回受賞のジェイコブ・デグロムがトミー・ジョン手術後の本格的な稼働シーズンとなります。

今オフも積極的に動き、筆者は今季のレンジャーズは再び地区優勝を狙えるチームと予想しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の記事が参考になれば、幸いです。

チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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