【MLB】WAR完全ガイド! fWARとrWARの違い、歴代・2025年WAR・単一シーズン・日本人選手WARランキングまとめ

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メジャーリーグの試合や選手評価の話題で、登場する指標がWAR(Wins Above Replacement)です。

近年では、WARはMVP投票やサイ・ヤング賞の選考基準としても重視され、選手の総合的な価値を語るうえで欠かせない存在となっています。

本記事では、MLBにおけるWARの基礎知識から、fWARとrWARの違い、歴代のWARランキング、日本人メジャーリーガーの実績まで、野球ファン必見の内容を網羅的に解説します。

本記事を読んでわかること
  • WARの基礎知識
  • 2つのWAR、fWARとrWARの違い
  • 歴代WARランキング(歴代通算・現役通算・2025年シーズン・単一シーズン記録・日本人通算)
  • WARを活用してMLB観戦を楽しむ方法
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Chanです。妻と子ども2人と暮らす、アラフォーの会社員です。MLB関連を中心に野球の情報と筋トレについても発信しています。私の記事がMLB観戦や筋トレの参考になれば幸いです。

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WARの基本 なぜWARが重要なのか?

WAR(Wins Above Replacement)とは、日本語で「代替選手と比べたチーム勝利の貢献度」と訳されます。

WARはある選手が代替可能な平均的な選手と比較して、チームに何勝分の価値をもたらしたかを数値化した総合評価指標です。

代替可能な選手の定義とは?

「代替可能な選手」とはどんな選手を指すのでしょうか?

最低年俸レベルやマイナーリーグから容易に獲得・出場させることができる、平均以下の実力を持つ選手のことを指します。

強豪、弱小チーム関係なく、全球団、全選手、同じ条件となるので、チーム状況がWARの評価に影響する事はありません。

WARが示す「勝利への貢献度」

WARは単なる打率やホームラン数といった一面的な指標とは異なり、打撃、走塁、守備、投球など、選手のあらゆる側面を総合的に評価します。

簡単に言うと、選手の総合的な貢献をすべてまとめて「この選手のおかげでチームは何勝分強くなったか」を数値化したものです

例えば、2025年シーズンのアーロン・ジャッジのfWARは10.1でした。

これはジャッジが欠場し、代わりに代替可能な平均的な選手が出場した場合、ヤンキースは約10勝を失うことを意味します。

WARの評価基準

選手をWARで評価する場合、野手と投手で基準が異なります。

WARが積み上げ型の指標と呼ばれるからです。

野手の場合、レギュラークラスの選手で年間140試合前後試合に出場します。

投手の場合、先発で多くて30試合、リリーフで60〜70試合程度(イニング数は先発より少なくなる)となるため、出場試合数の多い野手の方がWARが高くなる傾向があります。

野手のWAR

WARによる野手の一般的な評価基準は以下の通りです。※参考値です。

野手WARの評価基準
  • 8.0以上:MVP級の圧倒的パフォーマンス
  • 5.0~8.0:オールスター級、MVP争いに絡むパフォーマンス
  • 2.0~5.0:チームの主力選手、スタメン
  • 0~2.0:控え選手、育成段階の若手選手
  • 0未満:代替選手以下のパフォーマンス

MLBのレギュラークラスの選手の年間平均WARはおよそ、2.0から2.5程度とされています。

投手のWAR

WARによる投手の一般的な評価基準は以下の通りです。※参考値です。

投手WARの評価基準
  • 6.0〜7.0以上:サイ・ヤング賞クラスの圧倒的なパフォーマンス
  • 5.0〜6.0:エリートレベル、リーグトップクラスのエース
  • 4.0〜5.0:オールスターレベル、リーグ上位の投手
  • 3.0〜4.0:先発ローテーション上位や優秀なクローザー、セットアッパー
  • 2.0〜3.0:堅実な主力レベルの投手
  • 0〜2.0:先発ローテーション4-5番手、ミドルリリーフ
  • 0未満:代替選手以下のパフォーマンス

