MLBはワールドシリーズが終了し、オフシーズンが始まっていますが、オフシーズンの話題の中心となるのがFA市場です。
昨年のオフシーズンはロサンゼルス・エンゼルスからFAとなった大谷翔平がロサンゼルス・ドジャースと10年7億ドルという北米プロスポーツ史上最高額の契約を結び、大きな話題となりました。
今オフのFA市場ではヤンキースのフアン・ソトがFAとなり、昨年の大谷の7億ドルの契約を超えるのではないかと話題になっています。
そして日本時間、11月9日には千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手のポスティングによるメジャー挑戦が容認されたと報道され、国際FA選手となり今オフの話題の中心の一つとなりそうです。
本記事では、MLBのFA制度について概要を解説していくとともに、NPBのFA制度との違いについても簡単に解説していきます。
MLBのFA制度について知りたいという方やFA選手について知りたいという方は、最後までこの記事を読んで、MLBのFA制度について理解が深めていただけると、オフシーズンのFA市場の動向も楽しめるようになりますので、最後までお読みいただけると幸いです。
FA制度とは
FA(Free Agent)とは所属しているチームとの契約を解消し、他のチームと自由に契約を結ぶことができる状態にあるスポーツ選手のことを指します。
MLBにおいてFA権を獲得するには
MLB各チームとメジャー契約を結んでいる選手は40人枠と呼ばれるロースターに登録されています。
さらにメジャーリーグの公式戦に出場するためには、アクティブ・ロースターと呼ばれる、26人枠に登録されている必要があります。
アクティブ・ロースターに登録されている日数をメジャーリーグサービスタイム(以下、サービスタイム)と言い、負傷者リストやその他の出場停止リストに登録されている期間も含めて、レギュラーシーズンで172日以上登録されていればサービスタイムは1.000となります。例年レギュラーシーズンは180日以上あります。
1年間で獲得できるサービスタイムの日数は最大で1.000となり、40人枠に入ったままアクティブ・ロースターを外れた期間が合計20日未満で、40人枠に172日以上登録されていれば、サービスタイムは1.000加算されます。
サービスタイム6.000(6シーズン)に到達するとFA権を獲得することができます。
NPBとのFA制度の違い
FA権獲得までの年数
MLBではサービスタイム6.000(概ね6年)でFA権を獲得できますが、NPBでのFA権獲得までの期間は高校卒業後、NPBの各チームに入団し、一軍登録期間が累計8年、大学卒業・社会人選手ではNPBチームへ入団し、一軍登録期間が累計7年で国内FA権を獲得できます。
さらに一軍登録期間、累計9年で海外FA権獲得となります。
これを見ると、NPBの方がFA権獲得までの期間、特に国際FA権獲得までが長いことがわかります。
他チームとの契約
MLBではFA権を取得した選手は自動的にFA選手としてMLB選手会から告知され、ワールドシリーズ終了翌日から5日以内までは前所属チームとの再契約ができ、5日後からは全チームとの契約が可能となります。
NPBではFA権を取得した選手は日本シリーズ終了翌日から休日を除く、7日以内にコミッショナー宛に文書申請を行い、8日目の午後3時以降にFA宣言選手として公示され、その翌日から全チームとの契約が可能となります。
よくスポーツニュースで○○選手がFA宣言!と報道されますが、FA宣言したというのはコミッショナーにFA権の行使を申請し、公示されたと言うことになります。
MLBではFA権獲得=FA選手となりますが、NPBではFA権を獲得し、FA権の行使を宣言することで初めてFA選手となるわけです。
FAの補償制度について
MLBではFA選手がクオリファイング・オファー(QOと略される)の提示を拒否して、他のMLBチームと契約になった場合は補償として前所属チームにドラフト指名権が与えられます。
クオリファイング・オファーについては後ほど説明します。
NPBではFA権を行使して他チームへ移籍した場合、FA選手が前チーム年俸順(外国人選手は除く)で10位以内だと人的補償や金銭補償が発生します。
NPBでは前チームでの年俸に応じてA〜Cでランク付けされ、AランクとBランクが選手の移籍すると、移籍先のチームより人的補償選手がFA選手の前所属チームに移籍となります。
その他の違い
