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こんにちは、Chanです。
近年、多くの日本人メジャーリーガーの活躍により、MLBを見る方も増えています。
「MLBに贔屓チームを持ちたい。」
「MLBは30チームもあるし、調べるのは大変。」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
私は2001年から20年以上のMLBファン歴があります。
当ブログではMLBに興味を持ち始めた初心者の方から、すでにMLBファンの方にまでMLBの全30球団を紹介しています。
今回はアメリカン・リーグ西地区から、テキサス・レンジャーズをご紹介します。
本記事ではレンジャーズの球団概要から歴史、過去の名選手や日本人選手、2024年シーズンの成績、注目のプロスペクトまで網羅的に解説します。
この記事を読んでMLBのチームにさらに興味を持っていただけると幸いです。
テキサス・レンジャーズとは

レンジャーズの球団概要
- 創設: 1961年(ワシントン・セネターズとして設立)
- 本拠地: テキサス州アーリントン
- ホーム球場: グローブライフ・フィールド
- 所属リーグ: アメリカン・リーグ(American League)
- 地区: ア・リーグ中地区(AL WEST)
- 略称: TEX
- オーナー:レイ・デービス、ボブ・R・シンプソン
- 監督: ブルース・ボウチー
- チーム名の由来: テキサス州の警察組織「テキサス・レンジャーズ」より
- ワールドシリーズ優勝1回(2023年)
- リーグ優勝3回(2010年、2011年、2023年)
- 地区優勝7回(1996年、1998年、1999年、2010年、2011年、2015年、2016年)
- ワイルドカード2回(2012年、2023年)
参考: Wikipedia
レンジャーズの歴史

ワシントン・セネターズとして創設 テキサスへ移転
1901年からワシントンに本拠地を置いていたワシントン・セネターズは1960年にミネソタ州ミネアポリス移転し、ミネソタ・ツインズとなりました。
翌年、1961年のエクスパンションにより、新たにワシントン・セネターズが創設。
1972年にテキサス州・アーリントンへの移転を機に、現在のチーム名「テキサス・レンジャーズ」に改称。
移転後もしばらくは優勝に手が届かず、初の地区優勝は1996年でした。
2010年・2011年リーグ連覇 2023年初のワールドシリーズ優勝
初のリーグ優勝となった2010年と翌2011年にリーグ連覇を達成し、ワールドシリーズに2年連続で進出します。しかしワールドシリーズでは2年連続で敗退となりました。
特に2011年のワールドシリーズでは3勝2敗とワールドシリーズ制覇に大手をかけた第6戦で、2度のツーアウト、ツーストライクから同点打を許し、逆転負けを喫します。
結局、シリーズ3勝4敗でセントルイス・カージナルスに惜しくも敗れました。
2023年シーズン、レンジャーズはシーズン最終戦に敗れ、同率のアストロズに地区優勝を譲ったものの、ワイルドカードから勝ち上がり、リーグ優勝決定戦では激闘の末、4勝3敗でアストロズを破り、リーグ優勝を勝ち取りました。
ワールドシリーズでは同じくワイルドカードから勝ち上がってきたダイヤモンドバックスを4勝1敗で下し、念願のワールド・チャンピオンに輝きました。
過去の主な在籍選手

- ノーラン・ライアン
7度のノーヒッターを達成した伝説の剛腕投手。シーズン最多の383奪三振と通算5714奪三振は共にMLB記録となっています。1999年にアメリカ野球殿堂入り、2003年にレンジャーズの野球殿堂入り。背番号34は永久欠番。
- イバン・ロドリゲス
ゴールドグラブ賞13回、シルバースラッガー賞7回受賞の強肩・強打のキャッチャーです。2013年レンジャーズ野球殿堂入り、2017年にアメリカ野球殿堂入り。背番号7は永久欠番。
- エイドリアン・ベルトレ
コールドグラブ賞5回、ドミニカ出身選手として初の3000本安打達成。攻守に優れたサードベースマンです。2021年レンジャーズ野球殿堂入り、2024年アメリカ野球殿堂入り。背番号29は永久結番。
過去に所属した日本人選手
レンジャーズには過去8人の日本人選手が在籍していました。
- 伊良部秀輝
- 大塚晶文
- 福盛和男
- 建山義紀
- 上原浩治
- ダルビッシュ有
- 藤川球児
- 有原航平
レンジャーズの2024年シーズンの成績