MLB投手の中でも先発投手の年間平均WARはおよそ、2.0から3.0程度。

リリーフ投手で0.5から1.0程度とされています。

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2種類のWAR:fWARとrWARの違い

WARには主にfWAR(FanGraphs WAR)rWAR(Baseball Reference WAR)という2種類があります。

どちらも選手の総合的な貢献度を測る点では共通していますが、各項目において「何を重視するか」が異なる設計思想になっています。

そのため、算出に使用する指標に違いがあります。

項目fWAR(FanGraphs)で使われる指標rWAR(Baseball Reference)で使われる指標
打撃wOBAベース

各打席結果に「出塁・長打の重み」をかけて得点価値に変換し、平均打者より何点分打撃で貢献したかを算出
Rbat(Batting Runs)

実際の打撃成績から、同環境の平均打者と比べて何点多く(少なく)得点に貢献したかを直接推計
走塁BsR

盗塁・盗塁死、タッチアップや一・二塁からの進塁、併殺を避けた/増やした影響をすべて得点換算し、走塁全体で平均より何点得したかを算出
Rbaser(Base running Runs)

盗塁関連や進塁・アウトなど走塁イベントを得点価値に換算し、その選手の走塁が平均と比べて何点分プラス(マイナス)かを評価
守備UZR/OAAベースの守備得点+ポジション補正

打球の種類・コース・速度などから取るべきアウト確率を推計し、実際に処理した結果との差を得点換算した守備指標に、守備位置ごとの難易度補正を加算
DRSベースのRfield+Rpos

打球処理、送球、併殺や失策など個々のプレーの成否を「何点防いだか」として積み上げたDRSを守備得点とし、守備位置ごとの難易度補正を加算
投球FIPベース

守備に依存しにくい投球結果を抜き出し、平均投手より何点分失点を防げたかを評価
RA9ベース(実際の失点、球場・リーグ補正)

実際の失点から、球場やリーグ環境を調整し、「その投手の登板時に現実として何点少なく失点したか(=結果ベースでどれだけ勝ちを増やしたか)」を測定
捕手UZR/OAA+Framing Runsを明示加算、投手側FIPもフレーミングで調整

捕手の捕球・送球・ブロッキングなど通常の守備得点に加え、「際どい球をストライクに見せて増やしたストライク数」を得点換算したフレーミング得点を捕手側に足し、同時にその分を投手側から差し引く設計
DRS系(Rfield)に捕手要素を含めるが、フレーミングは明示的に分離されない形が中心

盗塁阻止・パスボール・ワイルドピッチ処理など捕手固有の守備イベントをDRSベースで得点化し、捕手の守備貢献として評価
フレーミングは明確な独立指標としては扱われないことが多い

各指標の詳細まで知る必要はありません。

「重視している考え方が違う」と言うことだけ抑えてもらえればOKです。

指標についてはこちらの記事で解説していますので、興味のある方は読んでください。

fWAR(FanGraphs WAR)の特徴

fWARは、アメリカの大手野球分析サイト、FanGraphsが算出するWARです。

fWARの評価に採用される指標は以下の通りです。

打撃評価:wOBA(Weighted On base Average)ベース

  • wOBAベースで各打席結果の得点価値を出塁と長打で重み付けし、リーグ・環境補正までかけたうえで平均との差を算出
  • 打撃イベントの価値を理論的に整えたうえで、環境差も取り除いた純粋な打撃力を評価
  • 打者の得点創出貢献を評価

走塁評価:BsRベース

  • wSB+UBR+wGDPなどを合算し、盗塁・進塁・併殺回避を細かく得点換算
  • あらゆる走塁プレーを一貫したランバリュー(走塁価値)で評価し、走塁スキルを抽出
  • ベースランの細部まで拾うので、俊足でなくても「進塁判断が良い選手」がきちんと評価されやすい

守備評価:UZR(Ultimate Zone Rating) / OAA(Outs Above Average)ベース

  • 打球の種類・方向・速度をもとにアウト確率を推計し、実際のプレーとの差を積み上げる「ゾーンベース」
  • 守備範囲や打球処理のスキルを、他要因から切り離して測定

投手評価:FIP(Fielding Independent Pitching)ベース

  • 奪三振、与四球、被本塁打など、投手自身がコントロールできる要素を重視
  • 守備の影響を受けにくく、投手の「真の実力」を評価
  • 運の要素を排除し、再現性の高いパフォーマンスを測定

捕手評価:UZR / OAA+Framing Runsベース

  • 捕手守備に通常の守備指標+Framing Runsを明示的に加算
  • ストライク・ボールの「見せ方」という捕手固有スキルを価値として扱う
  • フレーミングの上手い捕手はfWARで伸びる傾向