MLBでは所属チームとの契約期間を満了した選手、契約延長オプションやマイナー契約を拒否をした選手、所属チームから契約解除された選手、MLBのチームが自由獲得可能なアマチュア選手、全てが FA選手となります。
一方のNPBではFA宣言選手として公示された選手がFA権再取得までは、残留・移籍にかかわらず4年後となり、FA宣言選手とならなければ、権利は翌年以降に持ち越しとなります。
クオリファイング・オファーについて
「他チームとの契約」で説明した通り、FA選手はワールドシリーズ終了の翌日から5日以内は前所属チームとの間に独占交渉権があります。
その独占交渉権期間中に前所属チームからFA選手にクオリファイング・オファー(以下QOと表記)と呼ばれる1年契約が提示されることがあります。
QOで提示される金額は決まっていて、同年のMLB年俸上位125選手の平均年俸と同額となり、2024年は2105万ドルとなります。
QOの提示はチームが選択権を持っていますが、契約期間は1年で、年俸は固定されていて、チーム側も選手側もこの条件を変更することはできません。
選手はQOを提示期限日から15日以内に、QOを受諾して残留するか、拒否するかを決定しなければなりません。QOを拒否して他チームと契約することも、前所属チームと再度契約交渉をした上で、再契約することもできます。
クオリファイング・オファーの提示条件
QOを提示できるのは、過去にQOを提示されたことがない選手で、尚且つシーズン中にトレード等によりチームを移籍していない選手に限られます。
今シーズンのFA選手で言うと、昨年QOを提示されたジャイアンツのブレイク・スネルや、ドジャースのジャック・フラハティは今シーズン途中にトレード・デッドラインでタイガースから移籍してきているため、QOは提示できません。
2024-2025シーズンのFA選手ランキング
では、今シーズン終了後にFAとなった選手の中からトップ10 の選手をご紹介していきます。
ランキングの参考:MLB TRADE RUMORS 「2024-25 Top 50 MLB Free Agents With Predictions」
1.フアン・ソト
2024年シーズン成績:打数 576 打率.288 ホームラン 41 打点 109 出塁率.419 OPS.989 WAR7.9
移籍先候補:ヤンキース、メッツ
2018年に19歳でMLBデビューを果たし、キャリア7年間で通算ホームラン数201本、通算OPS.953、WAR36.4と現役選手の中でもトップクラスの成績を残しています。
まだ26歳と言う若さもあり、今オフのFA市場では文句なしのトップ選手です。
今シーズンのヤンキースにおいて、ジャッジと共に攻撃陣を牽引し、チーム15年ぶりのワールドシリーズ進出の立役者となったと言っても過言ではなく、ワールドシリーズ制覇のための欠かせないピースの一つとなることは間違いありません。ヤンキースと再契約が候補の一つと予想されています。
また、もう一つの移籍先候補はメッツで、メッツオーナーのスティーブ・コーエンがソトと代理人のスコット・ボラスと近日会合予定があると報じられています。今シーズンはリーグ優勝決定シリーズまで進出し、ワールドシリーズ制覇の宿願を達成したいメッツとしては外野手が補強ポイントの一つです。
筆者は13年、6.5億ドルでメッツと予想しています。ソトは大型契約を結べて、なおかつ、勝てるチームを希望しています。今シーズンのメッツはブリッジ・イヤーでのリーグ優勝決定シリーズ進出となり、来年以降は本腰を入れてワールドシリーズ制覇を目指すことになります。ソトの獲得はヤンキースとのマネーゲームの末、メッツが契約を結ぶと予想しています。
2. コービン・バーンズ
2024年シーズン成績:32試合 勝利 15 敗戦 9 防御率 2.92 投球回 194.1 奪三振 181 WHIP:1.096 WAR:3.4
移籍先候補:メッツ、オリオールズ、レッドソックス
2021年のサイヤング賞投手。毎年190〜200イニングを稼げて支配力のある投手です。サイヤング受賞年からK%の低下が見られますが、依然高い安定感があります。
移籍先は先発の補強が最優先のメッツが7年2億ドルで契約すると予想しています。メッツは今シーズンの先発ローテーションから3人がFAとなり、シャーザー、バーランダーへの年俸負担もなくなったことからバーンズ獲得へ好条件を提示すると見られます。
3.アレックス・ブレグマン
