2026年のメジャーリーグベースボール(MLB)はシーズン終盤の9月に入り、地区優勝争い・プレーオフ争いが最終盤を迎えています。
MLBを見始めた初心者の方はプレーオフの仕組みがわからないという方も多いのではないでしょうか。
私は2001年からMLBを本格的に見始め、ファン歴25年になります。
この記事ではMLBのプレーオフの仕組み・概要、プレーオフの制度の変遷について徹底的に解説します。
初心者の方もプレーオフの概要を改めて確認したい方も、プレーオフの全体像が分かるようになりますので、是非最後までお付き合い下さい。
- ✅ MLBプレーオフの仕組み(12チーム制・4ラウンド)を初心者向けに解説
- ✅ 地区優勝とワイルドカードで出場チームがどう決まるか
- ✅ 【2026年最新】ワイルドカード争いの現在地と日本人選手の所属チーム状況
- ✅ 2026年ポストシーズンの日程(9月29日ワイルドカード・シリーズ開幕)
MLBプレーオフ(ポストシーズン)とは?

MLBのプレーオフは、レギュラーシーズンを勝ち抜いた12チームがワールド・シリーズ優勝の座をかけて戦うトーナメント戦です。
毎年10月に開催されることから「オクトーバー・ベースボール」とも呼ばれ、アメリカン・リーグ(以下ア・リーグ)とナショナル・リーグ(以下ナ・リーグ)の各6チームずつが参加します。
最終的な目標は、両リーグの王者が激突するワールドシリーズでの優勝です。プレーオフは野球ファンにとって最もエキサイティングな時期であり、レギュラーシーズンとは異なる緊張感と戦略的な駆け引きが展開されます。
MLBプレーオフの仕組み(2026年版)

プレーオフの基本構造
MLBプレーオフは以下の4つのラウンドで構成されています。
- ワイルドカード・シリーズ(3試合制)
- ディビジョン・シリーズ(5試合制)
- リーグチャンピオンシップ・シリーズ(7試合制)
- ワールド・シリーズ(7試合制)
プレーオフのシード順位の決定方法
各リーグのプレーオフ進出6チームは以下のように順位付けされます。
- 第1・第2シード:各地区優勝3チームのうち成績上位2チーム
- 第3シード:残りの地区優勝チーム
- 第4・第5・第6シード:ワイルドカード3チーム(成績順)
第1・第2シードはワイルドカード・シリーズを免除され、ディビジョン・シリーズから参戦します。
勝率で並んだ場合は直接対決の成績でシード順位が決定します
MLBプレーオフ出場チームの決まり方【地区優勝&ワイルドカード】