結論:fWARは実力重視型の傾向

fWARは「運の要素を除外し、選手の本当のスキルを評価する」という考え方に基づいています。

チーム編成やスカウティング向きで、「この選手の本来の実力はどれくらいか」を知りたいときに有効です。

rWAR(Baseball Reference WAR)の特徴

rWARは、アメリカの大手野球分析サイト、Baseball Referenceが算出するWARです。(bWARと表記されることもあります)

rWARの評価に採用される指標は以下の通りです。

打撃評価:Rbatベース

  • 実際の得点環境の中で、「この打撃が平均より何点分得点に寄与したか」を推計
  • そのシーズン・リーグの現実の得点環境込みで、どれだけ点を生んだかを測定
  • 同じ成績でも環境によって評価が微妙に変わりやすい一方、「結果寄り」の評価になる

走塁評価:Rbaser(Base Running Runs)

  • 結果としてどれだけ走塁で得点期待値を増減させたかにフォーカス
  • 特定タイプ(盗塁特化・進塁上手など)の評価に癖が出る

守備評価:DRS(Defensive Runs Saved)ベース

  • 守備がチームの失点をどれだけ減らしたか失点結果を評価
  • チーム守備コンセプトやシフトの影響も含みやすく、「この選手がいた守備がどれだけ失点を防いだか」に近い見方になる
  • セイバーメトリックスにもとづく守備指標
  • 複数の守備要素を総合評価

投手評価:失点率(RA/9)ベース

  • 実際に許した失点を基準とする
  • 守備の良し悪しも含めた「結果」を重視
  • チーム防御力との相互作用も考慮

捕手評価:DRS系をベースに捕手要素を加算

  • 盗塁阻止、パスボール、ワイルドピッチ処理などをDRS系で評価し、捕手守備に反映。フレーミングは明確な独立した評価基準になっていないケースが多い
  • 「失点をどれだけ防いだか」という結果に、一体として捕手守備を取り込むこと
  • 実際の失点ベースで評価されるため、「このバッテリーが試合をどれだけ抑えたか」に近い見方になる

結論:rWARは結果重視型の傾向

rWARは「実際に起きた結果」を評価します。

運も実力のうちという考え方で、そのシーズンに実際にもたらした価値を測定します。

アワードや「実際の貢献度」を語るときや、「このシーズンの現実の価値」を測りたい場合に有効です。

どちらのWARを重視すべきか?

両方のWARを参照することが重要です。

両者の違いを簡単にまとめると以下のようになります。

観点fWARrWAR
主な使いどころ能力評価・将来予測・チーム編成・契約交渉の理論的議論など、「再現性の高いスキル」を知りたい場面で採用しやすいアワード投票や「今年の実績はどちらが上か」といった「結果の価値」を語る場面で相性が良い
WARの有用な使い方
  • 選手の将来性やトレード価値を評価する場合 ▶️ fWARが有用
  • そのシーズンの実際の貢献を評価する場合 ▶️ rWARが有用
  • MVP投票などの総合評価 ▶️ 両方の平均値を参考にする

2つのWARに大きな差がある場合、それぞれのWARで評価される項目に大きな差がある。

またはその選手は運に恵まれていた(または恵まれなかった)可能性が考えられます。

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歴代WARランキング

MLB史上最も高いWARを記録した伝説的な選手たちを紹介します。

ランキングはfWARとrWARの平均値順となっています。

歴代通算WARトップ10

1. ベーブ・ルース: fWAR 179.4 / rWAR 182.6

「史上最高の野球選手」と呼ばれる伝説のプレイヤー。

打者としてfWAR 167.1 / rWAR 162.2 、投手としてfWAR12.4 / rWAR 20.4を記録。

1916年には投手WAR(Baseball Reference)8.8と投手としても突出したパフォーマンスを発揮しています。

投手通算成績(キャリア10年)

試合投球回防御率奪三振FIPWHIP
1631221.11631472.284882.811.159

打者通算成績(キャリア22年)

試合打席打率出塁率長打率本塁打打点盗塁OPS
250310628.342.474.69071422141231.164

赤太字は歴代トップ記録

2. バリー・ボンズ:fWAR 164.4 / rWAR162.8

野手としてはルースと並んで史上最高打者の1人。

通算762本塁打、2558四球、688敬遠はMLB歴代トップ。

MVP7度受賞も歴代トップ。

打者通算成績(キャリア22年)