チーム戦績
勝利 | 敗戦 | 勝率 | 順位 | 最終戦績 |
78 | 84 | .481 | 地区3位 | 地区3位 |
勝率5割を下回り、地区3位でシーズンを終了しました。
打撃成績
試合数 | 得点 | 平均得点 | HR | 盗塁 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | OPS |
162 | 683 | 4.22 | 176 | 97 | .238 | .305 | .380 | .686 |
打撃陣は精彩を欠き、チーム打率.263、OPS.790、wRC+116を記録した2023年から一転、打率.238、OPS.686、wRC+95は軒並みMLB20位以下と振るいませんでした。
投手成績
イニング数 | 平均失点 | 防御率 | HR | 失点 | 自責点 |
1427.2 | 4.56 | 4.35 | 198 | 738 | 690 |
軒並みリーグ平均を下回り、被HRはリーグワースト5位と、投手陣が多くの一発を浴びてしまいました。
野手成績
名前 | 年齢 | HR | 盗塁 | 打率 | OPS | wRC+ | rWAR |
コーリー・シーガー(SS) | 30 | 30 | 1 | .278 | .865 | 140 | 5.0 |
マーカス・シミエン(2B) | 33 | 23 | 8 | .237 | .699 | 99 | 4.1 |
ワイアット・ラングフォード(LF) | 22 | 16 | 19 | .253 | .740 | 110 | 3.9 |
ナサニエル・ロー(1B) | 28 | 16 | 2 | .265 | .765 | 121 | 2.7 |
ジョシュ・スミス(3B) | 26 | 13 | 11 | .258 | .731 | 111 | 3.2 |
レオディ・タベラス(CF) | 25 | 12 | 23 | .229 | .641 | 82 | 0.5 |
アドリス・ガルシア(RF) | 25 | 25 | 11 | .224 | .684 | 92 | 0.3 |
ジョナ・ハイム(C) | 29 | 13 | 1 | .220 | .602 | 70 | 1.1 |
ロビー・グロスマン(DH) | 34 | 3 | 1 | .238 | .698 | 103 | 0.2 |
エゼキエル・デュラン(3B) | 25 | 3 | 1 | .246 | .609 | 74 | 0 |
トラビス・ジャンコウスキー(DH) | 33 | 1 | 11 | .200 | .508 | 48 | 0.3 |
ジョシュ・ヤング(3B) | 26 | 7 | 4 | .264 | .719 | 102 | 0.6 |
エバン・カーター(LF) | 21 | 5 | 2 | .188 | .633 | 80 | 0.6 |
野手の中心となるのは2023年のア・リーグMVP投票2位のコーリー・シーガーと、同3位のマーカス・シミエンの強打の二遊間コンビです。
野手のラインナップを見るとrWARがマイナスを記録している選手はいませんが、シミエンや2023年にア・リーグ2位の39本のホームランを放ったアドリス・ガルシアと言った主力選手が前年より成績を落としています。
また昨シーズンは9月にコールアップされ打率.306、ホームラン5本、OPS1.058、wOBA.435を記録し、鮮烈なメジャーデビューを飾ったエバン・カーターは2024年シーズンのア・リーグ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの最有力候補に挙げられまていましたが、背中の怪我の影響もあり、前年のようなパフォーマンスを発揮できず、5月26日の試合が最後の出場となりました。
選手紹介で使用している各指標はこちらの記事で解説しています。
投手成績
名前 | 年齢 | 登板 | 投球回 | 奪三振 | WHIP | 防御率 | FIP | rWAR |
ネイサン・イオバルディ(SP) | 34 | 29 | 170.2 | 166 | 1.107 | 3.80 | 3.83 | 2.3 |
アンドリュー・ヒーニー(SP) | 33 | 32 | 160.0 | 159 | 1.250 | 4.28 | 4.04 | 0.8 |
ジョン・グレイ(SP) | 32 | 23 | 102.2 | 86 | 1.315 | 4.47 | 3.70 | 0.5 |
マイケル・ロレンゼン(SP) | 32 | 19 | 101.2 | 75 | 1.279 | 3.81 | 5.17 | 1.5 |
ダン・ダニング(SP) | 29 | 26 | 95.0 | 91 | 1.442 | 5.31 | 5.17 | -0.6 |
コディ・ブランドフォード(SP) | 26 | 14 | 76.1 | 70 | 1.009 | 3.54 | 3.59 | 1.1 |
マックス・シャーザー(SP) | 39 | 9 | 43.1 | 40 | 1.154 | 3.95 | 4.18 | 0.4 |
ホセ・ウレーニャ(RP) | 32 | 33 | 109.0 | 70 | 1.321 | 3.80 | 4.62 | 0.6 |
デービッド・ロバートソン(RP) | 39 | 68 | 72.0 | 99 | 1.111 | 3.00 | 2.65 | 1.7 |
ホセ・ルクラーク(RP) | 30 | 64 | 66.2 | 89 | 1.320 | 4.32 | 3.48 | 0.0 |
ジェイコブ・ラッツ(RP) | 28 | 46 | 43.2 | 40 | 1.511 | 3.71 | 5.04 | 0.3 |
カービー・イェーツ(RP) | 37 | 61 | 61.2 | 85 | 0.827 | 1.17 | 2.50 | 3.3 |
怪我の多いイオバルディですが、2024年シーズンは170イニングを投げてローテーションを守りました。
しかし先発2番手以降がイニングを稼げず、160イニング以上を投げたヒーニーも先発2番手としては物足りなさを感じます。
リリーフ陣では39歳の大ベテラン、デービット・ロバートソンが68試合を投げ、72.0イニングで99奪三振、rWAR1.7を記録するパフォーマンスを見せます。
37歳のクローザー、カービー・イェーツは61試合、61.2イニングを投げ85奪三振、WHIP0.827、防御率1.17、rWAR3.3を記録するなど、ベテランリリーバーが非常に元気なシーズンとなりました。
2025年シーズンに向けて