2024年シーズン成績:打数 581 打率.260 ホームラン 26 打点 75 出塁率.315 OPS.768 WAR4.1
移籍先候補:アストロズ、マリナーズ、ブルージェイズ
アストロズ黄金期を支えている野手の1人です。空振り率、三振率共に少なく、フィールディング面ではOAA 6を記録しており、レンジの広さは健在です。一方でBB率が6.9%と前年の12.2%から大幅に下がったのが気になるところ。
本人はアストロズと再契約を希望しており、アストロズ側もブレグマンの残留を最優先事項と考えているようです。ブレグマンはクラブハウスでもリーダーシップを発揮しており、アストロズでこそ自身が輝ける場所なのではないでしょうか。
筆者はブレグマンは6年1.5億でアストロズと再契約と予想しています。
4.ブレイク・スネル
2024年シーズン成績:20試合 勝利 5 敗戦 3 防御率 3.12 投球回 104.0 奪三振 145 WHIP:1.048 WAR:2.1
移籍先候補:メッツ、ヤンキース、ドジャース
スプリングトレーニング時にジャイアンツと2年契約をしたスネルがオプトアウト権を行使して2年連続でFA市場に登場します。
ジャイアンツでの最初の6登板は内転筋の故障もあり、防御率9.51と苦しみましたが、6月以降はサイヤング賞を受賞した昨年の輝きを取り戻し、80.1イニングで防御率1.23を記録。シーズン通してもK%は34.7と圧倒的でした。
スネルは来シーズン32歳となり契約年数のボーダーとしては6年と言ったところで、スネルとボラスが求めていると言われる2億ドルの契約には届かないのではと予想しています。
ソトやバーンズの獲得状況次第では、メッツが争奪戦に参戦すると見られますが、筆者は6年1.6億ドルでヤンキースと予想します。
5. ウィリー・アダメス
2024年シーズン成績:打数 610 打率.251 ホームラン 32 打点 112 出塁率.331 OPS.794 WAR3.1
移籍先候補:ジャイアンツ、ドジャース、メッツ
キャリアで30ホームラン以上を2度記録している強打のショートで、barrel%上位を安定的にマークしています。
今シーズンはエラー20を記録し、OAA 1と前年の16から大幅に悪化しました。
しかし長打のあるショートは魅力があり、ジャイアンツやドジャース、またアダメスをサードとしてメッツが獲得に乗り出すのではとの情報もあります。
筆者は6年1.6億ドルでジャイアンツが獲得と予想しています。
6.マックス・フリード
2024年シーズン成績:29試合 勝利 11 敗戦 10 防御率 3.25 投球回 174.0 奪三振 166 WHIP:1.164 WAR:3.5
移籍先候補:ドジャース、カブス、メッツ
安定したコマンド能力を持つ左腕ピッチャー。他のサイヤングクラスのピッチャーと比べるとK%は高くないですが、コマンド力は高く、毎年MLB平均を下回るBB%と高いゴロアウト率でバッターにハードヒットを許さず、9イニングあたりで許したホームラン数はキャリア8年で6回が1.0本以下ととても優秀です。
ブレーブスが契約延長の交渉をしていたようですが、まとまらず。
出身であるカリフォルニア州を本拠地に置いているドジャースや先発の枚数を確保したいカブスやメッツが獲得候補と言われています。
筆者はドジャースと6年1.5億ドルで契約と予想していますが、バーンズ、スネルの状況次第でメッツが1.6億程度、提示するのではないかと予想しています。
7.ピート・アロンゾ
2024年シーズン成績:打数 680 打率.240 ホームラン 34 打点 88 出塁率.329 OPS.788 WAR2.6
移籍先候補:ナショナルズ、ヤンキース、メッツ
6年間で通算226本のホームランを放っている長距離砲です。
守備はファースト専用で、2021年を除いてはOAAはマイナスです。今シーズンはキャリアワーストのOAA -9を記録しています。
走塁面でも期待は出来ませんが、長打力が欲しいチームには補強ポイントとして最適でしょう。
メッツは2023年にアロンゾに対して、7年1.58億ドルの契約延長を打診したようですが、アロンゾ側は呑まず契約延長とはなりませんでした。
アロンゾ側は2億ドルクラスの契約を求めているようですが、5年1.3億ドル程度でまとまると予想しています。
獲得候補はリゾがFAで放出となることが確実視されている、ヤンキースが有力候補と見られます。
8. ジャック・フラハティ