試合打席打率出塁率長打率本塁打打点盗塁OPS
298612606.298.444.60776219965141.051

赤太字は歴代トップ記録

3. ウィリー・メイズ:fWAR 149.8 / fWAR 156.2

「史上最高の5ツールプレイヤー」として名高い。

打撃、走塁、守備すべてで超一流。

6シーズンでrWAR 10以上を記録しています。

打者通算成績(キャリア23年)

試合打席打率出塁率長打率本塁打打点盗塁OPS
300512545.301.384.5576601909339.940

4. タイ・カッブ:fWAR 149.1 / rWAR 151.4 WAR

「球聖」と呼ばれ、デッドボール(飛ばないボール)時代の最高打者として名高い。

通算打率.366は歴代1位。

打者通算成績(キャリア24年)

試合打席打率出塁率長打率本塁打打点盗塁OPS
303413103.366.433.5121171944897.944

赤太字は歴代トップ記録

5. ハンク・アーロン:fWAR 136.3 / fWAR 143.2

「ハンク・アーロン賞」の由来となったMLB史上最高のスラッガーの1人。

通算755本塁打はバリー・ボンズが更新するまで、長くMLBトップとして君臨。

打点と総塁打数もMLB歴代1位。

打者通算成績(キャリア23年)

試合打席打率出塁率長打率本塁打打点盗塁OPS
329813941.305.374.5557552297240.928

赤太字は歴代トップ記録

  1. ホーナス・ワグナー:fWAR 138.1 / rWAR131.1
  2. トリストラム・スピーカー:fWAR 132.0 / rWAR 134.9
  3. ロジャース・ホーンズビー:fWAR 129.1 / rWAR 127.3
  4. スタン・ミュージアル:fWAR126.4 / rWAR 128.6
  5. エディ・コリンズ:fWAR 120.1 / rWAR 124.2

2025年シーズンWAR トップ10

2025年シーズンのWARトップ10選手を紹介します。

ランキングはfWARとrWARの平均値順となっています。

順位選手名チーム打者fWAR投手fWARTotal fWAR打者rWAR投手rWARTotal rWAR
1アーロン・ジャッジヤンキース10.1
10.19.79.7
2大谷翔平ドジャース7.51.99.46.61.17.7
3カル・ローリーマリナーズ9.1
9.17.47.4
4ボビー・ウィットJr.ロイヤルズ8.0
8.07.17.1
4クリストファー・サンチェスフィリーズ7.17.18.08.0
6ポール・スキーンズパイレーツ6.56.57.77.7
7ヘラルド・ペルドモ7.1
7.17.07.0
8タリク・スクーバル6.66.66.56.5
9フリオ・ロドリゲスマリナーズ5.75.76.86.8
10コービン・キャロル6.5
6.55.85.8