予想ラインナップ
スタメン
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
セカンド | マーカス・シミエン | 34 | 右 |
ショート | コーリー・シーガー | 30 | 左 |
レフト | ワイアット・ラングフォード | 23 | 右 |
DH | ジョク・ピーダーソン | 32 | 左 |
ライト | アドリス・ガルシア | 31 | 右 |
サード | ジョシュ・ヤング | 26 | 右 |
センター | エバン・カーター | 22 | 左 |
ファースト | ジェイク・バーガー | 28 | 右 |
キャッチャー | ジョナ・ハイム | 29 | 両 |
ベンチメンバー
ポジション | 名前 | 年齢 | 打席 |
キャッチャー | カイル・ヒガシオカ | 34 | 右 |
ユーティリティ | エゼキエル・デュラン | 25 | 右 |
ユーティリティ | ジョシュ・スミス | 27 | 左 |
外野 | レオディ・タベラス | 27 | 左 |
FAでキャッチャーのカイル・ ヒガシオカを獲得。
ヒガシオカは昨シーズンはパドレスでプレーし、ホームラン17本、OPS.739、wRC+105と打撃面で良いシーズンを送りました。キャッチャーとしての能力も高い選手です。
2025年はジョナ・ハイムとの併用となり、 層が厚くなります。
ファーストはナサニエル・ローがナショナルズへトレードとなりましたが、代わってマーリンズからジェイク・バーガーを獲得しました。
バーガーは2024年シーズン、ホームラン29本、OPS.760、wRC+106をマークしていますので、チームにとっては強力なパワーソースが1人加わることになります。
もう1人のパワーソースとして、ダイヤモンドバックスからFAとなっていたジョク・ピーダーソンを獲得。昨季のレンジャーズはDHの火力不足に悩まされましたが、ピーダーソンは昨シーズン、ホームラン23本、OPS.908、wOBA.391、wRC+151、fWAR2.9を記録しています。
ピーダーソンの加入によりレンジャーズの課題の一つDHの問題は解消されそうです。
2024年シーズンは背中の負傷の影響で、45試合の出場に留まったカーターは手術を受け、来シーズンは開幕から復帰できると見込まれています。
昨シーズンは2試合のみの出場だったセンターを中心に、タベラスとの併用で試合に出ると予想されていてます。
健康的にシーズンを送り、高いパフォーマンスを発揮することができるでしょうか。
先発ローテーション
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
先発1 | ネイサン・イオバルディ | 34 | 右 |
先発2 | ジェイコブ・デグロム | 36 | 右 |
先発3 | ジョン・グレイ | 33 | 右 |
先発4 | タイラー・マーリー | 30 | 右 |
先発5 | コディ・ブランドフォード | 26 | 左 |
ブルペン投手
役割 | 名前 | 年齢 | 投 |
クローザー | クリス・マーティン | 38 | 右 |
セットアッパー | ロバート・ガルシア | 28 | 左 |
セットアッパー | ジェイコブ・ウェブ | 31 | 右 |
リリーフ | ショーン・アームストロング | 34 | 右 |
リリーフ | ボビー・ミルナー | 34 | 左 |
リリーフ | ジェイコブ・ラッツ | 28 | 左 |
リリーフ | ダン・ダニング | 30 | 右 |
先発陣は、トミー・ジョン手術から復帰登板を果たしたジャイコブ・デグロムが2025年は開幕からローテーションに入ります。また昨シーズンは肩の張りの影響で8月が最終登板となってしまったタイラー・マーリーが復帰します。
怪我明けで長いイニング数を投げることは期待できませんが、イオバルディを含めて、3番手まで強力なローテーションとなります。
特に昨シーズン終盤に復帰したデグロムは3試合に登板し、10.2イニングで14奪三振。全体の45.9を投じた4シームの平均球速は97.3マイルと球速も出ていますので、どれほどのパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。
予想ラインナップ・ベンチメンバー・先発ローテーションの引用:FanGraphs
レンジャーズのプロスペクト