2024年シーズン成績:29試合 勝利 13 敗戦 7 防御率 3.17 投球回 162.0 奪三振 194 WHIP:1.068 WAR:3.1
移籍先候補:タイガース、ドジャース
2024シーズン、フラハティはキャリア2番目の好成績を収め、市場に出ます。
フラハティは奪三振率の高さと与四球率の低さが売りで、ゲームメイクに長けているスターターです。
フラハティは背中に不安を抱えているとの情報もあり、今シーズンのトレードデッドラインではヤンキースと合意間近と言われていましたが、過去の医療記録を見て契約を見送ったとも言われております。
フラハティ本人は地元のドジャースを気に入っていて、残留を希望していますが、ドジャースとしてはフラハティとの再契約の優先度はさほど高くはないと見られます。
フラハティの獲得には今シーズンの前半まで在籍していたタイガースが再度獲得に名乗りをあげると予想されています。
契約は5年1.1億ドルで同じロサンゼルに本拠地を置くエンゼルスと予想します。
9. アンソニー・サンタンデール
2024年シーズン成績:打数 595 打率.235 ホームラン 44 打点 102 出塁率.308 OPS.814 WAR2.9
移籍先候補:レッズ、ジャイアンツ、ブルージェイズ
2024年はキャリアハイの44ホームランを記録し、自身キャリア初のオールスターゲームに選出されています。Barrel%がMLB平均を上回るシーズンが多く、長打力が魅力の外野手です。
三振は比較的少ないですが、BB%はMLB平均を下回るシーズンが多いです。守備面では守備範囲が広くなく、OAAはマイナスを記録することが多く、肩の強さは平均を上回りますが、バリューは低めであることが多いです。
しかし長打を打てる選手が補強ポイントのチームには魅力的な選手なのは間違いないでしょう。
筆者は6年8.5千万ドルでブルージェイズと契約と予想します。
10. シェーン・マナエア
2024年シーズン成績:29試合 勝利 12 敗戦 6 防御率 3.47 投球回 181.2 奪三振 184 WHIP:1.084 WAR:3.0
移籍先候補:メッツ、カブス、エンジェルス
クリス・セールのフォームをヒントにフォームの改造を行って以降、7月からは毎月30イニング以上を投げ、被打率.182と高いパフォーマンスを発揮しました。
近年ではBB%が悪化してきていますが、ローテーションの2-4番手あたりを任せられるスターターです。
マナエアは2月に33歳を迎えますので、3年6千万ドル程度でメッツと再契約すると予想します。
インターナショナル FA
2024年現在、MLBドラフトの指名対象となるのはアメリカ、カナダ、プエルトリコに居住していて、高校、短大、コミュニティ・カレッジ、大学、独立リーグに在籍する選手となっています。
それ以外の国に在住する16歳以上のプロチームと契約していない選手はインターナショナルFA選手(国際アマチュアFA選手)として扱われます。
今オフ、FAの目玉となっている、フアン・ソトや昨年のナ・リーグMVP、ロナルド・アクーニャJr.をはじめ、フェルナンド・タティスJr.などもインターナショナルFAで獲得された選手となります。
また大谷翔平もこの制度にてMLBに移籍した選手の1人で、MLB全体の約30%の選手がインターナショナルFA選手です。
インターナショナルFAの市場は1月15日〜12月15日がオープン期間となっていて、1月15日の市場オープンと同時にプロスペクト選手たちが続々と各MLBチームと契約していきます。
各チームがインターナショナルFA選手を獲得するための予算をインターナショナル・ボーナスプールと呼び、この予算は様々な条件が考慮されて設定されますが、スモールマーケットのチームの方がビッグマーケットのチームより多くのボーナスプールが設定されていると考えてください。
またFA市場において前所属チームからQOを提示され、それを拒否した選手と契約したチームは契約額に応じてボーナスプールの額が下げられてしまいます。
また各チームは割り当てられたボーナスプールの額を60%を上限としてトレードすることも可能です。
各チーム、ボーナスプールの範囲内であれば何人でも選手も獲得することができ、契約金が1万ドル以下の選手はボーナスプールの額から計上されないことになっています。
インターナショナル FAとMLBポスティングシステム
MLBドラフト対象以外の国でプレーするプロ選手の中でも25歳未満かプロ経験6年未満の選手であればインターナショナルFA選手の扱いとなります。