1. アーロン・ジャッジ(33)ーヤンキース:fWAR 10.1 / rWAR 9.7

現在のMLB最高のスラッガー。

WAR 9.0超えは通算3回以上。

健康的にシーズンを送ることができればWAR 9.0超えは確実という驚異的なパフォーマンスを披露しています。

2. 大谷翔平(31)ードジャース:fWAR 9.4 / rWAR 7.7

唯一無二の二刀流スーパースター。

投打双方でエリートレベルのパフォーマンス。

大谷に期待されるのはベーブ・ルースの持つ単一シーズンWAR記録、fWAR 14.7 / rWAR 14.1の更新です。

3. カル・ローリー(29)ーマリナーズ:fWAR 9.2 / 7.4

捕手史上初の60本塁打を達成した歴代トップクラスの打撃を持つ捕手。

捕手としての能力も高く、特にフレーミング技術はMLBトップクラスを誇ります。

4. ボビー・ウィットJr.(25)ーロイヤルズ:fWAR 8.0 / rWAR 7.1

現役選手屈指の5ツールプレイヤー。

MLBトップクラスのスプリントスピードと守備範囲の広さで、2025年シーズンはプラチナグラブ賞を受賞。

MVPレースでも常に上位に入るスーパースターです。

4. クリストファー・サンチェス(29)ーフィリーズ:fWAR 7.1 / rWAR 8.0

ナ・リーグトップクラスの左腕。

奪三振が多く、与四球が少なく、ゴロ率が高いというハイレベルの安定感を誇ります。

6. ポール・スキーンズ(23)ーパイレーツ:fWAR 6.5 / rWAR 7.7

メジャー1年目で新人王、2年目でサイ・ヤング賞受賞と、デビュー2年でMLBトップクラスの投手に上りつめました。

速球・変化球・球速・奪三振能力・制球力と投手に必要なスキルすべてがハイレベルな怪物右腕です。

7. ヘラルド・ペルドモ(26)ーダイヤモンドバックス:fWAR 7.1 / rWAR 7.0

コンタクト技術に優れたダイヤモンドバックスの正遊撃手。

2025年シーズンは長打力もアップし、20本塁打を記録。

遊撃手としても守備範囲と肩の強さは上位クラスです。

8. タリク・スクーバル(29)ータイガース:fWAR 6.6 / rWAR 6.5

現役最高の左腕投手。

圧倒的な支配力で2年連続のサイ・ヤング賞を受賞。

その実績から年俸調停にてFA前の投手としては最高額となる3,200万ドルの年俸を勝ち取りました。

9. フリオ・ロドリゲス(25)ーマリナーズ:fWAR 5.7 / rWAR 6.8

マリナーズのスーパースターであり、屈指の5ツールプレイヤーの1人。

2025年シーズンは2年振りの30本塁打を記録。

守備範囲の広さと肩の強さもMLBトップクラスを誇ります。

10. コービン・キャロル(25)ーダイヤモンドバックス:fWAR 6.5 / rWAR 5.8

走攻守すべてがハイレベルのスター選手。

身長は178センチとメジャーリーガーの中では小柄ながら、スピードとパワーを持ち合わせています。

2025年は長打力がアップし、31本塁打・32盗塁を記録して「30-30」を達成。

さらなる進化を続けています。

現役選手通算WARトップ5

2025年シーズン終了時点での現役選手のWARランキングは以下の通りです。

ランキングはfWARとrWARの平均値順となっています。

1. マイク・トラウト(34):fWAR 87.2 / rWAR 87.5 WAR

MLB屈指のスーパースターで、攻守走すべてが超一流。

近年は怪我に苦しんでいますが、現役選手の中でトップのWARを積み上げる現役最高の選手の1人です。

2. ジャスティン・バーランダー(43) fWAR 84.3 / rWAR 81.7

40代を迎えても投げ続ける大エース。

2026年シーズンはメジャーのキャリアをスタートさせたタイガースへ復帰。

通算WARでも投手トップクラスの数値を残しています。

3. クレイトン・カーショウ(38) fWAR 79.1 / rWAR 80.9

史上最高クラスの左腕とも評される存在。

全盛期の支配力は異次元で、2014年にはMVPとサイ・ヤング賞をダブル受賞。

2025年限りで現役を引退。

通算WARは歴代級の数値を記録しています。

4. マックス・シャーザー(41):fWAR 73.4 / rWAR 75.6

闘志あふれるピッチングで40代を超えても投げ続けるレジェンド右腕。

複数チームでエースとして活躍、長年にわたり安定して高いWARを積み上げています。

5. ムーキー・ベッツ(33): fWAR 62.6 / rWAR 75.2 WAR

走攻守、三拍子が揃った万能プレーヤー。

複数ポジションを高水準でこなすユーティリティプレイヤーで、現役野手の中でもトップクラスの総合力を誇ります。

単一シーズンWAR歴代記録

最高記録トップ5

  1. ベーブ・ルース(1923年):fWAR 14.7 / rWAR 14.1
  2. ベーブ・ルース(1921年):fWAR 13.7 / rWAR 12.8
  3. ベーブ・ルース(1927年):fWAR 12.9 / rWAR 12.6
  4. ベーブ・ルース(1920年):fWAR13.1 / rWAR 11.9
  5. ロジャース・ホーンズビー(1924年): fWAR 12.2 / rWAR 12.2

※1920年と1921年のベーブ・ルースは二刀流でプレイ。

1920年は投手としてfWAR 0.0 / rWAR −0.1、1921年はfWAR -0.2 / -0.4を記録。

ランキングは1920年代にベーブ・ルースが記録したものが4位までを占めています。

特に1923年のfWAR14.7 / rWAR 14.1は圧倒的で、13以上のWARは100年経った今でも記録する選手はいません。

近年では、2024年のアーロン・ジャッジ( fWAR11.3 / rWAR 11.8)や、2018年のムーキー・ベッツ(fWAR 10.2 / rWAR10.2)が突出した記録となっています。