地区優勝チーム(3チーム)
MLBでは地区制が導入されており、両リーグは以下の3地区に分かれています。
- 東地区(East Division)
- 中地区(Central Division)
- 西地区(West Division)
各地区の勝率1位チームが地区優勝となり、自動的にプレーオフ出場権を獲得します。
ワイルドカード(3チーム)
地区優勝を逃したチームの中から、レギュラーシーズンの勝率上位3チームがワイルドカードとしてプレーオフに進出します。同じ地区から複数チームがワイルドカードになることもあります。
タイブレーカー
同じ勝率のチームが複数ある場合、以下の順序で順位が決定されます。
- 直接対戦成績
- 地区内成績
- リーグ内成績
- 最後の30試合の成績(以降1試合ずつ遡る)
2024年のナ・リーグ、ワイルドカード争いはサンディエゴ・パドレスが1位となり、残り2枠を争うアトランタ・ブレーブス、ニューヨーク・メッツ、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの3チームが89勝73敗と同率で並びました。
ここでタイブレーカーのルールが適用され、ブレーブスとメッツは共にレギュラーシーズンでダイヤモンドバックスに直接対決で勝ち越していたため、ダイヤモンドバックスはワイルドカード枠から脱落。
さらにブレーブスはメッツに直接対決で勝ち越していたため、ワイルドカード2位がブレーブス、3位メッツとなりました。
【2026年9月24日時点】ワイルドカード争いの現在地
ここからは、仕組みの解説だけでなく2026年シーズンの実際のプレーオフ争いを見ていきます。
数字は現地2026年9月22日終了時点のもので、MLB公式のデータをもとにシーズン中は随時更新します。各チームとも残り5試合です(現地9月23日の試合は進行中のため反映していません)。
ア・リーグのワイルドカード争い
| 順位 | チーム(ア・リーグ) | 勝敗 | WCゲーム差 |
|---|---|---|---|
| ✅1 | ヤンキース | 90勝67敗 | +9.0 |
| ✅2 | レッドソックス 吉田正尚 | 84勝73敗 | +3.0 |
| ✅3 | ホワイトソックス 村上宗隆 | 81勝76敗 | 圏内 |
| 4 | レンジャーズ | 78勝79敗 | 3.0差 |
| 5 | ブルージェイズ 岡本和真 | 77勝80敗 | 4.0差 |
| 6 | オリオールズ | 76勝81敗 | 5.0差 |
| 7 | ツインズ | 74勝84敗 | 7.5差 |
| 8 | タイガース | 74勝84敗 | 7.5差 |
| 9 | マリナーズ | 73勝84敗 | 8.0差 |
※ ✅=ワイルドカード圏内。「+」が付いた数字は3位(最後の1枠)のチームに対するリード、それ以外は3位との差です。ヤンキースとレッドソックスはプレーオフ進出が決定しています。
ア・リーグはヤンキース(90勝67敗)とレッドソックスが、すでにワイルドカード進出を決めています。MLB公式の順位表で「進出決定」の表示を確認しました。
争点は最後の1枠です。村上宗隆が所属するホワイトソックス(81勝76敗)が3番手につけ、3.0ゲーム差でレンジャーズ、4.0差でブルージェイズ、5.0差でオリオールズが追っています。残り5試合でこの差を詰めるのは簡単ではなく、ホワイトソックスが有利な位置にいます。
ただし、ホワイトソックスはア・リーグ中地区でもガーディアンズと1.0ゲーム差の2位です。ホワイトソックスが地区優勝すれば、入れ替わりでガーディアンズがワイルドカードに回ります。どちらが地区優勝しても、この2チームが揃ってプレーオフに進む可能性が高い状況です。
ナ・リーグのワイルドカード争い
| 順位 | チーム(ナ・リーグ) | 勝敗 | WCゲーム差 |
|---|---|---|---|
| ✅1 | カブス 鈴木誠也・今永昇太 | 87勝70敗 | 3チーム同率 |
| ✅2 | フィリーズ | 87勝70敗 | 3チーム同率 |
| ✅3 | パドレス 松井裕樹 | 87勝70敗 | 3チーム同率 |
| 4 | ダイヤモンドバックス | 83勝74敗 | 4.0差 |
| 5 | パイレーツ | 80勝77敗 | 7.0差 |
| 6 | マーリンズ | 77勝80敗 | 10.0差 |
| 7 | カージナルス | 76勝81敗 | 11.0差 |
| 8 | レッズ | 73勝84敗 | 14.0差 |
※ ✅=ワイルドカード圏内。地区首位のブルワーズ・ドジャース・ブレーブスはこの表には含まれません(地区優勝枠のため)。
ナ・リーグはカブス・フィリーズ・パドレスの3チームが揃って87勝70敗で並んでいます。3つのワイルドカード枠を、この3チームがそのまま占めている形です。
同率でも最終順位によって初戦の相手とホーム球場が変わるため、残り5試合の意味は小さくありません。追うのはダイヤモンドバックス(83勝74敗)で4.0ゲーム差。残りを全勝すれば88勝74敗となり逆転の可能性は残りますが、上位3チームが取りこぼすことが前提になります。5位のパイレーツ(80勝77敗)以下は、すでに敗退が決まっています。
各地区の首位チーム(2026年9月24日時点)
| 地区 | 首位チーム | 勝敗 | 状況 |
|---|---|---|---|
| ア・リーグ東 | レイズ | 96勝61敗 | 地区優勝決定 |
| ア・リーグ中 | ガーディアンズ | 82勝75敗 | ホワイトソックスと1.0差 |
| ア・リーグ西 | アストロズ 今井達也 | 78勝79敗 | レンジャーズと同率 |
| ナ・リーグ東 | ブレーブス | 92勝65敗 | 地区優勝決定 |
| ナ・リーグ中 | ブルワーズ | 98勝59敗 | 地区優勝決定 |
| ナ・リーグ西 | ドジャース 大谷翔平・山本由伸・佐々木朗希 | 97勝60敗 | 地区優勝決定 |
※ 現地2026年9月22日終了時点。地区首位の3チームが自動的にプレーオフ進出(地区優勝)となります。地区名に色が付いた2地区は、まだ決着していません。
MLB全体の最高勝率はブルワーズの98勝59敗(.624)です。第1シードを取ればワイルドカード・シリーズを免除され、休養を取った状態でディビジョン・シリーズから登場できます。ドジャース(97勝60敗)、レイズ(96勝61敗)、ブレーブス(92勝65敗)が続いています。
ア・リーグで注目したいのは、90勝67敗のヤンキースがワイルドカード(第4シード)になる点です。第1〜第3シードは地区優勝チームが占めるため、勝率で上回っていてもシードは下になります。その第3シードを争うア・リーグ西地区は、アストロズとレンジャーズが78勝79敗で並んだまま最終盤に入りました。勝率5割を切ったチームが地区優勝する可能性があります。
日本人選手の所属チームで見ると、地区首位はドジャース(大谷翔平・山本由伸・佐々木朗希)とアストロズ(今井達也)。ワイルドカード圏内にはカブス(鈴木誠也・今永昇太)、パドレス(松井裕樹)、レッドソックス(吉田正尚)、ホワイトソックス(村上宗隆)が並んでいます。岡本和真のブルージェイズは4.0ゲーム差で追う立場です。一方、千賀滉大のメッツ、菊池雄星のエンゼルス、菅野智之のロッキーズは、プレーオフ進出の可能性がなくなりました。
ドジャースの大谷翔平は9月8日から右上腕二頭筋の炎症で15日間の故障者リスト、レッドソックスの吉田正尚は8月16日から左ハムストリングの肉離れで10日間の故障者リストに入っています(9月22日終了時点)。ポストシーズンで出場できるかどうかは、球団の発表を待つ必要があります。
全30球団の勝敗・勝率・ゲーム差を地区ごとに並べた順位表は、こちらでまとめています。