インターナショナル FAでの獲得選手の契約金はボーナスプールからの支払いとなり、マイナー契約しか締結ができないルールとなっています。
これを前提に、昨シーズンオフにポスティング制度を利用してドジャースへ移籍した山本由伸は25歳以上でNPBでのキャリアが6年以上だったため、インターナショナルFA選手ではなくメジャー契約を獲得できました。
2017年のポスティングシステムで移籍した大谷翔平は当時23歳だったため、インターナショナルFA選手となり、エンゼルスとはボーナスプールから捻出された契約金230万ドルでマイナー契約を結びました。
ポスティングシステムでの移籍だったため、エンゼルスは大谷の元所属チーム、日本ハムファイターズに譲渡金を支払いました。この譲渡金はボーナスプールからの契約金とは別払いで、当時の譲渡金の上限額2千万ドルが支払われまています。
そして11月9日、公式に千葉ロッテマリーンズより佐々木朗希のポスティングによるメジャー挑戦を容認したとの発表がありました。
佐々木は現在23歳のため、必然的にマイナー契約となり、ボーナスプールの額の中からの金額でしか契約できません。
またメジャーに昇格しても、MLBの最低保証年俸でのプレーとなり、MLBのアクティブ・ロースターに入って3年が経過しないと年俸調停権もないことになります。
大谷が移籍した2017年との違い
大谷翔平が2017年に移籍した際には日本の球団が2000万ドルを上限に譲渡金の設定が可能で、エンゼルスからファイターズに譲渡金2000万ドルが支払われましたが、その後ルール変更があり、現行での譲渡金の額は契約総額が2500万ドル未満では契約総額の20%となっています。
2024年のボーナスプールの残額を1番多く残しているのが、ドジャースで約250万ドル、次点でオリオールズの約214万ドル、3番目がヤンキースの約148万ドルとなっています。
参考 AP News
仮にドジャースが250万ドルで入札したとすると、ロッテに支払われる譲渡金は50万ドルとなります。
佐々木朗希のポテンシャルや才能を考えるとロッテに支払われる譲渡金はかなりの格安ですので、このタイミングでのポスティング容認にはSNS上でもかなりの物議を醸し出しています。
2024年のインターナショナルFA市場のオープン期間は12月15日までとなっており、現時点でボーナスプールを一番残しているのはドジャースと見られていることから、佐々木の移籍先はドジャースが有力とされています。
もちろんこれはポスティングのタイミングにもよりますので、1月15日以降であれば、2025年のボーナスプールが使用できますので、他のチームと契約する可能性も出てきます。
佐々木をマイナー契約で獲得できるとすれば、資金面でFA選手の大物に手が出せないスモールマーケットのチームでも獲得に参戦できますので、多くのチームが佐々木獲得に乗り出すのは間違いないでしょう。
まとめ
- MLBでFA権を獲得するにはサービスタイム6.000(6シーズン)を経過する必要がある
- MLBではFA権獲得=FA選手となり、所属チームとの契約がなくなるとFA選手となるため、チームの移籍が活発
- FA選手へのクオリファイング・オファーを拒否され移籍となった場合、補償制度として移籍先から前所属チームにドラフト権が移る
- クオリファイング・オファーはFA選手への1年契約で金額が決まっている。基本は拒否される前提のオファーである。
- インターナショナルFAはMLBドラフト対象外の国の16歳以上のアマチュア選手を獲得する制度で、MLBの役30%の選手はインターナショナルFAで獲得された選手である
- インターナショナルFAは25歳未満、プロ経験6年未満の選手も対象となるため、佐々木朗希も対象選手となるが、マイナー契約となる
- ポスティングシステムでの移籍には移籍先チームから所属元チームへ譲渡金が支払われるが、現行の譲渡金は契約金額に応じた額となる
近年MLBの試合を見始めた人が増えていますが、 FAの制度やクオリファイング・オファーについてまではよく分からないと言う人も多いと思います。
最後までこの記事を読んでいただけた方はFAについて内容が少し分かったと思います。それを踏まえて、是非オフシーズンのFA市場の動向をチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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