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日本人メジャーリーガー歴代WARランキング

日本人メジャーガーが記録したWARを振り返ります。

トップ10にランクインしたのは長年にわたり素晴らしい活躍を見せた名選手たちです。

ランキングはfWARとrWARの平均値順となっています。

歴代日本人選手通算WARトップ10

1. イチロー:fWAR 57.6 / rWAR60.0

日本人選手として圧倒的No.1。

MLB通算3,089安打、10年連続200安打の快挙を達成。

2025年に日本人初のアメリカ野球殿堂入りを果たしています。

2. 大谷翔平:fWAR 49.7 / rWAR 51.5

通算8年でイチローに次ぐ日本選手のWAR2位。

投打の二刀流という唯一無二のスタイルで単一シーズン最高WARと日本人通算WAR更新に期待がかかります。

3. ダルビッシュ有:fWAR 36.0 / rWAR 33.2

日本人投手としてWARトップ。

2020年はサイ・ヤング賞投票2位となりました。

4. 野茂英雄: fWAR 27.3 / rWAR 20.9

日本人メジャーリーガーのパイオニア的存在。

メジャーで2度のノーヒットノーラン達成。

MLB通算12年で20以上のWARを記録しています。

5. 黒田博樹:fWAR 22.4 / rWAR 20.9

ヤンキース、ドジャースと東西の名門チームで先発ローテーション上位として活躍。

MLB7年間で高いレベルで安定した成績を残しています。

6. 田中将大:fWAR 18.9 / rWAR 17.3

ヤンキースで7年間活躍。

MLB7年間で通算1054.1回を達成するイニングイーター。

7. 松井秀喜:fWAR 13.2 / rWAR 21.2

MLBで10年間プレイ。

通算175本塁打は大谷翔平に次ぐ2位。

2009年に日本人メジャーリーガーとして初のワールドシリーズMVPを獲得しています。

8. 岩隈久志:fWAR 12.0 / rWAR 16.9

マリナーズで6年間活躍。

2013年にノーヒットノーラン達成、rWAR 7.0を記録し、サイ・ヤング賞投票3位となりました。

9. 上原浩治: fWAR 11.9 / rWAR 13.5

中継ぎ・クローザーとしてMLBで9年間活躍。

2013年、レッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献。

10. 前田健太:fWAR 15.0 / rWAR 6.7

ドジャース、ツインズ、タイガースで9年間活躍。

2020年にア・リーグのサイ・ヤング賞投票2位の活躍を見せました。

大谷翔平の年度別WAR推移

現役日本人メジャーリーガーでWARトップとなっている、大谷翔平の年度別のWAR推移を見ていきましょう。

fWAR

年度投手WAR野手WAR合計WAR
20181.12.73.8
2019-0.11.61.5
20200.00.0
20213.05.08.0
20225.63.69.2
20232.36.68.9
20248.98.9
20251.97.59.4
合計13.736.049.7

rWAR

年度投手WAR野手WAR合計WAR
20181.32.73.8
20192.4-0.1
2020-0.40.01.2
20214.14.98.4
20226.23.49.4
20233.96.210.1
20249.29.2
20251.16.68.7
合計16.135.451.5

2021年から2025年まで、5年連続でfWAR, rWARともに8.0以上を記録しています。

これはMVP級のパフォーマンスを5年連続で維持していることを意味し、実際に4度MVPを受賞しています。

注目すべきは、2024年は投手として登板していないにもかかわらず、打者だけでfWAR 8.9 / rWAR 9.2 を記録したことです。

DHは守備面でマイナス補正がかかる

DHは守備につかないため、ポジション補正としてマイナス値が適用されます。

そのため、DHは他のポジションプレイヤーと比べてWARで不利になるにも関わらず、大谷の2024年シーズンは突出していることがわかります。

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WARを活用した野球観戦のすすめ

MVP予想に活用

毎年のMVP投票では、WARが重要な判断材料となります。

2025年のアメリカン・リーグMVPは、アーロン・ジャッジ(fWAR 9.7 / rWAR 10.1)カル・ローリー(fWAR 9.1 / rWAR 7.4)を抑えて受賞しました。