2026年のポストシーズンはいつから?
レギュラーシーズンの最終日は現地9月27日(日)です。MLB公式の試合日程で、全30球団がこの日に最終戦を行うことを確認しました。各チームとも残り5試合です。
ワイルドカード・シリーズは現地9月29日(火)に開幕します。レギュラーシーズン最終日のちょうど2日後です。なお、各試合の開始時刻は本記事の更新時点ではまだ発表されていません。
| ラウンド | 形式 | 日程(現地) |
|---|---|---|
| ワイルドカード・シリーズ | 3試合制 | 9月29日〜10月1日 |
| ディビジョン・シリーズ | 5試合制 | 10月3日〜10月10日 |
| リーグ優勝決定シリーズ | 7試合制 | 10月11日〜10月20日 |
| ワールドシリーズ | 7試合制 | 10月23日〜10月31日 |
※ MLB公式の試合日程で確認(2026年9月24日時点)。日本時間では、いずれも表記の翌日になる試合が中心です。
ワールドシリーズは現地10月23日開幕。最長で10月31日までもつれる日程です。
プレーオフ進出を狙うチームの戦略

プレーオフ出場を狙うチームにとって、シーズン後半の戦い方は非常に重要です。特に8月上旬(2026年は現地8月3日)のトレードデッドラインでは、多くのチームが補強を図り、プレーオフ進出をかけて勝負に出ます。
優勝・プレーオフを目指すチームは「買い手」となって実力のある選手を獲得し、逆に再建中のチームや翌シーズン以降の勝負に舵を切ったチームは「売り手」として将来有望な若手を集める傾向にあります。
トレードデッドラインは以下の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
MLBプレーオフ2026のトーナメント形式の詳細は?