名前(ポジション) | 年齢 | プロスペクトランク順位 |
セバスチャン・ウォルコット(SS/3B) | 18 | 23 |
クマー・ロッカー(RHP) | 25 | 58 |
アレハンドロ・ロサリオ(RHP) | 23 | 86 |
セバスチャン・ウォルコット
Congrats to Sebastian Walcott on being named to the 2025 All-Star Futures Game! pic.twitter.com/tnXYUOICgn
— Rangers Player Development (@TEXPlayerDev) June 30, 2025
2023年のインターナショナルFAで契約したバハマ出身の有望株。
パワー面の評価が高く、打球スピードは110マイル超えを記録しており、24年はA+とAAで515打席(内AAでは24打席)に立ち、ホームラン11本、OPS.796、wOBA.362、wRC+125を記録。
三振率が25.6%と高めですが、将来的にはパイレーツのオニール・クルーズやレッズのエリー・デラクルーズのようなスケールの大きい選手に成長することが期待されます。
クマー・ロッカー
95 mph. 97 mph. 99 mph.
— MLB Pipeline (@MLBPipeline) June 5, 2022
2021 first-round Draft pick Kumer Rocker threw ⛽️ in his first Frontier League start: https://t.co/D3aJUyNfT2 pic.twitter.com/pu9LHJSo9L
トミー・ジョン手術を乗り越えて24年にメジャーデビューを果たした右腕。
平均96マイルを記録する4シームが全体の40%、スライダーが全体の39%。この2球種を軸に平均95.1マイルのシンカーが17%、チェンジアップとカーブがそれぞれ1%という投球割合です。
GB% 52.9%とゴロを打たせて取るピッチングと、奪三振率25.5%という奪三振能力の高さを持ち合わせており、25歳と遅咲きながら今季は先発ローテション入りが期待されます。
ランキング引用:MLB.com Prospect Rankings2024
成績引用:Baseball Reference, FanGraphs
まとめ
テキサス・レンジャーズは1961年のエクスパンションで創設されたチームです。
日本人選手は過去に8人在籍していましたので、日本人にも馴染みのあるチームでしょう。
チームは21世紀に入りワールド・シリーズに3回進出し、2023年には念願のワールドチャンピオンとなりました。
野手はコーリー・シーガーとマーカス・シミエンと言う打撃能力の高い二遊間を中心に、外野にはワイアット・ラングフォードとエバン・カーターといった今後のレンジャーズの中心選手となるであろう若手選手が融合しており、打撃能力の高い選手が多く在籍しています。
先発投手にはかつて惑星最高の投手と呼ばれたサイ・ヤング賞2回受賞のジェイコブ・デグロムがトミー・ジョン手術後の本格的なシーズンとなります。
今オフも積極的に補強に動き、2年ぶりのリーグ優勝を狙っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の記事が参考になれば幸いです。
チーム・選手成績参考:FanGraphs, Baseball Reference

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