必ずしもWARでMVPが決まるわけではありませんが、WAR上位選手をチェックすることで、MVP候補を予想することができます。

ポジション別比較

WARはポジションごとに守備難易度の補正がかけられています。

各ポジションの補正は以下の通りです。(162試合換算)

数値は「Runs=得点価値」

重み付けで算出した、チームの総得点差に与えた影響を示す単位です。

ポジションFanGraphsBaseball Reference
捕手+9.7+12.5
遊撃手+7.6+7.5
二塁手+3.2+2.5
中堅手+2.7+2.5
三塁手+2.2+2.5
右翼手-7.6-7.5
左翼手-7.6-7.5
一塁手-10.3-12.5
指名打者-16.2-17.5

「得点価値」を「1勝あたり何点か」という係数で割って勝利数に変換します。

一般的には、1勝≒10点前後とみなされるので、DHの「-17.5ランの補正」はおおよそ1.7勝前後の補正値となります(実際の係数はリーグ環境で微調整される)

ポジション補正を理解することで、選手のより正確な価値判断が可能になります。

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よくある質問(FAQ)

Q1:WARが高ければ必ずMVPを獲得できますか?

A:必ずしもそうではありません。

WARは重要な指標ですが、MVP投票では他の要素(チームの成績、伝統的な打撃タイトル、ストーリー性など)も考慮されます。

ただし、近年はWARが最も重視される傾向にあります。

Q2: fWARとrWAR、どちらを信じるべきですか?

A::両方を参照することをおすすめします。

大きな差がなければどちらでも構いませんが、差が大きい場合は両方の平均値を取るのが良いでしょう。

一般的に、将来性やその選手の実力を見るならfWAR、その年の実績を評価するならrWARが適してると言われています。

Q3:投手と野手のWARは直接比較できますか?

A:はい、比較可能です。

WARの設計思想は「投手も野手も同じ土俵で評価する」ことにあります。

ただし、投手は出場イニング数が野手と比べて少ないため、通常は野手の方が高いWARを記録しやすい傾向にあります。

Q4:大谷翔平の二刀流WARはどう計算されますか?

A:投手としてのWARと野手としてのWARを単純に合算します。

2023年にシーズンは投手rWAR 3.9 + 野手rWAR 6.2 = 合計10.1 WARを記録しています。

Q5:WARがマイナスになることはありますか?

A:はい、あります。

マイナスのWARは「代替可能な平均的選手よりも悪いパフォーマンス」を意味します。

つまり、その選手を使うことでチームは勝利を逃す可能性が高くなります。

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まとめ

WAR(Wins Above Replacement)は、現代野球において重要な総合評価指標です。

この記事で解説した主なポイントをまとめます。

重要ポイントの振り返り

WARの基本

  • 代替可能選手と比較した勝利貢献度を数値化
  • 打撃、守備、走塁、投球を総合評価
  • 8.0以上でMVP級、2.0前後がレギュラー級

fWARとrWARの違い

  • fWAR:やや実力重視の傾向(FIPベース、OAA使用)
  • rWAR:やや結果重視の傾向(RA/9ベース、DRS使用)
  • 両方を参照することが重要

歴代トップ選手

  • ベーブ・ルース:歴代1位
  • バリー・ボンズ:野手2位
  • マイク・トラウト:現役1位

2025年シーズンのWARトップ

  • アーロン・ジャッジ:ア・リーグMVP
  • 大谷翔平:ナ・リーグMVP
  • カル・ローリー:ア・リーグ本塁打王・打点王

日本人選手の実績

  • イチロー:日本人選手1位
  • 大谷翔平:現役日本人選手1位
  • ダルビッシュ有:日本人投手1位

WARを活用して野球観戦をアップグレード

WARを理解することで、野球の見方が変わります。

単なるホームラン数や勝利数だけでなく、選手の総合的な価値を客観的に評価できるようになるからです。

今後MLBを観戦する際は、ぜひWARランキングもチェックしてみてください。

MVP争いやオールスター選出、トレード評価など、様々な場面でWARの知識が役立つはずです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事が参考になれば幸いです。


関連記事

MVP、サイ・ヤング賞投票はWARが最重要視されている?選考方法を解説しています。

参考サイト

  • FanGraphs (fWAR)
  • Baseball Reference (rWAR)
  • MLB.com
  • ESPN MLB Statistics

この記事は2025年2月24日時点の情報に基づいています。最新のWARランキングは各参考サイトでご確認ください。

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