プレーオフの4ラウンド制について、各シリーズの特徴について解説します。
ワイルドカード・シリーズ(3試合制)
参加チーム:各リーグの第3〜第6シード(4チーム)で実施されます。
対戦カード
- 第3シード vs 第6シード
- 第4シード vs 第5シード
• 最大3試合2試合先取制
• 上位シードのホーム球場で全試合開催
• 一発勝負の要素が強く、番狂わせが起こりやすい
ディビジョン・シリーズ(5試合制)
参加チーム:各リーグの第1・第2シードとワイルドカード・シリーズの勝者2チームが対戦します。
対戦カード:
• 第1シード vs ワイルドカード・シリーズ勝者(下位シード)
• 第2シード vs ワイルドカードシリーズ勝者(上位シード)
- 最大5試合3試合先取制
- 上位シードが最初の2試合と第5戦をホームで開催
リーグチャンピオンシップ・シリーズ(7試合制)
参加チーム:各リーグのディビジョン・シリーズ勝者2チーム
- 最大7試合4試合先取制
- レギュラーシーズンの成績上位チームが第1・2・6・7戦をホームで開催
- リーグ優勝とワールドシリーズ進出をかけた戦い
- 両リーグの優勝チームが決定
ワールド・シリーズ(7試合制)
参加チーム:ア・リーグ王者 vs ナ・リーグ王者
- 最大7試合4試合先取制
- レギュラーシーズン成績上位チームが第1・2・6・7戦をホームで開催
- 世界一決定戦
- MLBで最も注目される試合
MLBプレーオフの歴史と制度の変遷(1969年〜2026年現在)

制度の変遷
MLBプレーオフは時代とともに大きく変化してきました。
- 1969年以前:各リーグ優勝チームが直接ワールドシリーズで対戦
- 1969年〜1993年:各リーグを東西2地区に分割、地区優勝チーム同士がリーグチャンピオンシップ・シリーズで対戦
- 1994年〜2011年:3地区制導入、ワイルドカード1チーム追加
- 2012年〜2019年:ワイルドカード2チームに拡大、ワイルドカード・ゲーム(1試合制)導入
- 2020年:新型コロナウイルスによる短縮シーズンとなり16チーム参加の特別形式
- 2022年〜現在:現在の12チーム・4ラウンド制導入
現行制度の特徴

2022年からの現行プレーオフ制度の特徴をまとめました。ワイルドカード枠の拡大によりプレーオフ進出チームが増えたことでプレーオフの価値が下がるという意見もあり、賛否両論があるのも事実です。
- より多くのチームにプレーオフのチャンスがある
- レギュラーシーズン終盤まで激しい順位争いが続く
- ファンの関心を最後まで維持できる
- 上位シードの優遇により地区優勝の価値を維持
- プレーオフ進出チームの中の勝率下位チームによる下克上が期待できる
あわせて読みたい:2026年シーズンを追いかける記事
プレーオフ争いをもう一歩深く楽しむための記事をまとめました。




まとめ
MLBプレーオフは、レギュラーシーズンを勝ち抜いた精鋭12チームが世界一を目指すトーナメントです。
ワイルドカード・シリーズから始まり、ディビジョン・シリーズ、リーグチャンピオンシップ・シリーズを経て、最終的にワールド・シリーズで頂点が決まります。
各ラウンドには異なる特徴があり、短期決戦の醍醐味と長期戦の戦略性が絶妙にブレンドされています。
野球ファンにとってプレーオフは年間で最も盛り上がる時期であり、「オクトーバー・ベースボール」と呼ばれる所以もここにあります。プレーオフはレギュラーシーズンとは一味違う緊張感と興奮を味わうことが出来ます。
2026年は、現地9月22日終了時点でプレーオフ進出が決まっているのが12枠中6チームです。レイズ・ブレーブス・ブルワーズ・ドジャースが地区優勝を決め、ヤンキースとレッドソックスがワイルドカードを確保しました。残る6枠は、ア・リーグ中地区(ガーディアンズとホワイトソックスが1.0差)、ア・リーグ西地区(アストロズとレンジャーズが同率)、そしてナ・リーグのワイルドカード(カブス・フィリーズ・パドレスが3チーム同率)で、最後の5試合まで争われます。
※この記事は2026年9月24日時点の情報に基づいています。順位・勝敗はシーズン中随時更新します。MLBの制度は変更される可能性がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。
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